採れたて!トレセン情報

第381回&第382回

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【関西事情通のちょっとイイ?話】

●絞って騎乗します!●

今年の競馬も残り2週、師走競馬らしく様々なところで動きがあった。まずは、先週腰痛のため土曜日の最終レースと日曜日の騎乗をキャンセルした武幸四郎騎手。今週の騎乗については週中の調教で跨ってみて判断する事になっていた。そこで大丈夫との判断だったが、念のため騎乗馬を絞って乗る事になったようだ。

土曜日は中京1Rメイショウボノム1頭、日曜日は阪神8Rタガノビリーヴィンと10Rメイショウイチオシの2頭、計3頭に絞って乗る。もちろん、絞って乗るからには結果を出したいところだろう。

武幸四郎騎手は3頭に絞って騎乗するが、今週は3頭の中から1頭に絞って(選んで)騎乗するジョッキーもいる。中山大障害に騎乗する西谷騎手だ。

西谷騎手と言えば障害ジョッキーの中でも第一人者、先日もこのレースの前哨戦であるイルミネーションJSをレッドキングダムで勝ち障害通算150勝目、今年の障害リーディングでも10勝を挙げ北沢騎手に次ぐ2位でリーディングを狙える位置にいる。

そんなトップジョッキーだからこそ、大きな舞台ではオファーがかち合うのも仕方が無いところ。このレースでは3頭に騎乗チャンスがあった。

まず前哨戦を勝ったレッドキングダムと、初騎乗ながらオファーがあったバアゼルリバー、そして初障害の時から長く手綱を取っているお手馬メイショウヨウドウだ。

その中で絞った1頭は、昨年もともにこのレースに参戦したメイショウヨウドウだった。

この馬には初障害となった2年前の冬から手綱を取っている思い入れもあると思うが、唯一騎乗しなかった昨年の京都JSでは、デンコウオクトパスに騎乗し勝利している様に、「選んだ馬で結果を出している」事も確か。前哨戦を勝ったレッドキングダム、一昨年2着、昨年も4着とこのレースで実績十分のバアゼルリバー、手放した2頭はもちろん強敵だが、選んだからには今回も結果を出してくれそうな雰囲気はある。

そして、騎乗できなくなったレッドキングダムには今季11勝を挙げて障害リーディング暫定1位に立つ北沢騎手、バアゼルリバーには2位タイの10勝を挙げている熊沢騎手に決まった。

GⅠのタイトルだけではなく、障害リーディング騎手というプライドをも賭けた熾烈なレースになりそうだ。


【美浦の『聞き屋』の囁き】

●世界トップジョッキー、R・ムーア●

今週の競馬で短期免許を終えるのが、世界ナンバーワンに選ばれたR・ムーア騎手。

高い勝率と連対率が示すとおり、その技術の高さは突出している。

そのムーア騎手、土曜日は中京へ遠征。週中の大雪の影響で開催が危ぶまれた中京競馬だが無事に開催。

ただ、土曜日の雨予報と雪の影響で馬場が悪化することは間違いなく、またハンデ戦なので荒れる要素は十分にある、ということを頭に置いておいた方がいい。

ムーア騎手の騎乗予定馬は所属の堀厩舎ではなく、関西馬キャトルフィーユ。

なぜか?

どうやらハンデ戦というところがポイントとなったようだ。

どういうことかというと、ムーア騎手は体重の関係で54キロまでしか騎乗できない。

この愛知杯はハンデ戦で、ハンデが発表されるのは当週月曜日の夕方。堀厩舎のサトノジュピターは準オープンクラスの時にオープンへ格上挑戦して見事勝利。ただ、実績馬が多く出走してくる愛知杯では、まだまだ格下の存在でハンデが54キロ以下になる可能性は十分にあった。

ムーア騎手からすれば、仮にサトノジュピターが53キロのハンデになり騎乗不可、メインでの騎乗予定馬がいないのであれば中京へ遠征した意味がない、ということになるので堀調教師と相談。

その時点ですでに中京で多くの騎乗予定馬がいたようなので遠征を回避することは難しく、相談の結果、堀厩舎が他の騎手を探す、ムーア騎手も他の騎乗馬を探す、ということになり、キャトルフィーユとのコンビ結成となったようだ。

ちなみに、サトノジュピターに騎乗する吉田隼騎手と堀厩舎は今年初となる非常に珍しいコンビ、ということもお伝えしておこう。


【美浦の『聞き屋』の囁き】

●衰え知らずのベテラン●

先週の阪神JFをショウナンアデラで制した蛯名騎手。

来年3月の46歳を迎えるとはとても思えない活躍ぶり。

そんな蛯名騎手はダノンプラチナで朝日杯FSに参戦。

実はショウナンアデラとダノンプラチナには共通点が多い。

どちらもディープインパクト産駒、どちらも蛯名騎手を主戦とする厩舎(二ノ宮と国枝)、そしてこれがもっとも注目すべきポイントで、500万条件を勝ち上がれば阪神へ乗りに行く、という蛯名騎手のコメントがあったということ。

どういうことかというと、ショウナンアデラもダノンプラチナも強い内容で未勝利を圧勝。

ただ、500万では勝ち上がった馬同士の戦いになるので、そう簡単な競馬はできないが、「いい内容で勝てばGⅠへ一緒に行こう」的な発言が蛯名騎手にあったようで、その内容と言葉どおりショウナンアデラは阪神へ遠征して結果を残してきた。

これと同じくダノンプラチナも蛯名騎手、お気に入りの素質馬。

2週連続で同じようなことが起こるのか。関東馬が連勝するのか。注目したい。


【関西事情通のちょっとイイ?話】

●勝負事は時の運!?●

今年の中央競馬も残すところあと2週、GIも明日の朝日杯FSと次週の有馬記念の2本となった。今週のGI朝日杯FSは2歳のNO1を決める一戦だが、今年は開催場がトリッキーな中山から素質馬を多く輩出する阪神外回りに替わり、さらに2歳戦線の改変で重賞が増え、その重賞戦線で好走した馬が揃い、例年とは違い如何にも質の高い、クラシック級と思われる好メンバーで争われる、見応えのあるレースになった。

そんな好メンバーの中で異質の馬が存在する。ダートで2連勝してきたペプチドウォヘッドだ。その2連勝の内容も、新馬戦では直線追い出されて反応はやや鈍かったもののスピードに乗ってからはもの凄い脚力を見せ一気に突き放し楽勝、2戦目もエンジンが掛かるのにやや時間は掛かったが、勢いが付いてからは桁違いの脚を見せ快勝した。その脚力は相当、昨年のアジアエクスプレスとはタイプは違うが可能性を感じる1頭だ。

奇しくも鞍上にも同じライアン・ムーア。今期から設立されたロンジン・ワールドベストジョッキー賞の初代王者となった世界一と言えるジョッキーが、たまたま騎乗馬が決まっておらず確保出来たことは何よりも幸運だった。さらに土曜日の雨で馬場が緩くなり時計が掛かる馬場になることも大きなプラス、天も味方にしてきている様だ。

実はもうひとつ面白い出来事がある。このペプチドウォヘッドは、本来交流GIの全日本2歳優駿を予定していたのだが、残念ながら補欠一番手で除外されてしまった経緯がある。

思い起こせば、今年のJRAGI初戦のフェブラリーSでも、その1週前の佐賀記念を目標にしてきたものの補欠一番手で除外されてしまったコパノリッキーが、最低人気を嘲笑う快勝劇を見せた。勝負事は時の運とも言われるが、まさに「時」と「運」が悪戯したような出来事。今回のペプチドウォヘッドもそんな気がしてならない。



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