採れたて!トレセン情報
第364回&第365回
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【美浦の『聞き屋』の囁き】
●マイル適性重視、というだけではなく・・・●
フルゲート割れした今年の富士ステークス。
関東馬は半数以下の6頭だけと寂しい限りだが、有力&注目したいのがロサギガンティア。
ロサギガンティアは来週行われる天皇賞への登録をすでに行っているように、本線は天皇賞への出走だったらしい。
ところが、今年の天皇賞は20頭しか登録がなく補欠は2頭だけ。
そして、その補欠1番手というのが、ロサギガンティアと同門・藤沢和厩舎のペルーサ。ペルーサと言えば、3歳時にはダービーで2番人気に推されたほどの逸材。
だが、いまや7歳となり勝ち星からはすでに4年以上遠ざかっている現状で、例年のG1ボーダーラインならまず天皇賞への出走は難しかったはず。
ところが、今年は例年以上に出走頭数が揃わなかったため1頭回避すれば出走が可能という状況に。
もうお分かりだと思うが、その回避した1頭というのがロサギガンティアというわけだ。通常のローテーションであれば毎日王冠から天皇賞が既定路線で、毎日王冠から中1週間の富士Sへの出走はオープン馬ではあまり考えられない。
たしかに、ロサギガンティアのマイル適性が高いことは明らかだが、決して予定していたローテーションではない、という点は強調しておきたいポイント。
これがプラスに出るのか、マイナスに出るのか、はたして!?
【関西事情通のちょっとイイ?話】
●今週から来日する外国人騎手は!?●
昨今、様々な国の外国人騎手が短期免許を取得し日本で騎乗している。外国人騎手が短期免許で来日し始めた当初、A・ムンロやM・ロバーツ、そして「外国人は乗れる!」とより強く印象付けたO・ペリエ、以降、自国のリーディングジョッキーも数多く来日し、先日、日本の騎手試験にチャレンジし、すっかり日本でもお馴染みのM・デムーロとC・ルメールを始め、C・ウィリアムズ、U・リスポリ、そして何といってもC・スミヨンと、世界で活躍するトップジョッキーが続々来日し、一時は「勝負の時は外国人」「迷ったら外国人」という様に、何かにつけ外国人騎手が騎乗(に依頼)している時期もあった。
ところが、最近は「乗れる」という触れ込みながら、全く活躍せずに帰国するジョッキーも多くなってきている。先日、怪我で途中帰国してしまったザカリー・パートンは「久し振りに本物の外国人騎手が来た」と言われたが、彼以外、みなそれなりに勝ってはいるものの、コチラが期待するほどの騎乗は殆ど見られない。
そんな中で、今週から新たな外国人騎手が短期免許を取得し来日する。フランスを拠点としているピエールシャルル・ブドー、フランスリーディング3位の若手ジョッキーだ。
その素性はと言うと、2009年デビューのまだ21歳、そんな若さで昨年は122勝を挙げ、スミヨン、ギュイヨンに次ぐリーディング3位、今期も105勝を挙げ同じく3位、2年続けて100勝以上している様に、「勝ち方」も知っている、まさに若手のホープだ。一部では「ペリエの後継者」と言われるほど、将来のフランス競馬を引っ張っていく存在にも成り得る「乗れる」ジョッキーの様だ。
身元引き受け調教師は池江泰寿師、ゆえに関西を拠点として騎乗予定だが、日本での初騎乗は東京競馬場に参上する。来日初日をアピールするには絶好の舞台だ。
重賞富士ステークスではトーセンレーヴに騎乗。この馬、一時期は低迷していたが、9ヶ月の休みを経て久し振りの競馬だった前走では、着順だけ見ると今までと変わらないが、中身は全く違っていた。実は、休ませた事でトモが良くなり、いい頃のフォームが戻って来ていた。結果、着順こそ7着も差はコンマ3秒、しかも究極の上がり勝負のレースとなってしまい58キロを背負っていたこの馬には不利な展開だった。それを考えれば及第点以上のものがある。
