採れたて!トレセン情報
第505回&第506回
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【関西事情通のちょっとイイ?話】
●それでも東京?●
今週、日曜日の重賞は、京都競馬場で伝統のG2京都記念、そして東京では、2頭で後にクラシック3冠を制するゴールドシップ・ディープブリランテで決まった2012年、皐月賞馬イスラボニータを輩出した2014年、そして昨年は2冠馬ドゥラメンテと皐月賞・菊花賞2着のリアルスティールのワン・ツー、G3ながらクラシックの登竜門と言われる共同通信杯が行われる。
その共同通信杯にはクラシック候補が目白押し、もちろんジョッキーの動きも興味深いところ。
新馬戦、サウジアラビアRCと2戦連続で手綱を取りながら、GI朝日杯FSでは乗り替った戸崎騎手とイモータルのコンビ、今回は再びこのコンビが復活となる。そして東京スポーツ杯を強烈な決め手で快勝したスマートオーディンは、引き続き前走手綱を取った武豊騎手がこの馬のために東京遠征、そしてルメール騎手、武豊と同じ関西を拠点とするジョッキーなだけに、関東馬メートルダールの騎乗には?が残る。
というのも、京都記念には、昨年の牡馬クラシック戦線を共に戦い、秋は天皇賞にも挑戦したサトノクラウンや、昨秋牝馬GI戦線でコンビを組んだタッチングスピーチ、このほかにもヒストリカルやワンアンドオンリーなどがおり、初騎乗の関東馬のために関東遠征するのは不可思議。ただ、これに関しては昨日の関東版でも触れている通り、当初はシルバーステートで参戦予定だったためで、ある意味遠征は予定通り。しかし、そのシルバーステートの回避が決まったのが先月の21日辺り、ここまでに日数もあり京都に切り替えようと思えば切り替えられたはずだ。確かに、サトノクラウンにはミルコ、タッチングスピーチには浜中騎手(先週の落馬負傷で乗れず福永騎手にスイッチ)と、有力2頭は同じエージェントのラインでまかなっているので、そういう理由もあるかと思うが、見方によっては、京都のお手馬にはそれほどの可能性を感じておらず、またそれ以上にメートルダールに可能性を感じているのかも知れない。
実は、このメートルダールは、前走の京成杯(1月20日)の後、翌日にはノーザンF天栄へ放牧に出されたのだが、同じ1月21日にシルバーステートの回避が判明、ルメールが確保出来た事で翌週にはトレセンに戻したという経緯。因みにルメールは、先週のサトノダイヤモンド、そして弥生賞でのマカヒキ、クラシック戦線での有力お手馬を2頭も抱えている。ゆえに、恐らくここは一発騎乗になるのだが、それは厩舎サイドの「何としても賞金を加算する」という意気込みの表れでもあるのだろう。あまり見られない経緯があるだけに、このメートルダールとルメールのコンビ、注目してみたくなる。
【関西事情通のちょっとイイ?話】
●話題の多い今週で注目は!?●
中央競馬の年度末となる2月も中盤、今週は特に話題が多く、2月一杯で引退する佐賀出身の松田博資師、宮崎出身の橋口弘次郎師、この九州出身の名伯楽二人の小倉参戦や、2000年の西原玲奈騎手以来の16年振りの女性ジョッキー誕生、しかもメディアの取材が本当に多い様でデビュー前からブレイクしている雰囲気。さらに注目のニュースは、地方園田からJRAに移籍後は関西を拠点とし、数々のタイトルを手にしている岩田騎手が、3月の2週目からは一時的に関東を拠点に移すという、トップジョッキーとしては前代未聞のニュースもあった。聞くところによると、大阪杯で復帰を予定しているヌーヴォレコルトの追い切りに乗るため、毎週美浦に出向くよりは、一時的に拠点を移してみようという試みの様だ。ただ実際には、関西圏の競馬はリーディング争いをミルコとルメールが頭ひとつ抜けてマッチレースしている様に、まずはこの二人から有力馬が揃い、さらには好調の武豊騎手に川田騎手、そして若手も台頭してきており非常に層が厚く、勝ち星を積み上げるには苦難を強いられている状況、ゆえに「勝ち星に拘った」拠点変更とも言えるようだ。一応限定的ということだが、場合によっては長くなる可能性もある。
