第1104回
採れたて!トレセン情報
関西事情通のちょっとイイ?話
【中山9R・葉牡丹賞】
ジョッキーも素質にベタ惚れ!
この1頭のために中山遠征!!
歴史的一戦も終わり、アーモンドアイ・ロスになる方もいらっしゃるかも知れない。
しかし、競馬は毎週続いていき、またまだまだGIも続く。
今週も、国内無敗の古馬ダート王クリソベリルと、3歳ダート戦線のトップホースでJRAでは無敗のカフェファラオとの注目の対決となるチャンピオンズカップが行われる。先週ほどでは無くとも、どんなレースになるのか楽しみでならない。
その前日土曜日、今週から師走競馬に突入するが、その師走の中山の風物詩と言える重賞ステイヤーズステークスと、阪神ではチャレンジカップが行われる。
東西で重賞があることで、やはりジョッキーの移動も多い。
阪神には関東から三浦騎手が、中山にはステイヤーズステークスにルメール・岩田康・池添・古川吉・松若・坂井瑠星騎手らがやはり重賞という事もあって、そして暮れの中山大障害に繋がる一戦のイルミネーションJSに騎乗するため、熊沢・植野・北沢・難波・平沢騎手ら障害騎手も遠征している。
そんな中、重賞に騎乗馬は無く、まして障害ジョッキーでもない、
藤岡佑介騎手も中山遠征している。
重賞の騎乗予定馬が回避でもしたのか…
そう考えてもしまいそうだが、実はそうではない。
そう、この日の騎乗馬は1頭のみ、9Rの
葉牡丹賞の
テンカハル、この馬のために中山遠征を決めた。
普通、重賞でもなく条件馬のために他ブロックへの遠征はしないもの。しかもその一頭のためだけとなれば尚更だ。
ゆえに、その行動に出るという事は、その馬への期待の表れと言っていいだろう。
昨年のセレクトセールに上場されたこの馬、51年振りに牝馬できさらぎ賞を勝ち、その年の牝馬クラシック戦線を賑わせ、古馬になってからもエプソムカップ・毎日王冠・オールカマーと牡馬混合の重賞を制したルージュバックの半妹とあって注目を集め、税込み3億円オーバーの超高額で落札された。
その取引額はさておき、注目を集めていただけあって素質は高い。
ただ、まだまだ成長途上で、馬格もある事で馬はかなり緩い。ゆえに、急かすと走りがバラバラになるので、前半はゆったり運び、徐々に加速して終いを活かすレースをしているのだが、新馬戦は後方から大外を追い込み2着、前走はその大外から見事に差し切り初勝利を挙げ、その素質と能力の高さを見せた。
乗っていた藤岡佑介騎手も、その走りから感じ取るものがあったのだろう。
3戦目となる今回でも、まだまだ緩さは解消されずこれからの馬ではあるが、来年のクラシックへ向けて藤岡佑介騎手も手応えを掴んでいるはず、だからこそ、この馬1頭のために遠征するのだから。
師走競馬初日、東西で重賞が行われるが、重賞では無く、2歳1勝クラスのこのレースのテンカハル=藤岡佑介騎手には、注目してみたくなる。
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