東京大学名誉教授が射抜くワイド1点

[2023年11月25日]

【ジャパンC】素晴らしいJCであることを心から願う!

私が凱旋門賞を初めて観戦したのが一九八六年。あのとき、その年の有力馬がそろって参戦し、それらをダンシングブレーヴが大外から怒涛のごとく追いこんだのだ。その迫真の勇姿に鳥肌が立つような興奮をおぼえたのを思い出す。

このJCは今年の世界最高峰のレースではないだろうか。凱旋門賞もブリーダーズCも有力馬の回避が多くレヴェルはそれほど高くなかった。

JCは、欧米の参加馬は少ないにしても、世界ランキング1位の②イクイノックスとそれを脅かすほどの3歳牝馬3冠馬①リバティアイランドをはじめG1馬8頭が参戦する。今やあれほどのレヴェルの大レースを東京競馬場で観られる時代になったと思うだけで感慨深いものがある。

口撃機関銃ヤマさんは、外国馬の参戦が少ないのを懸念しながらも、今回は来日してくれたお礼に仏馬⑦イレジンを応援したいとのささやかな心構え。2強には勝てないので3連複・3連単を中心に買うとか。

ギャンブル狂師ミノ先生は、入場券が当たったので、久々の現場観戦と意気込んでいる。2強の次には実力馬③タイトルホルダーをあげて、3連単6点と馬連で楽しむらしい。

穴党専科のマスター・ジュンも競馬場観戦らしく、こんなワクワクするJCをあと何回この目で観られるか、と楽しみにしているという。

ところで、最強馬②イクイノックスは別格として、2着・3着にどの馬が来るのだろうか。この組み合わせを馬連のごとく考えれば、G1東京2400mの優勝馬が4頭もおり、そこから選ぶのが理にかなう。

そこで、54キロと斤量の軽い①リバティアイランドと2分21秒9と最もタイムのいい⑤ドウドュースではどうだろうか。②①⑤と②⑤①の3連単2点でも遊ぶが、勝負はあくまでワイド1点でいく。なにはともあれ、素晴らしいJCであることを心から願っている。 ワイド1点で勝負する 3連単②①⑤、②⑤①の2点で遊ぶ


ジャパンC
①-⑤ ワイド1点で勝負する
3連単 ②①⑤、②⑤①の2点で遊ぶ


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『ワイドの凌』よりひと言

昭和の「エースの錠」が拳銃を片手にのさばってから半世紀が流れた。平成を経て令和の世は馬券を片手に「ワイドの凌」でいきたい。狙い目はできるだけ少なく、基本はあくまでワイド1点勝負。ワイドは当たり馬券が3つもあるのだから、的は見えやすい。馬券は手を拡げると、あの馬も買っておけばよかったと悔やまれる。できるだけ狙い目を絞れば、そんな後悔もせずにすむ。人生は短いのだから、ストレスをかかえこまず、心ゆたかに競馬も馬券も楽しむこと。それがこの世界で長生きする秘訣である。

本村 凌二

1947年5月1日、熊本県八代市生まれ。
東京大学名誉教授。
専門は古代ローマの社会史。専門の近著に『ローマ帝国人物列伝』『一冊でまるごとわかるローマ帝国』

「もし馬がいなかったら、21世紀も古代だった」という想念におそわれ書き起こした『馬の世界史』が2001年JRA馬事文化賞を受賞。その他の競馬関連の近著に『競馬の世界史 - サラブレッド誕生から21世紀の凱旋門賞まで』(中公新書)。20世紀のペンネームは本村雅人。

ハイセイコーが出走した1973年の第40回東京優駿日本ダービーから、第57回を除き、毎年東京競馬場でライブ観戦するなど、日本の競馬にも造詣が深い。
夏から秋にかけてはヨーロッパで過ごす事が多く、ダンシングブレーヴが制した、あの伝説の凱旋門賞や、タイキシャトルが勝ったジャック・ル・マロワ賞。また、シーキングザパールが日本調教馬として初めて海外GI競走を制したモーリス・ド・ギース賞などをも現地でライブ観戦している。競馬と酒をこよなく愛する、知る人ぞ知る競馬の賢人。

伝説の凱旋門賞
勝ち馬ダンシングブレーヴの他、ベーリング、シャーラスタニ他、JCにも参戦した鉄女トリプティク、そして日本ダービー馬シリウスシンボリも含め出走馬15頭中11頭がGI馬という当時としては最強のメンバーが集結したレース。そんな好メンバーの中、直線入り口最後方から全馬をまとめて差し切り勝ち、しかも当時のコースレコードのおまけ付だった。

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