採れたて!トレセン情報
第507回&第508回
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【美浦の『聞き屋』の囁き】
●世代交代の兆し●
10歳のマルカフリート、8歳のグレープブランデー、パッションダンス、ローマンレジェンド、6歳のコパノリッキー、タガノトネール、ベストウォーリアと実に7頭が、人間に例えるならご高齢扱いの世代。
特に交流重賞などは世代交代が進まずに、いつも同じようなメンバーでの対戦ばかり。
これは芝に比べてダートの方が足元への負担が少ないので、当然、長い間活躍できるというわけだ。
ということは、必然的に今年のフェブラリーSのように4歳から10歳までという世代が集まることとなり、世代同士の対決、これがダートの楽しみのひとつなっていることは間違いない。
今年の1番人気最有力は4歳のノンコノユメ。
爆発的な末脚が武器でこれまで東京競馬場では5戦4勝と抜群の相性を誇る。
ただ、取りこし苦労かもしれないが、近い関係者の話によれば「馬の状態、仕上がりに関して不安は特にないが、レースを使うたびに追い切りではどんどんズブさが増していて動かなくなっている。特に今回は今までの中で一番反応は悪かった。そこだけが心配」と不安を口にしているというのだ。
頭がいいと言われる馬は体を自分で作る、調教をセーブする、など言われるが、ノンコノユメの場合もこれに該当するのかもしれない。ただの杞憂に終わるのか、それとも末脚不発ということになるのか。
関東の関係者の中でもっとも評価が高かったのが4歳牝馬ホワイトフーガ。
2走前にサンビスタを大差で破っていること、また、ここにきての充実ぶりや主戦の大野騎手が溢れる自信がみせていることも評価につながっているようだ。芝路線だけではなくダート路線でも牝馬が強い時代がやってくるかもしれない。
同じオーナーで同じ厩舎のベストウォーリアとモーニン。
前走でモーニンの手綱を取っていた戸崎騎手はベストウォーリアとコンビ。一方のモーニンはデムーロ騎手とのコンビ。一見すると複雑な事情がありそうだが、これはモーニンが根岸Sを制覇する以前から決まっていたとのこと。つまり、この鞍上の配置は既定路線。
ベストウォーリアの主戦を務めていた福永騎手がいつ復帰となるか分からない状況だったこと、デムーロ騎手は昨年のチャンピオンズCを制したサンビスタが引退して特にお手馬がいなかったことなどを加味してのことで、戸崎騎手がベストウォーリアを選んだというわけではなさそうだ。
2頭出しは人気薄から、という格言があるが、どちらも上位人気となるだけに、もしかするとワンツーまであっても驚けない。
幅広い世代が集まっての王者決定戦。
古豪が若者を返り討ちにするのか、新興勢力が高齢者から覇権を奪うのか。世代間の戦いにも注目してもらいたい。
【関西事情通のちょっとイイ?話】
●GI並みに盛り上がる小倉大賞典●
いよいよ今年のJRAGIもスタート、花形の東京競馬場で行われるフェブラリーSは、古豪対活きのイイ明け4歳馬との熱い戦いが見られそうだ。そんな東京開催の裏で、小倉でも重賞小倉大賞典が行われる。ローカルのGⅢだが、春の小倉の大目玉でもあり、地元ではGI並の扱い、また昨日もお伝えしたJRA全10場重賞制覇にリーチを掛けている蛯名騎手の参戦や、2月一杯で引退する、九州生まれの松田博資師・橋口弘次郎師、この名伯楽二人の最後の小倉重賞参戦という事もあり、関係する者の間でも東京に負けず劣らず熱い戦いになりそうだ。
