東京大学名誉教授が射抜くワイド1点
[2020年6月6日]
【安田記念】是非とも一騎打ちを期待!
21世紀の世界最強マイラーが英国馬フランケルであることには誰も異論はないだろう。生涯14戦14勝、うちG1レース9勝だから文句のつけようもない。2012年10月20日、フランケル最後のレースをアスコット競馬場で観た。危なげなく抜け出して快勝すると、耳をつんざくような大歓声があがった。翌日の日刊紙には、お出ましになっていたエリザベス女王のゴール瞬間の満面の笑顔が大きく掲載されており、もはやフランケルが国民的英雄だったことが分かる。
今年の安田記念は21世紀日本の最強マイラーの決定戦だといっても過言ではない。なにしろ出走馬14頭中10頭がG1馬であり、それらが順調に出走にこぎつけたのだから、おそらく世界のマイル戦の最高クラスのレースになるにちがいない。場合によっては、今年のベストマイル戦になるかもしれないのだ。
このところ東京競馬場のG1戦は素晴らしいレースがつづいている。無観客競馬なのがなんとも残念。吉祥寺の居酒屋「青夷」の常連組は、本来なら競馬場で絶叫していたはずの連中である。なかでもひときわ声の大きい口撃機関銃ヤマによれば、どうしようもないヴィクトリアMの圧巻楽勝ぶりから、⑤アーモンドアイにはもはや論評は不要だという。それでも少々人気落ちに目をつけて、4番人気ぐらいの②ダノンキングリーを狙うという。相手本線はもちろん⑤と昨年のマイル王⑥インディチャンプの馬連2点が勝負らしい。ギャンブル狂師ミノ先生も⑤の頭は堅いと見なし、2・3着に②、⑥、⑪グランアレグリアなどをからめて3連単で行くという。穴狙いのマスターの注目馬は、単勝が⑪、複勝が⑧ケイアイノーテックで、それに⑤をからめて3連複で行くらしい。
昨年の安田記念を思い出してもらいたい。1番人気⑭アーモンドアイ、2番人気⑮ダノンプレミアムだったが、その外にいた武豊騎乗の⑯の馬がスタート直後に内に斜行し、アイとプレミアムは絶望的な出遅れをくらった。私は豊さんには何の恨みもないが、あの斜行が1日の騎乗停止で済んだのは少々甘すぎると思っている。
だから、今年の同レースは是非とも①ダノンプレミアムと⑤アーモンドアイの一騎打ちを期待したい。もっともアーモンドアイが強すぎるので、そこまでは行かないだろうが、まだ力を出し切っていないようなプレミアムには熱戦を予感したくなる。
それでも、イギリスのブックメーカー並みの賭けをするなら、⑤アーモンドアイが2馬身以上離して勝つことに、2倍のオッズを付けて買ってみたい。
【安田記念】
①-⑤ ワイド1点で勝負する
⑤を頭にして、2-3着に①、②、⑥、⑪をからめてを絡めて3連単12点で遊ぶ
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『ワイドの凌』よりひと言
昭和の「エースの錠」が拳銃を片手にのさばってから半世紀が流れた。平成を経て令和の世は馬券を片手に「ワイドの凌」でいきたい。狙い目はできるだけ少なく、基本はあくまでワイド1点勝負。ワイドは当たり馬券が3つもあるのだから、的は見えやすい。馬券は手を拡げると、あの馬も買っておけばよかったと悔やまれる。できるだけ狙い目を絞れば、そんな後悔もせずにすむ。人生は短いのだから、ストレスをかかえこまず、心ゆたかに競馬も馬券も楽しむこと。それがこの世界で長生きする秘訣である。
本村 凌二
1947年5月1日、熊本県八代市生まれ。
東京大学名誉教授。
専門は古代ローマの社会史。専門の近著に『ローマ帝国人物列伝』『一冊でまるごとわかるローマ帝国』
「もし馬がいなかったら、21世紀も古代だった」という想念におそわれ書き起こした『馬の世界史』が2001年JRA馬事文化賞を受賞。その他の競馬関連の近著に『競馬の世界史 - サラブレッド誕生から21世紀の凱旋門賞まで』(中公新書)。20世紀のペンネームは本村雅人。
ハイセイコーが出走した1973年の第40回東京優駿日本ダービーから、第57回を除き、毎年東京競馬場でライブ観戦するなど、日本の競馬にも造詣が深い。
夏から秋にかけてはヨーロッパで過ごす事が多く、ダンシングブレーヴが制した、あの伝説の凱旋門賞や、タイキシャトルが勝ったジャック・ル・マロワ賞。また、シーキングザパールが日本調教馬として初めて海外GI競走を制したモーリス・ド・ギース賞などをも現地でライブ観戦している。競馬と酒をこよなく愛する、知る人ぞ知る競馬の賢人。
伝説の凱旋門賞
勝ち馬ダンシングブレーヴの他、ベーリング、シャーラスタニ他、JCにも参戦した鉄女トリプティク、そして日本ダービー馬シリウスシンボリも含め出走馬15頭中11頭がGI馬という当時としては最強のメンバーが集結したレース。そんな好メンバーの中、直線入り口最後方から全馬をまとめて差し切り勝ち、しかも当時のコースレコードのおまけ付だった。