東京大学名誉教授が射抜くワイド1点

[2024年10月19日]

【菊花賞】長距離らしいレースを楽しみたい

調布に自宅があり、三鷹のオフィスで仕事をするから、毎日バスを使う。周辺は樹木・草花が多いせいで、車窓から季節の移り変わりがわかりやすい。枯葉もちらつくころだから、シャンソン「枯葉」も口ずさむことになる。

私は最初に大学生のころ、イブ・モンタンのLes Feuilles Mortes で覚えたので、日本語や英語よりも仏語の原詩がだんぜん歌いやすいし、気分がのる。キザで言っているのではなくて、たぶん人間は何語であっても第1印象が大きく左右するのではないだろうか。競馬でもいったん強い馬だと思いこむと、凡走してもいつかあの脚を見せてくれるのではないかと期待するものだ。

今年の3歳馬のなかでも、口撃機関銃ヤマと私は共通で、⑦ビザンチンドリームの末脚が忘れられないらしい。皐月賞、ダービー、神戸新聞杯と惨敗しても、ヤマさんはやはりもはや人気薄の同馬を本命に狙うらしい。同じ京都競馬場の重賞であるきさらぎ賞で大外鋭く伸びて差し切ったあの姿。フットワークの大きさは長距離向きだそうだ。相手は④、⑨、⑩、⑬、⑯の5頭で、単勝・馬連・3連複・3連単でいくという。

ギャンブル狂師ミノ先生は、ルメールが捨てた牡馬⑯ヘデントールを狙うという。勝ちっぷりが一番良かったらしい。穴党専科のマスター・ジュンは、自分も歳をとったせいか、50歳以上の騎手が乗る①、④、⑦、⑮、⑰に名手ルメールの騎乗する⑬を加えて、ボックスで馬連・ワイドを買うらしい。

さてさて、私も⑦ビザンチンドリームも捨てがたいが、単独で未練がましく複勝を買う。狙いは長距離だから先行馬の粘り込みを期待して、⑮エコロヴァルツと岩田康誠に託してみたい。相手はやはり一番安定しているセントライト記念の勝馬⑬アーバンシックを絡めておく。菊花賞らしいレースを楽しみたいものだ。


菊花賞
⑬-⑮ ワイド1点で勝負する
⑦の複勝で遊ぶ


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『ワイドの凌』よりひと言

昭和の「エースの錠」が拳銃を片手にのさばってから半世紀が流れた。平成を経て令和の世は馬券を片手に「ワイドの凌」でいきたい。狙い目はできるだけ少なく、基本はあくまでワイド1点勝負。ワイドは当たり馬券が3つもあるのだから、的は見えやすい。馬券は手を拡げると、あの馬も買っておけばよかったと悔やまれる。できるだけ狙い目を絞れば、そんな後悔もせずにすむ。人生は短いのだから、ストレスをかかえこまず、心ゆたかに競馬も馬券も楽しむこと。それがこの世界で長生きする秘訣である。

本村 凌二

1947年5月1日、熊本県八代市生まれ。
東京大学名誉教授。
専門は古代ローマの社会史。専門の近著に『ローマ帝国人物列伝』『一冊でまるごとわかるローマ帝国』

「もし馬がいなかったら、21世紀も古代だった」という想念におそわれ書き起こした『馬の世界史』が2001年JRA馬事文化賞を受賞。その他の競馬関連の近著に『競馬の世界史 - サラブレッド誕生から21世紀の凱旋門賞まで』(中公新書)。20世紀のペンネームは本村雅人。

ハイセイコーが出走した1973年の第40回東京優駿日本ダービーから、第57回を除き、毎年東京競馬場でライブ観戦するなど、日本の競馬にも造詣が深い。
夏から秋にかけてはヨーロッパで過ごす事が多く、ダンシングブレーヴが制した、あの伝説の凱旋門賞や、タイキシャトルが勝ったジャック・ル・マロワ賞。また、シーキングザパールが日本調教馬として初めて海外GI競走を制したモーリス・ド・ギース賞などをも現地でライブ観戦している。競馬と酒をこよなく愛する、知る人ぞ知る競馬の賢人。

伝説の凱旋門賞
勝ち馬ダンシングブレーヴの他、ベーリング、シャーラスタニ他、JCにも参戦した鉄女トリプティク、そして日本ダービー馬シリウスシンボリも含め出走馬15頭中11頭がGI馬という当時としては最強のメンバーが集結したレース。そんな好メンバーの中、直線入り口最後方から全馬をまとめて差し切り勝ち、しかも当時のコースレコードのおまけ付だった。

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