採れたて!トレセン情報
第517回&第518回
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【関西事情通のちょっとイイ?話】
●春のスプリント王は?●
いよいよ今週日曜日は、春のGIシーズンの開幕を告げる高松宮記念が行われる。このレースには、このコーナーでもお馴染みの「超逃げ宣言」で話題を作るハクサンムーンが4年連続で出走する。その2013年はロードカナロアからコンマ2秒差の3着、翌年の2014年はスタートで痛恨の出遅れたものの後方から追い込んで5着に入線、そして昨年は4コーナーで先頭に立つ横綱競馬で勝ち馬と接戦、僅かに及ばなかったものの2着を確保した。出遅れてもそこそこには来ている様にとにかく毎年好走、高松宮記念の舞台は好相性なのだろう。
実は昨秋のスプリンターズSで引退という話もあり、ラストレースという事で陣営も目一杯に仕上げていたのだが、それが逆に馬を怒らせてしまった様で、結果は12着に大敗。現役続行が決まった復帰戦のオーシャンSは、そのスプリンターズSの敗戦を糧に、今度は調整過程も変え、レース当週は軽めに留め、前週の1週前にビシッと乗るパターンに。これがピタリと嵌ったのか、前走のオーシャンSでは往年の走りを感じさせる、超ハイペースでレースを引っ張り、そのまま終いまで緩まず走り切るという強い競馬を見せ、悲願のタイトル奪取へ向けて収穫の大きいレースになった。この中間も、前走同様に一週前にビシッと乗り今週は軽めの調整、自信の持てる仕上がりの様だ。ハナを主張する馬が多いが、もちろん陣営は譲る気などない。あいにくな大外枠を引いてしまったが、「本気で行かせれば、テンの速さは一番速い」と、そのテンのダッシュ力とスピードには自信を持っている。全盛期のロードカナロアを破った唯一の存在にもかかわらず未だビッグタイトルは手に出来ず、その悲願達成の可能性は十分にある。
が、土曜日にも触れた藤岡健一厩舎のビッグアーサーもかなりの感触。昨年の高松宮記念当日、2つ前の岡崎特別で高松宮記念のハクサンムーンと同タイムで勝利したのは様々なところで言われているが、それ以上に、本当に無念の除外の憂き目にあった昨秋のスプリンターズSの翌週、GI仕様の目イチで仕上げられていた事が一目で判るタイレコードで圧勝劇を演じたオパールSは、「スプリンターズSに出走できていれば勝っていただろう」と思わせるに十分の内容だった。右回りでもハイパフォーマンスを見せているが、左トモを大怪我した馬でもあり、実は左回りの方がコーナリングがスムーズとは陣営の話。枠も前を見ながら好位で競馬が出来る2枠4番と絶好枠を引き、俄然盛り上がってきた。前が速くなればなるほどこの馬向きの流れになる。ハクサンムーンも応援したいが、どうもこのビッグアーサーの方がイメージしやすい。果たして!?