ところで、「勝ち星に拘った」変更と言えば、目立ってはいないが、昨年末の中京辺りから「主戦場を中央から裏開催に」移しているトップジョッキーがいる。お気づきの方もいるかと思うが、幸騎手だ。JRA通算1000勝以上、重賞も30勝以上を挙げ、今でもホッコータルマエの主戦としてバリバリに活躍しているが、やはり前述の「層が厚い」ということもあるのだろう、今年に入ってからも1月の中京3週間をフル参戦、今週から開幕する小倉もフル参戦予定だそうだ。ただ、決してネガティブでは無く、「勝ち星に拘った」ポジティブな行動、今週も土・日とも11鞍ずつ計22鞍に騎乗する。中京では2勝と今ひとつ振るわなかったものの、積極的な騎乗スタイルの幸騎手にとって小倉コースは合うだろう。話題の多かった今週、全くニュースにはなっていないが、この小倉の幸騎手には注目してみたい。
【美浦の『聞き屋』の囁き】
●共同通信杯の悲喜こもごも●
先週は土曜日の3歳500万競争で走行妨害による着順変更があり、降着の処分を受けたベリー騎手が4日間の騎乗停止処分へ。
日曜日はメインの東京新聞杯で1番人気のダッシングブレイズがラチと接触して、浜中騎手が落馬負傷。手の指と手首を骨折しており復帰にはそれなりの時間がかかりそうとのこと。
また、世間が薬物問題で揺れている中、木曜日には短期免許で来日中のコントレラス騎手が禁止薬物で騎乗停止となった。その禁止薬物はアメリカ・カナダでは合法ということだが、日本では持ち込んだだけで逮捕されてしまう危険なもの。知らなかったではすまされないが、強い鎮痛剤の役目があるものらしく、事情によっては情状酌量の余地はあるのかもしれない。
それに加えて今週から小倉競馬が開催となるため、若手・中堅どころが多数小倉へ滞在しており、東京・京都は騎手不足という状況。
そんな中、クラシックに直結するクイーンカップには2歳女王メジャーエンブレムが出走しており、また共同通信杯には牡馬路線の筆頭的存在のハートレーとスマートオーディンが出走。
特に、共同通信杯は一転二転、そして紆余曲折があり10頭立てとなった。
まずは1番人気が予想されるハートレーはベリー騎手で予定していたが、先ほどの通り騎乗停止となったので横山典騎手へ。代打として何人かの名前が挙がったようだが、そこはこれまで積み重ねてきた実績が断然だった横山典騎手へとすんなりと決まったとのこと。今年は先週の時点で12勝を挙げており関東リーディング3位と好調。メインレースでの騎乗こそ少ないが、平場での安定感が抜群。余談だが、フェブラリーSも騎乗予定馬がない状況だったが、浜中騎手のお手馬ロワジャルダンが回ってきており、代打の神としてその存在感を示している。
リスペクトアースはコントレラス騎手で予定していたが、上記の通り騎乗停止となったので大野騎手へ。逃げ馬不在だけに展開次第では、金星を挙げるシーンがあるかもしれない。
ルメール騎手はもともとこのレースでコンビを組む予定だった馬はメートルダールではなくシルバーステートだった。
ところがご存知のとおり、シルバーステートが故障したため、同じノーザンファーム生産のメートルダールへとスイッチ。ルメール騎手のために予定を繰り上げての出走となるメートルダールだが、そこまでしても乗ってもらいたいと思わせるルメール騎手の手腕と人気は、いまさら言うまでもなく本物。
騎手の予定に合わせての出走ということだが、それだけノーザンファームの層が厚いとも言える。
また、水曜日時点では7頭立てだった共同通信杯だが、最終的には10頭立てとなった。
木曜日に出走を決めたのはダンディーアロー、ピックミータッチ、ファイアクリスタルの3頭。
自己条件の500万ではなく、格上相手に挑むからにはなにかしらの可能性があるということだろう。
色々とあった先週末からの出来事が絡んでの今週の競馬。
最後に笑うのは一体どの陣営になるのか。クラシックを占う大事な一戦となりそうだ。
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