東京大学名誉教授が射抜くワイド1点

[2023年9月30日]

【スプリンターズS&凱旋門賞】宇宙の仕組みから狙ってみると…

中学生のころ読んだ「宇宙の仕組み」のような題名の本で今でも印象に残っていることがある。もし、無限に見える望遠鏡があったら、何が見えるかという質問の答えは「自分の頭の後ろ」だった。

また、ブラックホールの発見者ホーキング博士の講演によれば、宇宙には人間のような高度な文明をもつ生物のいる惑星が200万ほどあったが、それぞれ自然環境を破壊して消滅してしまったという。自然との調和が崩れだしてから消滅危機にいたる期間は短く、100年ぐらいだというから、驚くしかない。温暖化を実感する昨今だから、よそ事には思えない。

さて、スプリンターズS。口撃機関銃ヤマさんは、重賞勝利実績は必須であり、自信の本命として①ナムラクレアをお勧め。器用な脚を使えて展開に左右されず信頼性が高いそうだ。相手本線は⑧メイケイエール、③ピクシーナイト、⑤ウインマーベルを狙って、馬連・3連複・3連単でいくらしい。ギャンブル狂師ミノ先生は、牝馬、叩き2戦目3戦3勝、鞍上川田で狙い目充分と⑥ママコチャの馬連でいくらしい。このところ神予想の噂もある穴党専科の天才馬券師マスタージュンは、自在性のある⑩マッドクールの単勝と馬連でいくという。

ところで、地球時間では100年でも宇宙時間では一瞬でしかないという。たちまち(all at once)だから、⑦オールアットワンスを狙ってみる。1年休養明けでアイビスSDを勝った勢いがある。相手はヤマさん自信の本命に便乗して①ナムラクレアに期待する。

さて、日曜夜には凱旋門賞がある。「日本競馬の悲願」といわれて数十年。前走宝塚記念で現在世界No.1ホースといわれるイクイノックスにクビ差まで迫って2着だから、ルメール騎乗の⑨スルーセブンシーズには期待はもてる。幸い今年はひどい重馬場にはならずにすむらしい。ヤマさんは単勝と馬連を狙うというが、私は複勝とワイド総流しで遊んでみたい。勝てば、7つの海を突き抜けて(through seven seas)世界を制覇するのだが。


スプリンターズS
①-⑦ ワイド1点で勝負する
①-⑦ 2頭軸の3連複総流し14点で遊ぶ

凱旋門賞
⑨の複勝とワイド総流しで遊ぶ


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『ワイドの凌』よりひと言

昭和の「エースの錠」が拳銃を片手にのさばってから半世紀が流れた。平成を経て令和の世は馬券を片手に「ワイドの凌」でいきたい。狙い目はできるだけ少なく、基本はあくまでワイド1点勝負。ワイドは当たり馬券が3つもあるのだから、的は見えやすい。馬券は手を拡げると、あの馬も買っておけばよかったと悔やまれる。できるだけ狙い目を絞れば、そんな後悔もせずにすむ。人生は短いのだから、ストレスをかかえこまず、心ゆたかに競馬も馬券も楽しむこと。それがこの世界で長生きする秘訣である。

本村 凌二

1947年5月1日、熊本県八代市生まれ。
東京大学名誉教授。
専門は古代ローマの社会史。専門の近著に『ローマ帝国人物列伝』『一冊でまるごとわかるローマ帝国』

「もし馬がいなかったら、21世紀も古代だった」という想念におそわれ書き起こした『馬の世界史』が2001年JRA馬事文化賞を受賞。その他の競馬関連の近著に『競馬の世界史 - サラブレッド誕生から21世紀の凱旋門賞まで』(中公新書)。20世紀のペンネームは本村雅人。

ハイセイコーが出走した1973年の第40回東京優駿日本ダービーから、第57回を除き、毎年東京競馬場でライブ観戦するなど、日本の競馬にも造詣が深い。
夏から秋にかけてはヨーロッパで過ごす事が多く、ダンシングブレーヴが制した、あの伝説の凱旋門賞や、タイキシャトルが勝ったジャック・ル・マロワ賞。また、シーキングザパールが日本調教馬として初めて海外GI競走を制したモーリス・ド・ギース賞などをも現地でライブ観戦している。競馬と酒をこよなく愛する、知る人ぞ知る競馬の賢人。

伝説の凱旋門賞
勝ち馬ダンシングブレーヴの他、ベーリング、シャーラスタニ他、JCにも参戦した鉄女トリプティク、そして日本ダービー馬シリウスシンボリも含め出走馬15頭中11頭がGI馬という当時としては最強のメンバーが集結したレース。そんな好メンバーの中、直線入り口最後方から全馬をまとめて差し切り勝ち、しかも当時のコースレコードのおまけ付だった。

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