採れたて!トレセン情報
第582回&第583回
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【関西事情通のちょっとイイ?話】
●乗り替りが多い重賞●
秋の連続GI開催の狭間の今週、ただ週中のJBCは、川崎競馬場全体の一日の馬券売り上げが地方競馬史上歴代1位となる盛り上がりを見せ、事実上「連続GI開催」でもある。そんな中、中央ではGI開催は無くても週末に4重賞、日曜日にも東西で重賞が組まれている。
京都の重賞は、JBCに出走が叶わなかったメンバーも多いダートのGⅢみやこS。勝ち馬には優先出走権が与えられる、JBCと並ぶチャンピオンズCのステップレースだ。
ただ、その前哨戦と言う割には、出走馬16頭中、なんと14頭の鞍上が前走から手替りしている。しかも、元々の主戦に戻ったというようなモノでは無く、違和感だらけの乗り替りばかり、不思議な光景でもある。
そんな中、前走から乗り替わらない貴重な存在の2頭、まず内田博幸騎手騎乗のラニ。これは報道でもある様に、アメリカ遠征後の帰国初戦には、もともとはこのレースからの始動を考えられていたものの、ご存知の通り叩いて叩いて良くなってくるタイプとあって、ブラジルCから始動し中一週でここへ挑む事になり、鞍上もセットでの騎乗依頼となった。本来であれば武豊騎手のお手馬ではあるが、JBCクラシックを勝ったアウォーディーの存在があるだけに、ここで勝ち負けすればチャンピオンズCでも騎乗することになるだろう。そういう意味でも注目の1頭。
そしてもう1頭が、北村友一騎手が手綱を取るカゼノコ。この馬もラニと同じく、前走が休み明けで鞍上もセットで依頼と似たような状況ではあるが、勝負の度合いは少し違う。と言うのも、そもそもチャンピオンズCに出走するためには収得賞金が微妙、ゆえにこのみやこSが勝負駆けになる。前走のシリウスSはそのための叩き台と言える。それでも3・4コーナーで致命的な不利がありながらも追い上げ5着と、その叩き台とすれば内容のある競馬だった。一回使ってデキを上げ、勝負態勢にある。鞍上の北村友一騎手と言えば、普段は第三場のローカル開催を主戦場にしているが、今週は土日通して京都で騎乗、それもこの馬のために他ならない。
乗り替りが異常に多い一戦、そんな中で連続騎乗となる2頭、ともに目が離せない存在だ。
【美浦の『聞き屋』の囁き】
●古豪か次世代か!?●
ジャパンカップや有馬記念に穴人気、穴候補として侮れないレースとなっているのがアルゼンチン共和国杯。
以前はまったくGⅠに直結することはなかったが、2008年にはスクリーンヒーロー、昨年はゴールドアクターとともにGⅠ勝ち馬へと出世。
51キロから58キロというハンデ差がある中で、今年も穴候補が誕生するかもしれない。
気になるところではトップハンデ58キロを背負うフェイムゲーム。
重賞はこれまで4勝。そのうちの3勝がコンビ復活となる北村宏騎手で挙げており、また東京の長距離は大得意。2015年の天皇賞・春ではゴールドシップのクビ差2着があるようにGⅠまで手が届くところまできていた。
ところが、ここ2戦の惨敗が気の悪さを出してしまい、また太目を解消できていないことで本来の力を出せないまま。
そこで6歳となった今、去勢となった。
多くの関係者が言うのは、去勢の効果はすぐにでるものではなく半年から1年後が多いとのこと。
それでも体は絞れやすくなるし体調は安定してくるらしいので、一定の効果はあるらしい。
ここで復活の狼煙を上げることができればジャパンカップ、もしくは有馬記念。
イマイチであればステイヤーズSへと向かう公算が大。
古豪復活となるのか、新興勢力が台頭するのか。目が離せない。
【関西事情通のちょっとイイ?話】
●東京遠征には理由がある!●
