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こんばんは。蓑田です。
3週間前(8月7日更新)のコラムで「これは次は絶対だ!」とサクラトゥジュールを紹介したことを覚えてくれていただろうか。
サクラトゥジュールは予定通り土曜札幌のメインレースとして行われたWASJの第2戦に出走し、
川田将雅騎手を背に完璧な勝利を収めてくれた。
力通りに走れば勝って当たり前の馬という見立ては正しかったが、難しいところがあるサクラトゥジュールをテン乗りで簡単に勝たせるんだから今年の川田は本当に頼りになるよ。
さて、川田は今年ここまで105勝。リーディング争いは2位の横山武史に15勝差を付けていて、5年連続リーディングのルメールも今年は騎乗数が少なく勝利数が伸びていない。19年目にしてリーディングジョッキーの座が現実的になってきた。
今年の川田の凄いところは、8か月が経過してなお勝率が28%台ということ。15%を超えれば一流という世界でこれは凄い。全盛期の武豊やルメールに匹敵する数字だ。
これだけの成績を残している理由として、私の目からは良い意味で省エネというか、自分の競馬に徹することができている点を挙げておきたいね。
今年はミスをしなければ勝てるという馬に乗る機会が多いこともあるが、本当に道中で無駄な動きをしないし、勝負どころで他の馬に動きに焦ったりするようなことがない。どのレースも自信を持ってドッシリ構えられている。
土曜日のサクラトゥジュールにしても、向正面や3コーナーでマクっていった馬は無視して、自分が動くべきところで動き、直線のあの伸び脚、そして楽勝というゴール前に繋げていた。
かと思えば第1戦は人気薄の馬で逃げて掲示板を確保。どんなレースでどんな馬に乗っても最善の競馬ができているという印象だね。
初日が4着、1着だったので日曜の結果次第ではWASJ優勝も見えてきた。明日勝つなら最終第4戦の
メイショウラナキラじゃないかな。
日曜の騎乗一覧と評価
レース | 条件 | 馬名 | 評価 |
札幌2R | ダ1700m | ダノンマイソウル | B |
札幌8R | 芝1500m | アグリ | A |
札幌10R | ダ1700m | ロードオブザチェコ | B |
札幌11R | 芝1200m | トウシンマカオ | A |
札幌12R | 芝1800m | メイショウラナキラ | A |
先週の札幌記念は「展開のカギを握る」「考えることが多くて難しい立場だけど、裏を返せば自分が上手くやればレースの主役になれるということ」という話をしたジャックドールと藤岡佑介騎手が好位からの競馬で勝利した。
レース運びについては私も期待していた通り。パンサラッサの逃げが意外とゆっくりだったが、あれはレース前から決めていたのかもしれないね。その分だけジャックドールも追走が楽になり、佑介も4コーナーでは楽勝だと思ったはず。あれでもクビ差の決着になったのはパンサラッサの地力なんだろうね。
ソダシは距離もそうだけど、コーナー4つの競馬も合っていなかった印象を受けた。去年と違って自分でレースを作れるようなメンバーでもなかったからね。秋はマイルでの反撃を期待したい。
一方、北九州記念は福岡の糸島市が地元の川須栄彦騎手が乗っていたボンボヤージが単勝万馬券で勝利した。
あのレースは勝ったボンボヤージよりも、まずはテイエムスパーダと国分恭介騎手。結果的には逃げて直線で馬場の真ん中に出したのが大事に乗り過ぎという感じだったように思う。
内が悪いという判断だったのだろうが、逃げ馬は最後の直線で内外から来られる形に慣れていない。多少馬場が悪くても内ラチを頼る方が良いのは、最短距離というだけでなく、自分の内から馬がこないからなんだよ。
結局空いた内を通ってきたボンボヤージとタイセイビジョンが勝ち負けして、テイエムスパーダに釣られるように外を回った馬たちは届かなかった。ナムラクレアも勝負所で進路取りが上手くいかず勿体なかったね。
今週の重賞は軽めに。新潟2歳Sは持ち時計のあるロードディフィートと先週の競馬での上がりが良かったウインオーディン。
キーンランドCは3歳馬のウインマーベルと、穴で面白そうなのがUHB賞を追い込んで勝ったロードマックス。
この2レース、言われて気付いたんだが、どちらもウインとロードの馬だね。どちらかのクラブが重賞2連勝という結果もあるかもしれないよ。
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