東京大学名誉教授が射抜くワイド1点

[2017年03月25日]

【高松宮記念】&【ドバイWC】4歳馬の成長に期待

プロジェクトXとは重要で必要とされながらなかなか実現できない仕事のこと。高校教科書「世界史」程度の知識があれば、国内外の出来事にだいたい対応できる。しかも、それを国際共通語としての英語で理解しておけば鬼に金棒なのだ。だから、その英訳作業とはまさしくプロジェクトXだった。そうだとわかっていても、専門領域が古今東西にわたって多士済々だから、なかなか足並みがそろわない。ところが、6年をかけた難事業だったが、やっとそれが実現した。ボランティアの翻訳者と寄附金の資金を得て、『英語で読む高校世界史』(講談社 1800円)が4月初めに発売される。人名・地名・事件などにはカタカナや漢字の日本語ルビがふってあるから読みやすさも上々なのだ。

私は責任者として取りまとめをやってきたので、今は心底ホッとしている。まともなら5~6000円はする教養書だから、諸兄にも余力があれば手に取って座右の書としていただきたい。

さて、居酒屋「青夷」の面々、久しぶりに万馬券を当てて浮れ気味の口撃機関銃ヤマは⑫メラグラーナ本命で相手本線は③レッツゴードンキと順当路線。ギャンブル狂師ミノ先生も⑨シュウジが軸でこれまた順当路線をひたすら。ところが、地力or自力or?力回復中のマスターはいつもどおりの穴狙いで⑭トーキングドラムに注目、例によってマンハッタンカフェの血に燃える熟女馬券師ワフさんは⑮ヒルノデイバローに祈りをこめるらしい。

私といえば、混戦模様の春の短距離G1には

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『ワイドの凌』よりひと言

昭和の「エースの錠」が拳銃を片手にのさばってから半世紀が流れた。平成を経て令和の世は馬券を片手に「ワイドの凌」でいきたい。狙い目はできるだけ少なく、基本はあくまでワイド1点勝負。ワイドは当たり馬券が3つもあるのだから、的は見えやすい。馬券は手を拡げると、あの馬も買っておけばよかったと悔やまれる。できるだけ狙い目を絞れば、そんな後悔もせずにすむ。人生は短いのだから、ストレスをかかえこまず、心ゆたかに競馬も馬券も楽しむこと。それがこの世界で長生きする秘訣である。

本村 凌二

1947年5月1日、熊本県八代市生まれ。
東京大学名誉教授。
専門は古代ローマの社会史。専門の近著に『ローマ帝国人物列伝』『一冊でまるごとわかるローマ帝国』

「もし馬がいなかったら、21世紀も古代だった」という想念におそわれ書き起こした『馬の世界史』が2001年JRA馬事文化賞を受賞。その他の競馬関連の近著に『競馬の世界史 - サラブレッド誕生から21世紀の凱旋門賞まで』(中公新書)。20世紀のペンネームは本村雅人。

ハイセイコーが出走した1973年の第40回東京優駿日本ダービーから、第57回を除き、毎年東京競馬場でライブ観戦するなど、日本の競馬にも造詣が深い。
夏から秋にかけてはヨーロッパで過ごす事が多く、ダンシングブレーヴが制した、あの伝説の凱旋門賞や、タイキシャトルが勝ったジャック・ル・マロワ賞。また、シーキングザパールが日本調教馬として初めて海外GI競走を制したモーリス・ド・ギース賞などをも現地でライブ観戦している。競馬と酒をこよなく愛する、知る人ぞ知る競馬の賢人。

伝説の凱旋門賞
勝ち馬ダンシングブレーヴの他、ベーリング、シャーラスタニ他、JCにも参戦した鉄女トリプティク、そして日本ダービー馬シリウスシンボリも含め出走馬15頭中11頭がGI馬という当時としては最強のメンバーが集結したレース。そんな好メンバーの中、直線入り口最後方から全馬をまとめて差し切り勝ち、しかも当時のコースレコードのおまけ付だった。

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