第1085回
採れたて!トレセン情報
関西事情通のちょっとイイ?話
【アルゼンチン共和国杯】
まだ終わってない!
名門厩舎が得意コースで復活を狙う穴馬
今年で58回目を迎える伝統の重賞
アルゼンチン共和国杯。グレード制導入の1984年からは一貫して11月の東京芝2500mのハンデ戦で行われている。
GⅡとは言えハンデ戦、ゆえにGIホースの参戦は少ないのだが、近年は後のGIホースを輩出する事が多い出世レース。アドマイヤジュピタ、スクリーンヒーロー、トーセンジョーダン、最近でもシュヴァルグラン、スワーヴリチャードは翌年のジャパンカップを制覇、ゴールドアクターは次走で有馬記念を勝利している。
今年も後のGI馬が現れるのか…注目の一戦と言える。
上位人気に推されるのは、春は阪神大賞典を制し春の天皇賞でも4着、当時のこのコーナーでもお伝えした通り、以前は内にモタれる面があり左回りに好走が多かったが、トモの緩さが解消して走りのバランスが良くなり、回りに関係なく終いまでしっかり伸びる様になったユーキャンスマイルだろう。もちろん注目の一頭に間違いない。
ただ、秋の始動戦であり最大目標は次というのもまた確かな事。
馬券的には他の馬に注目してみたい。
ユーキャンスマイルと同じ勝負服の
アイスバブルだ。
今回の舞台、東京芝2500mの重賞と言えば、春にも目黒記念がある。このアイスバブルはその目黒記念で昨年、そして今年と2年連続で2着、舞台設定としては申し分ないコースだ。
夏休みから復帰戦の新潟記念で16着に大敗、前走の京都大賞典でも8着に敗れ、評価もかなり下がってきている。
しかし、陣営の評価は、この2戦も着順ほど悪いものではない。
新潟記念は展開も馬場も合わずのレース、それでも上がり3Fは33秒9の脚は使っていて、休み明けとしては及第点の内容だった。
京都大賞典も、この馬には流れが合わなかったが、坂の下りから段々と加速し、直線に向いた時には先頭までまだまだ差があったものの、ゴールでは勝ち馬からコンマ5秒差まで差を詰めてきていて、決して悲観する内容では無かった。
休み明け3戦目で状態もさらに上がって来ている今回、斤量も目黒記念から据え置きの55キロ、その得意な舞台設定という事も考えれば十分勝負になっていいはず。
ユーキャンスマイルももちろん注目だが、馬券的にはこのアイスバブルにも注目してみたい!