東京大学名誉教授が射抜くワイド1点

[2024年9月28日]

【スプリンターズS】秋初戦G1の美酒が飲めるかどうか

秋の気配が感じられるこの頃。やがて枯葉が舞い散り、どことなくもの悲しい風情がただようになる。この夏は高齢者の私が大病に泣かされたばかりか、まだ若いヤマちゃんも大病に悩まされたらしい。それでも、お互い馬券は買いつづけていたというから、よくよく競馬の神さまは信仰者に恵まれているのだろう。

いよいよ秋のG1が始まり、夏競馬の気まぐれから解放されるかもしれないという自分勝手な空想が飛び交っている。

さて、口撃機関銃ヤマは、日本馬には3連勝中の本物の軸馬⑫サトノレーヴがいるのに、香港から2頭も参戦するというハイレベルなレースを歓迎している。⑫に敬意を表するが、安定感では短距離界No.1の⑤ナムラクレアが本命だとおっしゃる。鞍上の横山武Jの乗り替わりのツキに注目。相手本線は⑫サトノレーヴが当然、次に⑥ママコチャ、⑦マッドクールが狙いという。馬連・3連複・3連単で行くらしい。

ギャンブル狂師ミノ先生は、⑫が軸で、人気薄めの②③⑨⑯に馬連・ワイド・3連複で行くという。

穴党専科のマスタージュンは、人気薄でもこのところ調子をあげている⑧モズメイメイを狙うらしい。前走、狭い所を割って伸びたのはいいという。有力馬との馬連・ワイド・3連複で行くという。

さてさて、こちらは前走1番人気で13着に惨敗した⑩ピューロマジックを狙ってみる。人気薄で気楽にリラックスしていたら要注意!

相手は3着ぐらいまでなら安定している⑤ナムラクレアに期待してみる。さあ、秋の初戦G1の美酒が飲めるかどうか。もっともこちらはもっぱら禁酒中だが。


スプリンターズS
⑤-⑩ ワイド1点勝負
⑤⑩の2頭軸に⑨⑫⑭をからめて、3連複3点で遊ぶ


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『ワイドの凌』よりひと言

昭和の「エースの錠」が拳銃を片手にのさばってから半世紀が流れた。平成を経て令和の世は馬券を片手に「ワイドの凌」でいきたい。狙い目はできるだけ少なく、基本はあくまでワイド1点勝負。ワイドは当たり馬券が3つもあるのだから、的は見えやすい。馬券は手を拡げると、あの馬も買っておけばよかったと悔やまれる。できるだけ狙い目を絞れば、そんな後悔もせずにすむ。人生は短いのだから、ストレスをかかえこまず、心ゆたかに競馬も馬券も楽しむこと。それがこの世界で長生きする秘訣である。

本村 凌二

1947年5月1日、熊本県八代市生まれ。
東京大学名誉教授。
専門は古代ローマの社会史。専門の近著に『ローマ帝国人物列伝』『一冊でまるごとわかるローマ帝国』

「もし馬がいなかったら、21世紀も古代だった」という想念におそわれ書き起こした『馬の世界史』が2001年JRA馬事文化賞を受賞。その他の競馬関連の近著に『競馬の世界史 - サラブレッド誕生から21世紀の凱旋門賞まで』(中公新書)。20世紀のペンネームは本村雅人。

ハイセイコーが出走した1973年の第40回東京優駿日本ダービーから、第57回を除き、毎年東京競馬場でライブ観戦するなど、日本の競馬にも造詣が深い。
夏から秋にかけてはヨーロッパで過ごす事が多く、ダンシングブレーヴが制した、あの伝説の凱旋門賞や、タイキシャトルが勝ったジャック・ル・マロワ賞。また、シーキングザパールが日本調教馬として初めて海外GI競走を制したモーリス・ド・ギース賞などをも現地でライブ観戦している。競馬と酒をこよなく愛する、知る人ぞ知る競馬の賢人。

伝説の凱旋門賞
勝ち馬ダンシングブレーヴの他、ベーリング、シャーラスタニ他、JCにも参戦した鉄女トリプティク、そして日本ダービー馬シリウスシンボリも含め出走馬15頭中11頭がGI馬という当時としては最強のメンバーが集結したレース。そんな好メンバーの中、直線入り口最後方から全馬をまとめて差し切り勝ち、しかも当時のコースレコードのおまけ付だった。

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