採れたて!トレセン情報

第351回

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【関西事情通のちょっとイイ?話】

●秋のトライアル戦線開幕!●

先週で夏の北海道シリーズ、そして夏の小倉も終了、サマーシリーズは今週まであるものの、秋のトライアル戦線も開幕し、いよいよ秋競馬の雰囲気になってきた。
その開幕初日、中山の代替開催の新潟で秋華賞トライアルの紫苑Sが行なわれる。例年、ローズSよりもかなりレベルが低くなるこのトライアルだが、ヌーヴォレコルト・レッドリヴェールと言ったGI馬は出走しないものの、出走権利を獲得すれば本番の秋華賞でもチャンスがありそうな素質馬が揃い、注目度合いの高いトライアルになりそうだ。

そんな中で、ショウナンパンドラ・ハピネスダンサーという厩舎期待の3歳牝馬を2頭も出走させる高野厩舎は特に注目してみたい。

なんと言ってもショウナンパンドラは、デビュー当時から「クラシック」を意識されていた素質馬。ただデビューしてから3歳春まではまだ成長途上で体質が弱く、馬体維持が課題で間隔を詰めて使えず、エルフィンSで2着に敗れたところでほぼほぼクラシックは諦めざるを得なかった。(エルフィンSを勝てていれば、桜花賞⇒オークスと言う王道を歩めていた)

カーネーションCの後は休養に入り前走の糸魚川特別で復帰。その前走は、スッと好位につけ、直線では抜群の瞬発力を見せ快勝、春の鬱憤を晴らす様な強い競馬を見せた。

その後、紫苑Sにはハピネスダンサーが出走を予定していたこともありローズSというプランもあったのだが、同じコースで快勝している事もあって2頭出しでも紫苑S参戦が決まった。本来であれば、トライアルに2頭出しするよりは使い分けしたいところだが、それでも使ってくるのは、「このコースなら勝てる」と言う手応えがあるからだろう。中には「ローズSではヌーヴォレコルトやレッドリヴェールが居るから逃げただけじゃないの?」と思われる方もいるかも知れないが、テキの高野師は「重賞でも遜色ない能力を持っている。ローズSにぶつけてみたい」という手応えがあった。その楽しみは秋華賞まで先延ばしすることになったが、馬体維持が課題で調整されてきた春とは違い、夏を越してカイ食いが良くなり、負荷を掛けた調整が出来ていることもあるとのこと。とにかく楽しみな1頭。

そんな影に隠れてしまっている感もあるハピネスダンサーだが、実はこの馬も期待は高い。前走のフローラSでは初めて大敗を喫してしまったが、大きく体を減らしてしまったことが全て。この中間は、早くからこのレースを目標に函館入りして調整され、栗東トレセンに戻ってからも坂路で51秒台が出ている様に万全と言える仕上がり。厩舎ワン・ツーで権利を獲る可能性も十分にあるだろう。とにかく楽しみなレースだ!


【美浦の『聞き屋』の囁き】

●トライアルレース開始●

秋華賞のトライアルレース、紫苑S。

実績最上位はオークス3着のバウンスシャッセだが、ここで注目したいのはショウナンパンドラとマイネオーラム&マイネグレヴィル。

まず、ショウナンパンドラ。

前走同様岩田騎手が騎乗するので、なぜ注目と思うかもしれないが、岩田騎手にはオークスを制したヌーヴォレコルトがすでにローズSと秋華賞でスタンバイ。

仮にここで優先出走権利を獲得してもヌーヴォレコルトが回避しない限り秋華賞で騎乗することはほぼない。

では、なぜ?

もちろん、厩舎やオーナーサイドの希望もあるだろうが、当然勝算があるからで、万が一、ヌーヴォレコルトが秋華賞を回避となった場合の、「キープ」に取って置きたいからという思惑は間違いなくあるはず。

つまり、それだけの可能性を感じているということだろう。

一方、マイネグレヴィルとマイネオーラム。

馬柱を見てもらえば分かるが、マイネオーラムの前走は松岡騎手。

マイネグレヴィルの前走は柴田大騎手。

それが、今回は逆、入れ替わっていることが分かる。

現在のマイネル軍団の主戦は柴田大騎手で、これはその柴田大騎手が「より乗りたい方を選択した」とみることができる乗り替わりなのだ。

秋華賞へと続くトライアルレース。すでに熱い戦いは始まっている。


【関西事情通のちょっとイイ?話】

●スプリンターズSへの最終予選●

北海道シリーズ、そして夏の小倉が終わり秋のGI戦線も近づいてきた。今週日曜日はスプリンターズSの最後の前哨戦となるセントウルSが行われる。

ロードカナロアという絶対的王者が居ない今、その主役を張れる存在と言えば、昨年のこのレースの勝ち馬であり、スプリンターズSでもロードカナロアをゴール寸前まで苦しめたハクサンムーン、今年も秋のGIを目指しここから始動する。元々、暑い時期がいいタイプでもあり、中間も順調に乗り込まれ、馬体の張りも良く好仕上がりだ。

