東京大学名誉教授が射抜くワイド1点

[2023年4月8日]

【桜花賞】これは鉄板!?このうえない美酒にひたりたい

北半球と南半球は季節が逆転するから、日本は初春の時期でも、オーストラリアは晩秋である。秋競馬の祭典「The Championships」のメインレースであるクイーンエリザベスSが本日(土)にあり、日本馬ユニコーンライオンの出走もあり、馬券も発売された。ランドウィック競馬場の2000mはスタートから1コーナーまで250mしかなく内枠馬有利と見なして昨年のATC豪オークス馬のエルペイトロネスと目下オーストラリア最強馬といわれるアナモーのワイド1点勝負にした。

わがユニコーンライオンはなんとか逃げがうまくいったが、最後にはつかまってしまい5着がやっとだった。1着は英馬ドバイオナー、2着は豪馬モウガン、3着が豪馬アナモーだったから、馬券はとれなかった。でも、G1馬でもないのにライオンは健闘したと思う。

さて、あいにく東京は葉桜になってしまったが、いよいよクラシック第1弾の桜花賞。手ぐすね引いて待っていた口撃機関銃ヤマさんは、③リバティアイランド1強の観があるが、他馬のつけいる隙がないわけではないとして⑭ペリファーニアを狙うらしい。前走チューリップ賞3着はゴール前鋭く伸びており、負けて強しの感だった。兄にエフフォーリアがいるのも心強い。相手大本線は③で、ほかに②・⑫・⑨・⑥・⑤を加えて、3連複・3連単でいくらしい。

ギャンブル狂師ミノ先生は、②ライトクオンタムを狙うという。前走のシンザン記念は牡馬相手の勝利であり、アーモンドアイの再来を思わせるらしい。②③2頭軸の3連複総流しでいくという。穴党専科のマスターは前々走アルテミスSで素晴らしい瞬発力で③をも下した⑰ラヴェルに注目している。相手は大本線の③であり、他は眼中になく②③の馬連・ワイドでいくという。

さて、今年はディープインパクト産駒の最終世代がクラシックを走る。たった6頭しかいないのに、②ライトクオンタムがここに参戦するのだから、やはり凄い種牡馬としての実績である。なにしろ、3冠の単勝馬券だけではなく、7つのG1の単勝馬券すべてを換金しないで持っているのだから、ここは素直に応援することにしよう。相手はもちろん③リバティアイランドであり、なんとなく鉄板馬券のような予感がする。桜の散る様を見ながら、このうえない美酒にひたりたいものだ。


桜花賞
②-③ ワイド1点で勝負する
②-③ 2頭軸の3連複総流し16点で遊ぶ


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『ワイドの凌』よりひと言

昭和の「エースの錠」が拳銃を片手にのさばってから半世紀が流れた。平成を経て令和の世は馬券を片手に「ワイドの凌」でいきたい。狙い目はできるだけ少なく、基本はあくまでワイド1点勝負。ワイドは当たり馬券が3つもあるのだから、的は見えやすい。馬券は手を拡げると、あの馬も買っておけばよかったと悔やまれる。できるだけ狙い目を絞れば、そんな後悔もせずにすむ。人生は短いのだから、ストレスをかかえこまず、心ゆたかに競馬も馬券も楽しむこと。それがこの世界で長生きする秘訣である。

本村 凌二

1947年5月1日、熊本県八代市生まれ。
東京大学名誉教授。
専門は古代ローマの社会史。専門の近著に『ローマ帝国人物列伝』『一冊でまるごとわかるローマ帝国』

「もし馬がいなかったら、21世紀も古代だった」という想念におそわれ書き起こした『馬の世界史』が2001年JRA馬事文化賞を受賞。その他の競馬関連の近著に『競馬の世界史 - サラブレッド誕生から21世紀の凱旋門賞まで』(中公新書)。20世紀のペンネームは本村雅人。

ハイセイコーが出走した1973年の第40回東京優駿日本ダービーから、第57回を除き、毎年東京競馬場でライブ観戦するなど、日本の競馬にも造詣が深い。
夏から秋にかけてはヨーロッパで過ごす事が多く、ダンシングブレーヴが制した、あの伝説の凱旋門賞や、タイキシャトルが勝ったジャック・ル・マロワ賞。また、シーキングザパールが日本調教馬として初めて海外GI競走を制したモーリス・ド・ギース賞などをも現地でライブ観戦している。競馬と酒をこよなく愛する、知る人ぞ知る競馬の賢人。

伝説の凱旋門賞
勝ち馬ダンシングブレーヴの他、ベーリング、シャーラスタニ他、JCにも参戦した鉄女トリプティク、そして日本ダービー馬シリウスシンボリも含め出走馬15頭中11頭がGI馬という当時としては最強のメンバーが集結したレース。そんな好メンバーの中、直線入り口最後方から全馬をまとめて差し切り勝ち、しかも当時のコースレコードのおまけ付だった。

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