東京大学名誉教授が射抜くワイド1点

[2025年3月22日]

【阪神大賞典】勇気をもって超人気薄に賭ける!

ふりかえれば、戦前には、廣瀬武夫海軍中佐のような「軍神」がいた。日露戦争の最中、ロシア艦隊のこもる旅順港の入口をふさぐ任務を遂行し、帰路、敵の砲弾をあびて肉体は四散したという。部下の行方がわからず、船内を捜し歩いていたときの被弾だった。目的達成ばかりか部下を思いやるという勇気が模範的な軍人魂として讃えられた。また、第二次大戦末期には、命を賭しく敵機に突こむ特攻隊が熱い視線をあびた。

しかし、敗戦とともに、これらの「勇敢な行動」は軍国主義の産物として葬り去られてしまった。たしかに、戦争そのものは悪であり、そこでの勇気をあおられても現代人には珍奇でしかない。だが、心ある勇敢な行いをもドン・キホーテもどきの蛮勇としか見なさない風潮があるとすれば、いかがなものか。

いみじくも、『ドン・キホーテ』の作者セルバンテスは「富を失う者は多くを失い、友を失う者はさらに多くを失うが、勇気を失った者はすべてを失う」と語っている。これは現代日本人には皮肉としてしか響かないのかもしれない。

さて、数少ない長距離のGⅡレース阪神大賞典。重賞レースの生き字引という異名もある口撃機関銃ヤマさんは、このレースは本命サイドで決着することが多いと指摘して、豪州の名高い長距離GIメルボルンC2着の⑩ワープスピードを狙うらしい。相手本線も手堅い実力馬でダービー4着の⑨サンライズアースと菊花賞4着の①ショウナンラプンタにするらしい。馬連・3連複・3連単でとお決まりコース。

ギャンブル狂師ミノ先生は、もともと天皇賞(春)の前哨戦として考えれば、逆に短距離レースを使ったことにない長距離専用の人気薄馬が穴になるとして、⑦マコトヴェリーキーに白羽の矢をあてるという。穴党専科のマスター・ジュンは実績上位の馬がいいとして、人気でも①がよく、馬連①-⑦の1点勝負。浮気で3連複①⑥⑩と①⑨⑩の2点で遊ぶらしい。

さてさて、ほとんど来そうもない超人気薄の馬を無視したせいで高配当の万馬券を獲り損なったという経験だったら、馬券ファンなら誰でもあるだろう。「勇気を失った者はすべてを失う」という経験にほかならない。ここは逆手をとって、3着ならありそうな超人気薄の7歳馬③リンフレスカンテを狙ってみる。全36戦中22戦が3着以内という実績に「勇気をもって」賭ける気がしてきた。相手は本命サイドから長距離騎乗の名手豊さんに期待して①ショウナンラプンタを狙ってみる。桜咲くはまだ早いが、花見も近いので、気分は上々で賭ける。


阪神大賞典
①-③ ワイド1点で勝負する
①-③ 3連複2頭軸総流し9点で遊ぶ

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『ワイドの凌』よりひと言

昭和の「エースの錠」が拳銃を片手にのさばってから半世紀が流れた。平成を経て令和の世は馬券を片手に「ワイドの凌」でいきたい。狙い目はできるだけ少なく、基本はあくまでワイド1点勝負。ワイドは当たり馬券が3つもあるのだから、的は見えやすい。馬券は手を拡げると、あの馬も買っておけばよかったと悔やまれる。できるだけ狙い目を絞れば、そんな後悔もせずにすむ。人生は短いのだから、ストレスをかかえこまず、心ゆたかに競馬も馬券も楽しむこと。それがこの世界で長生きする秘訣である。

本村 凌二

1947年5月1日、熊本県八代市生まれ。
東京大学名誉教授。
専門は古代ローマの社会史。専門の近著に『ローマ帝国人物列伝』『一冊でまるごとわかるローマ帝国』

「もし馬がいなかったら、21世紀も古代だった」という想念におそわれ書き起こした『馬の世界史』が2001年JRA馬事文化賞を受賞。その他の競馬関連の近著に『競馬の世界史 - サラブレッド誕生から21世紀の凱旋門賞まで』(中公新書)。20世紀のペンネームは本村雅人。

ハイセイコーが出走した1973年の第40回東京優駿日本ダービーから、第57回を除き、毎年東京競馬場でライブ観戦するなど、日本の競馬にも造詣が深い。
夏から秋にかけてはヨーロッパで過ごす事が多く、ダンシングブレーヴが制した、あの伝説の凱旋門賞や、タイキシャトルが勝ったジャック・ル・マロワ賞。また、シーキングザパールが日本調教馬として初めて海外GI競走を制したモーリス・ド・ギース賞などをも現地でライブ観戦している。競馬と酒をこよなく愛する、知る人ぞ知る競馬の賢人。

伝説の凱旋門賞
勝ち馬ダンシングブレーヴの他、ベーリング、シャーラスタニ他、JCにも参戦した鉄女トリプティク、そして日本ダービー馬シリウスシンボリも含め出走馬15頭中11頭がGI馬という当時としては最強のメンバーが集結したレース。そんな好メンバーの中、直線入り口最後方から全馬をまとめて差し切り勝ち、しかも当時のコースレコードのおまけ付だった。

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