採れたて!トレセン情報
第474回&第475回
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【関西事情通のちょっとイイ?話】
●人気になりにくいが…●
今週は、日曜日に東京競馬場で秋の古馬3冠第一弾となる天皇賞が行われるエンペラーズカップ・ウイーク、土曜日にも東西で重賞が行われる。京都競馬場では第58回を迎えるスワンS、グレード制が導入された1984年からマイルチャンピオンシップの前哨戦として定着し30年以上同じ条件で行われている歴史ある一戦。
G2でもあり、1400mという非根幹距離ながら毎年好メンバーが揃うのだが、今年は前走勝っているのがサトノルパン1頭のみ、着に来ているのも数頭のみという、勢いのある馬が少なく、格下に思える馬でもチャンスのありそうなメンバー構成。
そんな中なら、厩舎と鞍上的に人気にはなりにくいと思うがベルルミエールに注目してみたい。高橋亮厩舎と言えば、ジョッキー時代からのイメージもあるのかいつも人気は無い。しかし、そのイメージとは裏腹に、開業したのが2013年の9月、急遽の開業でもあり普通は2・3年は厳しいところなのだが、実質開業年となる昨年で早くも年間21勝を挙げ、今年も既に19勝と中堅以上の活躍を見せている。そして驚くべきはその内容、今年の19勝中、1番人気で勝ったのは4頭のみで、残りの15勝は1番人気では無いという驚く数字。そして短い距離で穴を空ける事も多い。記憶に新しいところでは、キーンランドCで9番人気ながら2着に飛び込み馬連3万馬券の大波乱を演出したトーホウアマポーラ、春の新潟では13番人気で2着し1番人気馬との組み合わせでも馬連で万馬券となったメイショウヤタロウ、この他にもサトノデプロマットやゼンノコリオリなど波乱を演出した馬は数知れず、とにかく人気は無くてもバンバン走ってくる。
その理由のひとつに、レース当週の調教時計は目立たないのだが、それまでの内容はシッカリ動かし中身はキッチリ仕上がっていることも挙げられる。今回のベルルミエールもまさにそんな雰囲気で、夏の2戦を使った後は、秋の始動戦はここからと早くから目標にして仕上げられ、先週ビシッと追い今週は息を整える程度の調整、この厩舎ならではの仕上げだ。鞍上には引き続き川島騎手。失敗すればすぐ乗り替りが常の今のご時勢で、デビューから一環して川島騎手を起用しているのは古き良き時代のまさに義理、その温情に応えるためにも鞍上も力が入っているはず。
レース当週の追い切りが軽めで、鞍上も川島騎手、人気になりにくい厩舎、そして鞍上だが、その理由は前述通り、是非注目してみたい。
【美浦の『聞き屋』の囁き】
●冬場の52キロは酷量だが…●
マイルCSの前哨戦となるスワンS。
関東からは蛯名、柴山騎手が参戦。
蛯名騎手はダイワマッジョーレ、柴山騎手はアルビアーノに騎乗。
まず蛯名騎手だが先週の富士Sで騎乗したダノンプラチナで見事に勝利。
先週の時点ではマイルCSではダノンプラチナ、ダイワマッジョーレ、今週の天皇賞に出走するイスラボニータの3頭の中のどれか、と考えていたようだが富士Sでの勝利でマイルCSではダノンプラチナに騎乗が決定。
つまり、今週のスワンSでのダイワマッジョーレは次につながらない競馬ということになる。
ただ、違った見方をすれば本番で騎乗しないのだから思い切った大胆な騎乗ができる、その結果うまく展開等が嵌まるという可能性もある。ベテランがどんな手綱さばきをみせるのか注目したい。
スワンSは別定重量のため3歳牝馬のアルビアーノは52キロという恵まれた斤量で出走。
ただ、柴山騎手は夏場は52キロに騎乗するが、代謝が落ちる秋・冬は52キロは基本的には乗らない方針。
日曜日も同じく52キロの馬の依頼があったようだが、なんとこちらは断ってアルビアーノの52キロだけに騎乗。
乗る52キロと乗らない52キロ、このあたりの選択が良い悪いの見方はそれぞれだろうが、プロとして勝負に徹することを考えれば悪い選択ではないはず。
過酷な減量で挑むスワンSは本番のためにも結果がすべて。柴山騎手の今秋を左右する大事な一戦になりそうだ。
【関西事情通のちょっとイイ?話】
●メインの前にも勝って欲しい!●
今週は秋の古馬3冠第一弾となる天皇賞。GIを2勝以上した馬がおらず人気も割れそうだが、前日最終オッズでエイシンヒカリと人気を二分しているラブリーデイ。今年に入ってGI勝ちを含む重賞5勝、負けたのも3000mを超える天皇賞・春と阪神大賞典のみで、今年のメンバーの中ならば実績上位の存在。余裕残しの前走、京都大賞典を破格の決め手で快勝し、状態に関しても自信をもっている。ただ陣営は「今までの相手と比べると今回はメンバーが揃っている」と意外と慎重。それは、逃げるエイシンヒカリを掴まえに自ら動けば、後ろは決め手のある馬が控えており、仕掛けどころも難しくレースとして苦労するというイメージの様だ。ましてや鞍上が、乗り慣れた川田騎手から浜中騎手に替わるところも少なからず影響する可能性があるだろう。
その事を良く理解しているのは当人の浜中騎手。いい流れでGⅠに向かう意味でも、直前のレースで跨るダッシングブレイズの騎乗ぶりには注目してみたい。
漸く1000万条件を勝ったばかりだが、シンザン記念でもタイム差無しの4着に好走したほど、春当時は期待もされていた。その春当時はまだ馬が幼く素質だけで走っていたが、夏を越しトモがしっかりしてきたことで、スタート後の行き脚、そして手綱を取った浜中騎手が「全然違っていた」というほど直線での追ってからの反応も良くなり、大きな成長が窺われた。「重賞を狙える馬」と浜中騎手はこの馬の事を買っていて、この東京遠征はラブリーデイがいるからこそではあるものの「ダッシングブレイズだけでも行ってもイイ」と言うほど、その素質を評価している。
ラブリーデイでいい結果を出すためにも、まずは自らも評価するこのダッシングブレイズを勝たせて、リズムに乗って天皇賞へ向かって欲しいところ。もちろん馬券的にもそういうことだ。
【美浦の『聞き屋』の囁き】
●ドゥラメンテに追いつくためには必要なタイトル●
ダービー以来となるぶっつけで天皇賞に挑む3歳馬サトノクラウン。
皐月賞・ダービーでは僚馬のドゥラメンテに敗れはしたが、その素質の高さは本物で、だからこそルメール騎手が多くの依頼を断っての続投ということだろう。
やはり、持っている馬なのかもしれない。
どういうことかというと、オールカマーや毎日王冠の前の段階ではサトノクラウンはフルゲート18頭に対して、補欠の5、6番目だった。
ところが、そこから上位陣が路線変更や体調不良により回避が続出して最終的には15番目での出走が決定。一時はどこか前哨戦を使っての賞金加算をという話もあったようだが、ローテーションに無理があるということで、出走できなければ仕方なし、天皇賞へ出られると信じて直行ということとなり、結果的にこれが英断だったというわけだ。
まずは出走しないことには始まらない中で、待てたということが厩舎の強みで、また繰り上がったうえにルメール騎手を確保できているあたりが馬の運なのかもしれない。
果たして休み明けで古馬相手という厳しい条件を克服できるのか。僚馬ドゥラメンテに追いつくことができるのか。どれだけ強くなっているのかが問われる一戦。その走りに注目したい。
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