【美浦の『聞き屋』の囁き】
●4歳牝馬VS8歳牡馬●
先週末に報道があった昨年の高松宮記念の覇者、エアロヴェロシティの回避は非常に残念。
疝痛ということで、大事に至らなかったことが不幸中の幸いだろう。
本命候補が回避となり、一気に混戦ムード。
馬場状態を読むことが非常に難しいのが今の中京競馬場。
先週は雨の影響でダート以上に時計がかかっていたし、基本的には外差しの傾向だったが、あそこまで荒れているとどこを走っても一緒、という声が多くの騎手から聞こえてきた。
それに先週までの2週間はAコースだったが、今週からBコースへ移動。
これは俗に言う仮柵がよりコースの外側へ移動したもので、GⅠ当週に変更となると、馬場傾向を読むことが非常に困難。当日までの動向をしっかりとチェックしてほしい。
もともと時計がかかる傾向にある中京競馬場で、馬場悪化が進めば進むほど評価が急上昇しているのが、一昨年のスプリンターズSを制しているスノードラゴン。
約1年3か月振りの復帰戦となったオーシャンSでは鋭い反応で見せ場十分の3着。
スノードラゴンの特性は時計がかかる馬力勝負でこそのタイプなので、高速決着となったオーシャンSでの好走は、いまだに衰えていないことをしっかりと示せたということ。
そこにきて馬場悪化はプラス材料でしかなく、また強力な先行馬が揃って速い流れになりそうな点も展開面で大きなプラス。
ほかに関東からは上位人気が予想される4歳牝馬のアルビアーノが出走。
スノードラゴンと同じくオーシャンSから始動して、こちらは直線での不利があり脚を余しての5着。
その不利で外傷を負い、一時は回避かもという噂が流れたが、大事には至らなかったとのこと。
4歳牝馬と8歳牡馬では大きな年齢差があるが、前走で示したパフォーマンスはほぼ5分。
勢いのある若い力か、ベテランが存在感を示すのか。世代間の戦いにも注目してほしい。
【関西事情通のちょっとイイ?話】
●この乗り替わりは…●
いよいよ今週は春のGIシーズン開幕を告げる高松宮記念、そしてそれを盛り上げるかのうように、中山・阪神でもそれぞれ重賞が組まれ、今週はGI・GⅡ・GⅢそろい踏みの4重賞が行われる。
そんな中、土曜日のGⅡ日経賞にはサウンズオブアースを、日曜日GI高松宮記念にはビッグアーサーを、土日のビッグレース両方ともに有力馬を出走させる藤岡健一厩舎、この2頭は、実はともにミルコ(デムーロ)が乗る予定だったのだが、ドゥラメンテのドバイ参戦が決まった関係で、両方ともに福永騎手になった。この乗り替わりが、特にサウンズオブアースについて「プラスに出そう」とトレセン内で噂されている。
昨秋は、ジャパンC5着、有馬記念2着とビッグステージで好走しては来たが、またも勝ち切れず惜しい競馬ばかり。気が付けば、勝ったのは未勝利戦と500万条件のみのまだ2勝、あのステイゴールドでさえ3つは勝っていたので、ある意味で最強の2勝馬とも言えるのだが、それだけ勝ち味に遅いとも言える。ただ、今トレセンで囁かれているのは「ミルコから祐一に替わるのはプラスになるのでは」という事。その理由には、まずこの2戦のレースでも、中間の調教でも、サウンズオブアースにミルコが乗った時、抑えると頭を上げるそぶりを見せることが多々あり、「手が合わないのでは…」と噂されていた。思い起こすと、ミルコはこの馬に乗ったジョッキーの中で最多の6回騎乗しているが、1勝も出来ていない。勝たせたのは弟のクリスチャンと、そして福永祐一騎手の二人だけ。勝負強く騎乗技術も高いミルコだが、やはり馬も生き物、馬と人の相性と言うものがあり、相性が良くは無かったとも受け取れる。逆に、実績では劣るものの、馬への当たりの柔らかさには定評がある福永騎手は、この馬との相性が良いのかも知れない。
先週は阪神大賞典、フラワーCと連日の重賞制覇。怪我からの復帰以降、なかなかきっかけをつかめなかったが、ようやくエンジンがかかってきた。GⅠ高松宮記念に向けて弾みをつける勝利となるのか注目したい。
【美浦の『聞き屋』の囁き】
●有馬記念組の再戦●
昨年の有馬記念に出走した中から1着・2着・4着・11着と4頭も出走する日経賞。
4連勝で頂点に上り詰めたゴールドアクターがやはり中心。
ただ、58キロという斤量を背負い、今回は挑戦者ではなく王者として受けて立ち立場。
56キロと斤量で大きなアドバンテージがあるサウンズオブアースとの再戦が楽しみだ。
また、4着ながら見せ場十分だったマリアライトの力も侮れない。
もっとも脅威になりそうなのが、11着という着順だけみれば大敗だが、着差はわずかに0秒6差のアルバート。
実際、有馬記念の内容をみればそこまで大きな力の差はなく少頭数、そして全国リーディングのルメール騎手となれば怖い存在となる。ドゥラメンテ、モーリスと世界レベルを擁する堀厩舎の巻き返しには注意したい。
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