今回の舞台は重賞勝ちもある得意の東京コース、そこへ来て鞍上にフランスの若手のホープ、トーセンレーヴの復活も然ることながら、その鞍上ピエールシャルル・ブドー騎手の手腕にも注目してみたい。
因みに、日曜日には早速GIクラシックの菊花賞に騎乗するが、ヨーロッパのジョッキーは、スタートしてスッとポシジョンを取り、そしてそのポジションで馬を押さえつけキープし脚を溜める競馬、要するに長い距離の競馬に自信を持っており、3000mという長丁場の菊花賞でも、その騎乗ぶりには注目してみたい。
【関西事情通のちょっとイイ?話】
●今週はこの馬に!?●
今週は、いよいよクラシック3冠最終章の菊花賞が行われる。出走馬18頭、それぞれに思いはあるが、当欄で取り上げるのはやはりこの馬、サウンズオブアースだ。
前走時にもお伝えした通り、新馬戦から1番人気に推され、その後も連続して1番人気だった様に、もともと厩舎の期待も高かった1頭。ゆえに、何とかクラシックへ出走させようと春は押せ押せのローテで使っていた経緯もある。最後の最後、京都新聞杯で賞金加算させダービーには間に合ったが、状態としてはギリギリだった。
その後、夏場は休養しこの神戸新聞杯から始動。今度は賞金があるため先を見据えた競馬が出来る立場になり、リフレッシュして春に見られた硬さも取れ、馬体に柔らか味が戻り「とにかく状態は良く自信持てるデキ」との事だった。結果、8番人気の低評価ながらアワヤの競馬を見せ2着しイイ馬券になった。
惜しくも勝てずも、ワンアンドオンリーと差の無い競馬が出来た事で、距離が延びていいタイプでもあり俄然「菊花賞」の舞台でも期待は高まる。
今回の鞍上はイスラボニータの路線変更により空いた、今年重賞9勝、その内GIで2勝と、エアジハードの1999年、マンハッタンカフェの2001年など絶好調時と同じくらいの活躍振りで、今一番勝負強いジョッキーとも言える蛯名騎手にスイッチ、期待度はさらに高まってくる。
ワンアンドオンリーももちろん上積みがあると思うが、この馬も順調で使った上積みはある。そして枠順、やはり今の京都は内が良い馬場で、陣営も内枠を所望していたが、その希望通りの2枠4番を引き当てた。逆にワンアンドオンリーが外を引いているだけになお好都合。
先週の秋華賞でも、当欄でお馴染みのショウナンパンドラが悲願のGI制覇を成し遂げてくれたが、今週はこのサウンズオブアースには是非頑張ってほしい。
【美浦の『聞き屋』の囁き】
●1強に待ったをかけるのは・・・●
先週行われた秋華賞。
単勝1.5倍という断然の人気を集めたヌーヴォレコルトだが、クビ差届かずに2着に惜敗。
勝ったショウナンパンドラはもともと高い評価をされていた馬だが、夏競馬で一気に素質を開花。
そう、1強に待ったをかけるとすれば、すでに勝負づけが済んでいる既存勢力組ではなく、別路線組。
取り上げたいのは関東の新星ゴールドアクターだ。
スムーズさを欠いたデビュー戦の7着を除けば、それ以降はすべて4着以内という抜群の安定感。
また、ここ2戦は菊花賞を意識した長距離戦で古馬相手に完勝の競馬。
早め先頭から押し切るというスタイルを確立させた。
前走後はセントライト記念か神戸新聞杯へ出走というプランもあったようだが、菊花賞へ向けての賞金をすでに確保していることで無理をせずにじっくりというローテーションを選択。
上位人気組は差し・追い込み勢が多いこと、なにがなんでもハナを切りたいという馬がいないので、楽なペースで先手を取れること、速い流れになりやすい内回りではなく過去に何度も波乱の起きている京都の外回りという舞台設定、これだけの好条件が揃えば、もしかしたらが起きるのかも、という美浦トレセンのムード。
やはりダービー馬が底力ここでも発揮するのか、それとも脇役から頂点へ駆け上がる馬がいるのか!?
今年最後のクラシックはもうすぐだ。
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