東京大学名誉教授が射抜くワイド1点

[2017年02月11日]

【京都記念】&【共同通信杯】穴狙いで懐を…

JRA賞の授賞式パーティーで年度代表馬の馬主の北島三郎さんとお話しすることができた。「私も行きますからキタサンブラックを是非ともシャンティイ競馬場に連れて行ってください」と言ったら、「ありがとう」と言って確約こそなかったが、ニコニコ笑いながら握手の手を差し出してくれた。サブちゃんの手はほかほかとしていた。

吉祥寺の居酒屋「青夷」はこのところ低迷者が徘徊している。競馬とパチンコの二刀流で生きる口撃機関銃ヤマとギャンブル狂師ミノ先生は、一方で勝っても他方で負けるから資金繰りがたいへんらしい。

それでもこりずに競馬の予想はつづく。データ派のヤマ予想では、京都記念は休養明け③マカヒキよりも⑥サトノクラウンが信頼できるらしい。共同通信杯は高い素質にかけて④ムーヴザワールドには負けて欲しくないとか。ミノ先生は負けがこんで他人様に予想を言う気力もないらしい。

さて、昨秋は凱旋門賞こそ観戦できなかったが、前哨戦のニエル賞で③マカヒキを身近に見た。私の印象では抜け出すのに苦労して辛勝だったが、本番で凡走だったから、どうも十分な心肺機能にもどっていなかったのかもしれない。でも、一息いれて、京都記念は完調手前でも勝負になるはず。もう1頭は

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『ワイドの凌』よりひと言

昭和の「エースの錠」が拳銃を片手にのさばってから半世紀が流れた。平成を経て令和の世は馬券を片手に「ワイドの凌」でいきたい。狙い目はできるだけ少なく、基本はあくまでワイド1点勝負。ワイドは当たり馬券が3つもあるのだから、的は見えやすい。馬券は手を拡げると、あの馬も買っておけばよかったと悔やまれる。できるだけ狙い目を絞れば、そんな後悔もせずにすむ。人生は短いのだから、ストレスをかかえこまず、心ゆたかに競馬も馬券も楽しむこと。それがこの世界で長生きする秘訣である。

本村 凌二

1947年5月1日、熊本県八代市生まれ。
東京大学名誉教授。
専門は古代ローマの社会史。専門の近著に『ローマ帝国人物列伝』『一冊でまるごとわかるローマ帝国』

「もし馬がいなかったら、21世紀も古代だった」という想念におそわれ書き起こした『馬の世界史』が2001年JRA馬事文化賞を受賞。その他の競馬関連の近著に『競馬の世界史 - サラブレッド誕生から21世紀の凱旋門賞まで』(中公新書)。20世紀のペンネームは本村雅人。

ハイセイコーが出走した1973年の第40回東京優駿日本ダービーから、第57回を除き、毎年東京競馬場でライブ観戦するなど、日本の競馬にも造詣が深い。
夏から秋にかけてはヨーロッパで過ごす事が多く、ダンシングブレーヴが制した、あの伝説の凱旋門賞や、タイキシャトルが勝ったジャック・ル・マロワ賞。また、シーキングザパールが日本調教馬として初めて海外GI競走を制したモーリス・ド・ギース賞などをも現地でライブ観戦している。競馬と酒をこよなく愛する、知る人ぞ知る競馬の賢人。

伝説の凱旋門賞
勝ち馬ダンシングブレーヴの他、ベーリング、シャーラスタニ他、JCにも参戦した鉄女トリプティク、そして日本ダービー馬シリウスシンボリも含め出走馬15頭中11頭がGI馬という当時としては最強のメンバーが集結したレース。そんな好メンバーの中、直線入り口最後方から全馬をまとめて差し切り勝ち、しかも当時のコースレコードのおまけ付だった。

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