採れたて!トレセン情報

第428回&第429回

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【関西事情通のちょっとイイ?話】

●前走後はすぐに『菊』●

今週はいよいよ『競馬の祭典』日本ダービー、その限られた18頭の出走馬も決まり枠順も確定した。そんな華やかな舞台、その18頭の枠には入れず残念ながら除外となった馬が、土曜日京都の白百合ステークスに多く再投票している。その中で特に注目してみたいのはアルバートドックだ。

前走の京都新聞杯、直線よく追い込んだが、僅かに及ばず賞金加算されない3着。2着のポルトドートウィユとはほんの僅かの差、このほんの僅かの差がダービーの出走枠に入るか、入らないかの差になるのだから勝負の世界は厳しいもの。管理する松田博資調教師は来年の2月で定年となるため、今年が最後のダービー。牝馬のクラシックでは、それこそベガを始め、ブエナビスタ・マルセリーナ・ハープスターと数多くのタイトルを手にして来たが、牡馬のクラシックには未だ無縁、最後の年に懸ける思いは当然あるだろう。1週前の青葉賞で出走権利を獲得していた寮馬のレーヴミストラルに続けと、このアルバートドックも期待されていたが残念な結果だった。

ただ、レース直後、さすがは名伯楽、松田博資師はすぐに「菊花賞」へと気持ちは切り替えられ、この白百合Sを目標にしてきた。ここを勝って、秋のトライアルを使い菊花賞、ダービーへの出走は叶わなかったが、「牡馬クラシック」へのチャンスはまだある。

鞍上の藤岡康太騎手も、ここまで悔しい思いをしており、キッチリ結果を出したいところ。少し失敗しただけでも乗り替りが常のこのご時勢、続けて乗せて貰える師の恩にも応えたいだろう。その渾身騎乗にも期待したい。


【美浦の『聞き屋』の囁き】

●第82回日本ダービー●

今週はいよいよ日本ダービー。

皐月賞では3番人気の評価だったドゥラメンテが断然の1番人気候補。

皐月賞2番人気だったリアルスティールがダービーでも同様に2番人気候補。

皐月賞で1番人気に支持されたサトノクラウンが3番人気候補。

つまり、結局は皐月賞の3強が人気は入れ替わっているが、そのままダービーでも3強ということになる。

皐月賞組対別路線組、一応こういう構図にはなっているが、先週行われたオークスがそうだったように、上位は全て桜花賞組(ミッキークイーンも桜花賞除外)が独占。

過去の例から見ても「王道」と呼ばれる路線を歩んできた馬たちは、やはり強い。


現在調教師リーディングトップ、連対率は3割6分9厘、3着以内となると約5割と、

断然の成績を残しているのがドゥラメンテとサトノクラウンを管理する堀厩舎だ。

その堀厩舎は、過去にマスコミとの間でトラブルがあり、その後は全マスコミに対して慎重になり、JRA主体の公式報道以外はほぼシャットアウトという状態。

いまや重賞、そしてGⅠで多くの人気馬を送り込んでいる厩舎なので、多くのマスコミが取材を申し込んでいるが、なかなか旬な情報は出てこない、そんな状況が続いている。


情報が出てこない、といってもあくまでマスコミに対してであって、すべてを抑え込むことはやはり不可能。

独自のルートで仕入れてきた情報をここでお教えしたい。

ドゥラメンテとサトノクラウン、どちらにも乗ったことがある騎手はと言えば馬柱にあるとおり、ムーア騎手だけ。

現役の中で今や世界トップの騎手であるムーア騎手によると、ドゥラメンテの評価が断然上。

短期免許という制約が大きい制度のためダービーウィークだけ来日するということはかなり難しいが、システムが変わって乗りに来れるなら乗りたい、ムーア騎手にそう言わせたほどの馬。

操作性に優れるサトノクラウンが並の馬ということではなく、それをはるかに上回るエンジンがドゥラメンテには搭載されているということらしい。

どうも世間では共同通信杯での記憶が強く残っているようで、折り合いが難しいタイプと思われているが、ある関係者は「基本的にはまったく掛かる馬ではない。今までのレースで掛かったのは共同通信杯だけで、あれは中一週だったため。調教でも掛かるところはまったくない。不安があるとすればスタンド発走前ということだけで、それでも挽回できるだけの能力があると思います」とのこと。

あとは週末の天気がどう影響するのか、枠順は、展開は、など考える時間を楽しんでもらいたい。


【関西事情通のちょっとイイ?話】

●いろいろな思いが詰まる最終レース●

今週日曜日はいよいよ「競馬の祭典」日本ダービー。ダービーに始まりダービーに終わると言われるほど、ホースマンの夢であり一年の中心でもある。今週は特別な日曜日、東京競馬場は当然独特の雰囲気になる。もちろんダービーが終わればお祭りの後だが、最後の締めまで勝負は終わらない。そう、「ダービー・デーをさらに盛り上げよう」というJRAの粋な計らいで2006年からこの日の最終レースに伝統の重賞『目黒記念』が組まれているからだ。昔は天皇賞の前哨戦として、春も秋も行われていた、しかも日本の競馬におけるハンデキャップ競走として最も古い歴史を持つ伝統の一戦。今は、ダービー当日の最終レースの「荒れる締めの重賞」として定着しつつある。

その荒れる要因のひとつとして、トップハンデ馬の凡走がある。過去10年で勝ったのは2007年のポップロックのみ、2着でも2006年のアイポッパーのみと苦戦している。

また、もうひとつの要因として、天皇賞(春)からの臨戦も多いのだが、それなりの成績は残しているものの人気を裏切る馬も多い。逆に重賞以外からの臨戦馬が過去10年で6勝、しかも前走が条件戦だった馬が2勝もしている。そう考えると…

昨日に続く松田博資厩舎から、アドマイヤスピカは面白い存在だろう。前走が準オープンの松籟S、そこを勝って晴れてオープン入りを果たし今回は改めての重賞挑戦。しかしそもそもが、3歳秋にはセントライト記念でコンマ1秒差の3着、そしてGI菊花賞へも駒を進めた素質馬。オープンに返り咲くのに時間を要したものの、決して格負けはしない存在。そんな馬がハンデ54キロなら恵まれたとも言えるだろう。さらに…


実は鞍上の岩田騎手、一見ダービーで騎乗する関係でこの馬にも乗っている様に思えるが、実際はこのアドマイヤスピカの騎乗を決めたのが先で、メインのサトノラーゼンの方が「目黒記念で東京へ行くので」乗ることになった経緯がある。そう、元々が「アドマイヤスピカで東京」予定だった。その日本ダービーでは、本来お手馬だったレーヴミストラルに青葉賞で乗れなかった事で本番でも乗れず、悔しい思いもしている。ゆえに、同じ厩舎でもあるこのアドマイヤスピカにはより力が入るというもの。その鞍上の手腕ともども注目したい1頭だ。


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