秋の東京・京都の連続開催も後半戦に入る。ここから年末有馬記念に向けての2ヵ月間は、その有馬記念では古馬NO1を、その前週には2歳牡馬チャンピオン決定戦、またその前週には2歳女王決定戦と、2歳世代の王者を決めるレースが続く。丁度今週は、そこへ向けた前哨戦が行われる時。土曜日は京都で2歳牝馬限定のファンタジーS、東京ではGⅡ京王杯2歳S、ともに12月の大舞台を占う重要なレースだ。
そんな中で、京王杯2歳Sに違和感のある馬が出走している。そう、紅一点のレーヌミノルだ。
関西所属の2歳牝馬でもあり、普通は長距離輸送の無い、ましてや牝馬限定戦のファンタジーSを使うところ。しかし、敢えて東京までの長距離輸送と牡馬相手の厳しいレースを選択してきている。それは何故か…
小倉2歳チャンピオンであり負けなしの2戦2勝、陣営としては「GⅢはもう勝っているし、次のステップとしてGⅡを選んだ」という事のようだ。しかし、単にそれだけでここへの参戦を決めたわけでもない。
鞍上の浜中騎手と言えば、北九州出身で地元開催の小倉では毎年活躍し、小倉2歳Sもこの馬を含め過去4勝を挙げている得意レース。自身の初重賞制覇となったデグラーティアを始め、ブラウンワイルド、エピセアロームと、その馬名を見れば、やはり小倉2歳Sだけあって「短距離志向」と思えるところなのだが、実はこのレーヌミノルに関しては「今まで小倉2歳Sで勝った馬達とはタイプが全く違う」という感触を持っている。何が違うのかと言えば、そもそも新馬戦を使う時に「えっ、1200mに使うの?」と驚いたほど、この馬については短距離志向では無い感触を持っていた。ゆえに、1200mで重賞を勝ったとは言え「距離延長はむしろプラス」と捉えている。
見る人によっては「ミスエルテを避けたんじゃないか?」と思う方も中にはいるかも知れないが、実はレーヌミノルが京王杯2歳S出走を決めたのは、ミスエルテが新馬勝ちする以前の事、そもそも意識の中には無い。
とにかく、デビュー前から鞍上も能力を感じていた馬、東京までの長距離輸送、牡馬相手など、乗り越える壁は高いものの、その壁を乗り越えられる自信は持っている。
この「敢えて」の参戦、注目しなくてはいけないだろう。
【美浦の『聞き屋』の囁き】
●夏競馬でレベルがもっとも高かったのは…●
朝日杯FSや阪神JFのステップレースとしての位置づけとなる京王杯2歳S。
フルゲート割れの13頭立てではあるが小倉・北海道・福島・新潟で勝ち上がってきたハイレベルなメンバーが集結。
1200mを中心に結果を出してきた短距離志向が強い馬が多くスピードが要求される戦いとなりそう。
その中で注目したいのが戸崎騎手が騎乗するコウソクストレート。
全国リーディングを独走する戸崎騎手にはかなり前から京王杯2歳Sで多くの依頼があったとのこと。
その馬たちとは函館2歳Sの1着馬レヴァンテライオン、同レースで自身が騎乗して2着だったモンドキャンノ、そしてカンナSでコンビを組んだタイムトリップなど、実績で言えばコウソクストレートよりも断然上位の馬たちの依頼が多数。
その馬たちの依頼を断って騎乗するのがコウソクストレートということになる。
前走のくるみ賞を楽勝したコウソクストレートは今回、中一週での参戦。
当然、くるみ賞よりも前からの依頼があったわけだが、それでもコウソクストレートがくるみ賞を勝って京王杯2歳Sという予定、ということで断っていたわけだから予定どおりといえば予定どおり。
つまり、新馬戦で騎乗して勝った時点からコウソクストレートの能力をかなり高く評価していたということになる。
その評価は函館2歳S組よりも高いということになるし、ここからGⅠを意識しているということにもなる。
果たして、ここも予定どおりに進むのか。ほかの路線組から新星が現れるのか。暮れのGⅠに向けて注目したい。
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