そんな日本の伝統的な「記録」「地元」の話しで持ちきりな中、実は『勝負懸かっている』というジョッキーが存在する。外国人ジョッキーのシェーン フォーリー騎手だ。手綱を取るのは、先日の京成杯を勝ったプロフェットと同じ池江泰寿厩舎の管理馬ベルーフ。中山金杯をアクシデントで取り消し、仕切り直しだった前走の日経新春杯では見せ場は作るものの5着まで。ただ、その一頓挫明けだった事を考えれば及第点とも言える。その前走、手綱を取っていたのはフォーリーと同じアイルランドを主戦場としているマクドノー騎手。アイルランドでの実績は断然フォーリーの方が上で、それだけでも期待が高まると言うもの。そもそも、今回が初来日ながら日本6戦目で初勝利を挙げ、初の中山遠征で重賞制覇と適応力は高く、土曜日にも勝利を挙げ勝ち鞍は2桁に乗った。ミルコやルメールを始め層の厚い関西圏を中心に騎乗しているため、決してラインナップは良いとは言えない中での成績、乗れるジョッキーと言っていいだろう。
また、普通は外国人騎手ならばGIで騎乗したいと言うところ。実際に何頭か声は掛かったそうだが、早くからこのベルーフでローカル小倉への参戦を決めていた。それはもちろん、チャンスが大きいと踏んでいるからだ。初コースも、その来日早々の実績を考えれば順応するのは早く、小倉大賞典の前に芝で3鞍乗れれば全く問題ないだろう。
話題は日本人だが、この外国人シェーン フォーリー騎手には注目してみたい。
【関西事情通のちょっとイイ?話】
●2016GI開幕!豪華4重賞開催!●
今年も始まる、2016年JRAGI開幕週。そのオープニング週はGIフェブラリーSを始め、同じ日曜日に小倉大賞典、土曜日には京都牝馬Sと東京でもダイヤモンドS、そのGI開幕週を飾る豪華4重賞が組まれている。各開催場で重賞が組まれているため、やはりジョッキーの移動や乗り替りも数多く見られる。リーディング1・2位のルメールとミルコは既定路線の土曜京都、日曜はGIの行われる東京、ただ3位戸崎騎手は土曜日はなぜか京都に、重賞京都牝馬Sのディープジュエリーは初騎乗なだけに?が付く。また川田騎手、蛯名騎手、岩田騎手が日曜日はGI裏の小倉大賞典に参戦。川田騎手はお世話になった松田博資師の管理馬に乗るため、蛯名騎手は全10場重賞制覇がかかっているためと理由ある参戦だが、ここでまた岩田騎手の参戦には?が付く。ネオリアリズムは関東馬でしかも初騎乗、理由は他にありそうだ。
そんな移動や乗り替りが多い中、マイナーな騎手なだけに注目されていないかも知れないが、京都牝馬Sでベルルミエールの手綱を取る川島騎手もまた複雑な絡みが垣間見える。
と言うのも、まず京都牝馬Sには前走の愛知杯で手綱を取ったリーサルウェポンも出走、さらにダイヤモンドSには、自らの手でオープン入りを果たしたマドリードカフェ、さらに一昨年の同レースで手綱を取ったファタモルガーナも出走している。この3頭はいずれも荒川厩舎の管理馬。荒川厩舎に川島騎手と言えば、昨年も厩舎の騎乗依頼数、そして勝ち鞍とも最も多く、今年の2勝も川島騎手でのもの。いわゆる主戦ジョッキー、にもかかわらず騎乗するのは他厩舎のベルルミエール。その理由は、実はベルルミエールのオーナーが川島騎手の親戚に辺り、それで優先的に騎乗しているようだ。また、このオーナーとサトノの冠名で有名な里見氏の繋がりも深く、川島騎手がサトノ~の騎乗が多いのもその関係からのようだ。
そのベルルミエール、前走の京阪杯は出遅れたうえに流れも不向きで9着と敗れたが、京都芝1400mは3勝を挙げるベストの条件。ここを目標に早くから乗り込まれてきた。重賞とはいえ牝馬限定なら阪神牝馬Sで2着があり、能力で見劣ることはなく、道悪実績もあり、侮れない存在。
2016年GI開幕週、4重賞が行われる豪華な週末、その騎手の動きや思惑を読んで馬券を買うのも面白いだろう。どういう結果が出るのかもまた楽しみだ。
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