採れたて!トレセン情報
第96回[2012年4月21日] 最新号は毎週金・土曜日の20時にメルマガ配信。
【フローラS】難儀なお手馬がかち合った時
【関西事情通のちょっとイイ?話】
●難儀なお手馬がかち合った時●
上位騎手になればなるほど、若手・ベテラン関わらずお手馬がかち合った時は非常に難儀。単純に能力比較だけで済むなら良いが、同じ厩舎の他のお手馬との兼ね合いや、その馬が先々どうなっていくかの先読み、またラインに代打が頼めるか否かなど、見る側からは想像出来ない要素も多分にある。乗る事が使命の騎手にとって、この「営業面」は手を焼くため、最近の上位騎手は、乗る事に集中するために「エージェント」を付けてその辺のやりくりを依頼している事が多い。決して表舞台には出てこないが、間に挟まれる彼ら(エージェント)の苦労・苦闘は相当なものだろう。
さて東京フローラS、ここには四位騎手のお手馬が3頭出走している。当人が騎乗するのは、暮れの阪神JFで2人気に推されたラシンティランテ。一見、能力で選んでいる様に見えるが、実は「フィリーズレビューで桜の権利が取れなかった時点でここを頼まれていた」との事。ミッドサマーフェアが2勝目を挙げたのはその後、レッドマーキュリーが勝ったのはフィリーズレビュー当日で、当初は「忘れな草賞」の予定だったそうだ。(減った体が戻らず予定が延びた)
要するに「選んでラシンティランテに騎乗する」ワケではなく、「先約だったのでラシンティランテに乗る」と言う事の様だ。手放したミッドサマーフェアは、「現時点での完成度は中々のモノ」と言われている一頭で、前走も人気に応える鮮やかな勝ちっぷりだった。
片やレッドマーキュリーも、新馬を勝ったばかりだが「奥がありそうな馬。素質はかなりのモノ。先々は走ってくる」と言われている好素材、先約優先でラシンティランテに騎乗する四位騎手も、胸中は穏やかではないだろう。
当のラシンティランテ、やはり距離がカギを握るため「まずは折り合いが課題」との事。その点には四位騎手は定評がありクリアしてくれる可能性はあるが…結果は如何に!?
●5頭出しも出来た?…しかも泣いてます!?●
今週、日曜京都メインは重賞マイラーズC。その名の通り安田記念へ向けたマイルの重賞。ここの西園厩舎が3頭出しをしているが、マイラーのオープン馬が多いこの厩舎、使おうと思えば5頭使える状況だったようだ。しかし「さすがに5頭出しは…」とサダムパテックは3週後の京王杯SCへ、タムロスカイは同じ3週後の都大路Sへと回った。
それでも3頭出し、昔ながらの競馬を思い出す。昔ながらの競馬と言えば、最近の厩舎コメントは、ファンに向けてというよりも、馬主に向けて発信している様なコメントが多くなっている。これは、調教師よりも馬主の方が上の立場になってしまっているから起こる現象だろう。高額な馬を預かっているのだから当然と思うかもしれないが、ひと昔前は「調教師の鶴の一声で決まった」と言う事が多々あった。例えばジョッキー起用、「替えてくれ」と馬主から依頼があっても「いや、ウチの若いヤツで行く!」という一言で続投が決まったり、ローテーションなども調教師の心積もりひとつで決まっていた。
さて、そんな「馬主向けのコメント」が多い中、前出の西園調教師は「前走は内枠だったし展開にも恵まれた」「昨年とは相手が違う」「GI馬相手では…」など、とても馬主向けのコメントには思えない「泣き」コメントのオンパレード。やはり昔ながらの競馬を演出してくれる、楽しませてくれる厩舎だ。
3頭使いの内2頭は先団、特にシルポートはハナを主張していくタイプ。ゆえに「楽逃げ」か「ナメられ逃げ」の可能性を高めるために、敢えて泣き(弱気)コメントを残しているのだろう。厩舎コメントまでも作戦に取り入れる、まさに昔ながらの競馬、そこまで「泣かれる」と逆に応援したくなる。
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