東京大学名誉教授が射抜くワイド1点

[2024年4月6日]

【桜花賞】桜花賞の名にふさわしいレースを期待

故あって、親族の高校生の学習を手伝うことになり、2年半ほど無給で英語の家庭教師を努めた。幸いにも法政大学に入学したので、本人の希望もあり、先日、武道館での入学式に参列した。初々しい新入生の姿は、高齢者の老人にはまぶしいものだったが、そういえば桜花賞も新入生に劣らずまぶしいほどの女子大生になる。これらの牝馬から、優秀な逸材を選ぶのが明日の桜花賞である。

居酒屋「青夷」の口撃機関銃ヤマさんは、ずば抜けて強い馬はいないが、2歳時のG1である阪神JFの好走馬が狙いらしい。本命は1着馬で3戦3勝の⑨アスコリピチェーノであり、相手本線も同タイム2着の⑫ステレンボッシュでいくという。ほかにも⑦スウィープフィート、⑪ライトバックを厚めに狙って、馬連・3連複・3連単でいくらしい。

ギャンブル狂師ミノ先生も、惜しくもオークス2着の母馬の無念をはらすべく⑨アスコリピチェーノを狙うという。穴党専科のマスター・ジュンは⑮エトヴプレに注目、調教祖の距離延長も大丈夫という言葉を信じて、ワイドで手広くいくらしい。

距離の短いマイル戦は、馬格のある馬が強いという。とくに牝馬の場合、その傾向があるらしい。ここは500キロを超す牝馬②クイーンズウォークを狙ってみる。内枠も有利だし、鞍上川田騎手も心強い。相手は、JFの1・2着馬が4ヵ月休養明けなのに、1回叩いた3着馬の⑧コラソンビートが信頼できそうな気がする。幸い、桜も満開のころ、桜花賞の名にふさわしいレースを期待したい。

桜花賞
②-⑧ ワイド1点で勝負する
②-⑧ 2頭軸の3連複総流し16点で遊ぶ


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『ワイドの凌』よりひと言

昭和の「エースの錠」が拳銃を片手にのさばってから半世紀が流れた。平成を経て令和の世は馬券を片手に「ワイドの凌」でいきたい。狙い目はできるだけ少なく、基本はあくまでワイド1点勝負。ワイドは当たり馬券が3つもあるのだから、的は見えやすい。馬券は手を拡げると、あの馬も買っておけばよかったと悔やまれる。できるだけ狙い目を絞れば、そんな後悔もせずにすむ。人生は短いのだから、ストレスをかかえこまず、心ゆたかに競馬も馬券も楽しむこと。それがこの世界で長生きする秘訣である。

本村 凌二

1947年5月1日、熊本県八代市生まれ。
東京大学名誉教授。
専門は古代ローマの社会史。専門の近著に『ローマ帝国人物列伝』『一冊でまるごとわかるローマ帝国』

「もし馬がいなかったら、21世紀も古代だった」という想念におそわれ書き起こした『馬の世界史』が2001年JRA馬事文化賞を受賞。その他の競馬関連の近著に『競馬の世界史 - サラブレッド誕生から21世紀の凱旋門賞まで』(中公新書)。20世紀のペンネームは本村雅人。

ハイセイコーが出走した1973年の第40回東京優駿日本ダービーから、第57回を除き、毎年東京競馬場でライブ観戦するなど、日本の競馬にも造詣が深い。
夏から秋にかけてはヨーロッパで過ごす事が多く、ダンシングブレーヴが制した、あの伝説の凱旋門賞や、タイキシャトルが勝ったジャック・ル・マロワ賞。また、シーキングザパールが日本調教馬として初めて海外GI競走を制したモーリス・ド・ギース賞などをも現地でライブ観戦している。競馬と酒をこよなく愛する、知る人ぞ知る競馬の賢人。

伝説の凱旋門賞
勝ち馬ダンシングブレーヴの他、ベーリング、シャーラスタニ他、JCにも参戦した鉄女トリプティク、そして日本ダービー馬シリウスシンボリも含め出走馬15頭中11頭がGI馬という当時としては最強のメンバーが集結したレース。そんな好メンバーの中、直線入り口最後方から全馬をまとめて差し切り勝ち、しかも当時のコースレコードのおまけ付だった。

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