採れたて!トレセン情報

第1171回

採れたて!トレセン情報

関西事情通のちょっとイイ?話
ニュージーランドT(G2)
まさに強運!
桜花賞ウイークの主役に急浮上!?

いよいよ今週は桜花賞、今年もクラシックが開幕する。

その前日土曜日には、中山で同じ3歳限定の芝マイル戦となる重賞、3着までにNHKマイルカップの優先出走権が与えられるトライアルレース、ニュージーランドトロフィーが行われる。

このレースも、先のGIを占う意味で注目の一戦になる。

注目はやはり、このコーナーでもお馴染みとなっている矢作厩舎の管理馬バスラットレオンだ。

デビュー戦の新馬戦は、超スローペースだったことはあるが、逃げて上がり3F33秒6という瞬発力を繰り出した。この時計は、札幌の中距離新馬では史上最速と、この時点で只者ではない脚力を魅せていた。

そしてこの新馬戦で手綱を取った藤岡佑介騎手が「クラシックは未知数だが、マイルで凄い能力を発揮しそう」と話していたことが印象深かった。

2戦目の札幌2歳ステークス当時、オーナーサイドは新馬戦で手綱を取っているだけに藤岡佑介騎手を指名したそうだが、管理する矢作師の鶴の一声で弟子の坂井瑠星騎手に決まったという話を取り上げた。これはまさに弟子を思う親心なのだが、そもそも新馬戦から坂井瑠星騎手が手綱を取る予定だったが、騎乗停止の制裁を受けて乗れなくなったという事もあった。

結果は3着だったものの、早めに捲ってくる馬がいて先行勢には厳しい競馬を強いられた事を考えれば上々の内容。まして勝ち馬はソダシ、ある意味でこの馬も強い競馬をしていた。

その後も、京都2歳ステークスは太目残りも、調教ではコントレイルをアオるような動きを見せ、朝日杯フューチュリティステークスでは、惜しくも馬券圏内を逃すもレコード決着のなか先行して4着と、能力の高さは示し、シンザン記念でも積極策から3着、惜しくも賞金加算には至らなかったが、ここまで重賞戦線を歩ませていることにも、厩舎の期待の高さがうかがえた。

改めて自己条件への出走となった前走は、古川奈穂騎手の初勝利を演出したが、4キロ減量の恩恵あったとはいえ、ワンサイドゲームの逃げ切り圧勝、重賞級の能力を魅せつけた。

今回は改めて重賞挑戦、そして鞍上には…

後のGI出走も視野に入っているため古川奈穂騎手(まだGIでは騎乗できない)の続投ではなく、また坂井瑠星騎手がドバイ遠征後の待機期間中という事もあって、藤岡佑介騎手が新馬戦以来の騎乗となった。

その新馬戦当時の感触から、藤岡佑介騎手はこの馬にずっと「乗りたい」という気持ちを強く持っていたのだが、漸くその夢がかなう事になる。

しかも…

このレースには、出走すれば上位人気に推される、バスラットレオンにとっては強敵になると思われたククナも、桜花賞を除外になった場合はここに出走を予定していたのだが、その桜花賞に抽選を突破して出走、しかもその鞍上は藤岡佑介騎手だ。

バスラットレオンの強敵が一頭減るだけでなく、GI桜花賞での騎乗馬も確保するという、今週の競馬で、今のところは最もいい流れを掴んでいるジョッキーと言っていいだろう。

このいい流れの中で、ずっと乗りたいと強く思っていたバスラットレオンへの騎乗、まずはこの土曜日のレースに注目だが、その期待通りに勝てれば、日曜日の桜花賞も注目するべきかも知れない。


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