このハクサンムーンを管理するのはお馴染みの西園厩舎だが、このレースには同厩舎からもう1頭、エーシントップを出走させてきている。こちらも3週続けて併せ馬を消化し万全と言える状態。

ただ気になるのは、どちらも基本的には逃げ馬、ではどちらが前へ行くのか…。

テキの一応の話では、たまに出遅れる心配はあるものの1Fのスピードは断然ハクサンムーン、一方、エーシントップは控える競馬も出来るため、恐らく前はハクサンムーンという事だった。但し、これは枠順確定前の話。その枠順でハクサンムーンはなんと大外枠を引かされてしまった。今回から手綱を取る鞍上の戸崎騎手は、本番のスプリンターズSとセットでの騎乗依頼、ゆえに何かを試すならここになる。その枠も考えれば無理にハナを主張しないケースも想定できる。そもそも、ただでは終わらせない、何かを仕掛けてくる厩舎、ここでも何かしら仕掛けてくる事だろう。本番を見据えたまさに最終予選、注目の2頭ではある。

が…、

因みにこの2頭、サマースプリントシリーズには全く関係なく、勝てば優勝が決まるリトルゲルダ、トーホウアマポーラ、勝てばチャンスのあるエピセアローム、メイショウイザヨイ、スギノエンデバー、アンバルブライベンらとは一線を画する立場。ところが、実はこの西園厩舎、今週はサマーシリーズ奪取に躍起になっている。そう、京成杯AHに出走するサダムパテックだ。クラレントに1ポイント差で2位のこの馬、勝てばもちろん文句なし、勝てずともクラレントに先着し、勝ち馬が上位陣出でなければ優勝となりチャンスは大きい。普通、このシリーズを狙う場合は関屋記念も使うところだが、そこを敢えて使わないところに本気度合いが感じられる。先週の時点で「ハンデが見込まれたら使わない」という、ハンデキャッパーへのけん制も上手くいった様で58.5キロと58キロで中京記念を勝ったにも関わらずコンマ5キロの増量ですんだ。左回りのマイル戦はベストの条件、そんな昔ながらの手法「ハンデキャッパーへのけん制」まで駆使し「全力で取りに」きているこの馬、ある意味で最も注目の1頭だろう。


【美浦の『聞き屋』の囁き】

●サマースプリントシリーズ、結末はいかに・・・●

日曜日に阪神で行われるセントウルS。

このレースの結果次第でサマースプリントシリーズのチャンピオンが決まる大事な一戦。

もっとも有利なのはリトルゲルダ。

ここまでスプリントシリーズのアイビスSDと北九州記念に出走して、それぞれ4着と1着で現在3位。

上位2頭のローブティサージュとセイコーライコウはスプリンターズSへ向かうので“結果待ち”の状態。

セントウルSでは、リトルゲルダが5着以内に入れば俄然有利な状況。

同じくセントウルSに出走するトーホウアマポーラとエピセアロームが1着か2着になると状況は変わるが、掲示板に載ればほぼ優勝というのはやはり有利。

そんなリトルゲルダに騎乗しているのは関東の若手、丸田騎手。

前走の北九州記念では今まで一度も騎乗したことのないリトルゲルダに騎乗、しかも札幌競馬開催中に小倉へ遠征、これにはどういった経緯があったのか。

どうやらとても複雑ないきさつがあったようだが簡単に言ってしまえば、北九州記念当日の札幌では札幌記念が行われておりリーディング上位がこぞって札幌へ遠征。

その結果、小倉で騎手が不足する事態となり、リトルゲルダも含めて数頭の出走予定馬の鞍上が空欄状態になっていた。

ならば、と小倉行きへ名乗りを挙げたのが丸田騎手で、当初は別の出走予定馬に騎乗する予定だったが、回りまわってリトルゲルダに行きついたとのこと。

そこで大きな大きなハナ差の重賞制覇を挙げるあたりは「持っている」のかもしれない。

今回は早い段階から騎乗依頼をもらっていたようで阪神遠征はすんなりと決定。

ここでも勝利を挙げるようなら混沌としているスプリンターズSの有力候補に挙げられるはずで、GⅠ制覇の可能性もグッと拡がってくるはずだが、果たして・・・。


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