馬券ネオメソッド(公開馬券編) [2012年7月13日]
現時点での完成度を問う一戦
【土曜の穴馬券ネオメソッド】
函館11R函館2歳S 芝1200m
◎(2)アットウィル
動画で解説 ~函館2歳S(G3)~
動画内では土曜日の新潟12Rの狙い馬も紹介しています!
極めて分かりやすいレースです。ポイントは下記の通り。
1.今がピークのスピード血統馬を探す
2.将来性はそれ自体がマイナス要素になる
3.先行~好位付けで好走した実績が重要
昨年のこのレースの回顧コラムでも指摘しましたが、この函館2歳Sは、ハッキリ言ってしまえば『勝つだけ損』なレースです。このレースを勝って、後々に出世した馬などほぼ皆無。フィフスペトルが辛うじてといったくらいで、大多数の好走馬が、その後は見るも無残な成績に終わっています。
もちろん、この傾向にはちゃんとした理由があります。それは、このレースが『スピードが何より重要。現時点での完成度を問うレースである』から。そもそも、2歳夏のこの時点で、G1を勝てるようなスタミナや底力を要求しても無意味です。大切なことは、スピードがどれくらいあるかということと、現時点でどれだけ完成しているかということ、函館2歳Sというレースは、そんな2歳夏のテーマをストレートに問うレースなんですね。だから、このレースを勝つ=今がピークという図式が成り立ち、結果として将来性を摘み取ってしまうわけです。
すなわち、このレースを予想する上でも最も重要な視点は、『スピードがどれくらいあるか』『現時点でどれだけ完成しているか(早熟性)』を見抜くことなのです。サンデーサイレンス系の成績が極端に悪いことで知られるこのレースですが、それも当然の話。先のあるサンデー系産駒の多くは、そもそもこのレース自体に出走してきませんし、仮に出てきても本当に良くなるのがもう少し先の話になるからです。
参考として、過去の函館2歳Sの好走血統を列挙しておきます。サンデーサイレンスを介さないヘイロー系がやたらと馬券になっていることにはじまり、クラシックとは無縁の短距離血統が幅を利かせていることが分かります。
【函館2歳Sの好走血統】
11年1着ファインチョイス 父アドマイヤムーン
2着アイムユアーズ 父ファルブラヴ
3着ナイスヘイロー 父キングヘイロー
10年1着マジカルポケット 父ジャングルポケット
2着マイネショコラーデ 父ロージズインメイ
3着ルリニガナ 父スニッツェル
08年1着フィフスペトル 父キングカメハメハ
2着ナムラミーティア 父サクラバクシンオー
3着アイアンデューク 父スウェプトオーヴァーボード
07年1着ハートオブクィーン 父ジョリーズヘイロー
2着ジョイフルスマイル 父マヤノトップガン
3着イイデケンシン 父サンダーガルチ
06年1着ニシノチャーミー 父サクラバクシンオー
2着ローレルゲレイロ 父キングヘイロー
3着シャルトリューズ 父サザンヘイロー
※意味はあまり変わりませんが、一応、札幌で行なわれた09年は除外しました。
スニッツェル、ジョリーズヘイローやサザンヘイローといったあたりが、平気で馬券になる重賞なんて、このレースくらいのものでしょう。いずれも、条件戦でやっとこさ好走できるかどうかといったレベルの血統。すなわち、レベルが上がってスタミナや底力が要求されると、途端にパフォーマンスが落ちる『一本調子なスピードタイプ』。こういった血統が、逆に走りやすくなるのが、2歳重賞らしいところであり、このレースの特徴となるわけですね。
次に、これも2歳戦特有の要素。『先行~好位付けで好走した実績が必要』という点。逃げて勝った馬はもちろん、後ろから差して勝ち上がったような馬も、実は結構危ないんですね。その理由は次の通り。
≪逃げて勝った馬が危険な理由≫
逃げて勝ったということは、自分のペースで競馬をした経験しかないということ。1勝馬同士となれば、すんなり自分の形が取れる可能性が低くなるわけで、そうなった場合に力を出し切れないことが多いから。ただでさえ経験の浅い2歳馬、モロさが同居している方が普通です。
≪後ろから差して勝った馬が危険な理由≫
そもそも、新馬や未勝利レベルの序盤の流れにすらついていけていないことが問題。たとえ、溜める競馬が合うタイプであっても、新馬、未勝利レベルなら自然と先行~好位くらいに位置できるくらいでなければ、現時点で重賞を勝てるレベルとは言えないから。
このことから、戦績を分析する際には、『2~4番手辺りからキッチリ脚を使って勝った馬を重視』というスタンスが浮かび上がります。
つまり、函館2歳Sの予想ポイントは、『早熟スピード血統の中で、前走で好位付けから脚を使って勝った馬を選ぶ』ということになります。
今年で言えば
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