東京大学名誉教授が射抜くワイド1点

[2019年11月30日]

【チャンピオンズC】奇しくも今年と昨年の…

先週のJCだが、アーモンドアイの回避が天皇賞優勝直後に広報されていたら、外国馬の参加もあったのではないかという噂もある。しかも、重馬場で昨年より6秒近く遅い走破タイムでの決着だから、ヨーロッパ馬の出番もあったのではないだろうか。後からなら、なんとでも言えるが、現実は思い通りいかないものだ。

今週のチャンピオンズCも国際G1なのに、外国馬の出走はない。ブリーダーズCから1ヵ月あるのだから、アメリカの有力馬の参戦があってもよさそうなのに、ダート競走でも日本馬が強いと思われているのだろうか。

そろそろ忘年会シーズンが始まって、飲む機会が増えてきた。もっとも、こっちは毎晩のごとく飲み歩いているから季節のせいではないのだが。吉祥寺の居酒屋「青夷」はG1疲れのせいか、今一つノリが悪いようだ。それでも、負けが込んでくると、「そろそろ競馬を止めようか」が口癖の口撃機関銃ヤマだが、一筋縄ではいきそうもない難解レースとあって、人気馬を嫌って唯一の関東馬⑨サトノティターンの上昇波に賭けるらしい。人気馬⑤クリソベリルを見限ると言うから、度胸だけなら買ってやろう。ギャンブル狂師ミノ先生は全戦3着以内で連対率9割超えの③チュウワウィザードを久しぶりの福永登場で狙うらしい。逃げ先行馬好きのマスターは珍しく後ろから飛んで来そうな⑧ウェスタールンドの末脚に賭けるとか。

同じイタリア人どうしで気も合うL・デットーリとM・デムーロ。来日中はデムーロ宅に泊まっているという噂もある。せっかく機会だから、ここはデットーリの腕を信用して⑥オメガパフュームを狙ってみる。相手は乗り慣れたルメール騎乗の⑪ゴールドドリームに便乗するのも手だ。奇しくも今年と昨年の帝王賞馬の一騎打ちを期待しておこう。

チャンピオンズC

⑥-⑪ ワイド1点で勝負する

⑥⑪の2頭軸に①③⑤⑧⑨をからめて3連単マルチ30点で遊ぶ

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『ワイドの凌』よりひと言

昭和の「エースの錠」が拳銃を片手にのさばってから半世紀が流れた。平成を経て令和の世は馬券を片手に「ワイドの凌」でいきたい。狙い目はできるだけ少なく、基本はあくまでワイド1点勝負。ワイドは当たり馬券が3つもあるのだから、的は見えやすい。馬券は手を拡げると、あの馬も買っておけばよかったと悔やまれる。できるだけ狙い目を絞れば、そんな後悔もせずにすむ。人生は短いのだから、ストレスをかかえこまず、心ゆたかに競馬も馬券も楽しむこと。それがこの世界で長生きする秘訣である。

本村 凌二

1947年5月1日、熊本県八代市生まれ。
東京大学名誉教授。
専門は古代ローマの社会史。専門の近著に『ローマ帝国人物列伝』『一冊でまるごとわかるローマ帝国』

「もし馬がいなかったら、21世紀も古代だった」という想念におそわれ書き起こした『馬の世界史』が2001年JRA馬事文化賞を受賞。その他の競馬関連の近著に『競馬の世界史 - サラブレッド誕生から21世紀の凱旋門賞まで』(中公新書)。20世紀のペンネームは本村雅人。

ハイセイコーが出走した1973年の第40回東京優駿日本ダービーから、第57回を除き、毎年東京競馬場でライブ観戦するなど、日本の競馬にも造詣が深い。
夏から秋にかけてはヨーロッパで過ごす事が多く、ダンシングブレーヴが制した、あの伝説の凱旋門賞や、タイキシャトルが勝ったジャック・ル・マロワ賞。また、シーキングザパールが日本調教馬として初めて海外GI競走を制したモーリス・ド・ギース賞などをも現地でライブ観戦している。競馬と酒をこよなく愛する、知る人ぞ知る競馬の賢人。

伝説の凱旋門賞
勝ち馬ダンシングブレーヴの他、ベーリング、シャーラスタニ他、JCにも参戦した鉄女トリプティク、そして日本ダービー馬シリウスシンボリも含め出走馬15頭中11頭がGI馬という当時としては最強のメンバーが集結したレース。そんな好メンバーの中、直線入り口最後方から全馬をまとめて差し切り勝ち、しかも当時のコースレコードのおまけ付だった。

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