採れたて!トレセン情報

第335回&第336回

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【関西事情通のちょっとイイ?話】

●「オープンの壁」を破る?●

今週は北海道シリーズ函館開催の最終週、次週からは改装された札幌開催が開幕する。

その札幌開幕重賞ではダートのエルムSが組まれているが、フルゲートが少ない事もあって賞金的に微妙な馬が前倒しで今週のジュライSに回っているケースもある。

サトノプリンシパルもそんな1頭で、本来は次週を予定していたが賞金的に微妙な事と、準オープンとは言えレコード勝ちしているコースと言うこともあり、4分の2の抽選ながら今週の出走に決まった。

鞍上の川須騎手も、次週札幌遠征の準備もしていたようで、急遽中京記念での騎乗馬を探していたそうだ。

昨年のエルムSを除外されたジョヴァンニもそんなクチかは定かでは無いが、サトノプリンシパルとともに今回は注目の1頭になりそうだ。

この馬は芝でデビューしたが、ダートに矛先を替えてから4連勝、しかも全て圧倒的な競馬で勝利を飾ったダート巧者。

ただ、オープンに入ってからはペースの違いかプレッシャーの違いか連続して大敗し「オープンの壁」に当たっていた。

その後、昨年のクラス再編成で降級し自己条件を使ったが、そこではまたも4馬身差で快勝、オープン馬に返り咲いた。

ところが、またも「オープンの壁」を感じる大敗が続いている。一応、楽に行ける長距離を試したり、逆に溜めて終いを伸ばす競馬を試すために短い距離を使ったりしていたが結果はまだ出ていない。

今回は2月のすばるS以来の競馬、普通は手が出せないところだが、実は体質に弱いところがあり、そんな状態でもこれだけの成績を挙げてきた。

それが今回、「中間はリフレッシュしてデビュー以来一番状態が良い」というデキ、さらに今回はブリンカーを着用する。

そして鞍上には巡り巡って武豊騎手、実は武豊騎手は戸田厩舎のアメリカンウイナーに騎乗を予定していたのだが、補欠3番手で除外濃厚となりジョヴァンニの騎乗が決まった経緯。

そして管理する千田調教師は武豊騎手の競馬学校時代の一つ下の後輩、やはり気を使うところもあるはずで、脈があるからこその依頼だろう。

状態の良さと様々な巡り合わせ、オープンの壁に当たっていたこの馬だが、壁を破るならこんな時だろう。とにかく気になる存在だ。


【美浦の『聞き屋』の囁き】

●やはり「持っている男」●

先週見事復活を果たしたメイショウナルト。

田辺騎手の強気の競馬で再び覚醒モードへ。

実は、その七夕賞で田辺騎手はロードオブザリングに騎乗する予定だったが、ハンデが53キロだったため体重調整が難しく依頼をキャンセル。まだ鞍上の決まっていなかたメイショウナルト陣営がその話を聞きつけて依頼。

仮にロードオブザリングのハンデが3走前までの54キロだったら田辺騎手&メイショウナルトのコンビはなかったわけで、タイミングの良さ、運があり、「持っている男」と認定してもいいはず。

そして、今週の日曜日。

バーデンバーデンCで人気上位が予想されるポアゾンブラックに田辺騎手が騎乗。

実はこのコンビ結成も強運を発揮。

ポアゾンブラックは先週のプロキオンSへ出走する予定だったが、補欠1番手で痛恨の除外。

急きょ、今週へ出走することになった。

一方の田辺騎手は、なぜかバーデンバーデンCでの依頼が一向になく、あったとしても軽ハンデの馬ばかり。

急きょ、出走することとなったポアゾンブラックと、騎乗馬がなかった田辺騎手。

当然、コンビ結成となったわけで、となれば、当然先週に引き続き注目が必要となるのは言うまでもない。


【関西事情通のちょっとイイ?話】

●今週も当然アノ騎手には注目!●

先週から短期免許を取得して騎乗しているザカリー・パートン騎手、先週もお伝えした通り、2012年にはWSJSに参戦し見事優勝している事で日本でも馴染みはあるが、何と言っても、2000年から13年続いていたダグラス・ホワイト騎手の牙城を崩し、今期は見事香港リーディングに輝いた「乗れる」ジョッキーである事に間違いない。

その来日初週の先週、土曜日にサトノアラジンで初勝利を挙げその後も2勝、身元引き受け調教師の池江泰寿師も、自厩舎の3頭、前述のサトノアラジンの他、勝てはしなくともコルサーレやトーセンソレイユの騎乗振りを見て「さすがや!」と絶賛していた。

今週も師の管理馬5頭に騎乗させるが、自厩舎でこの来日期間中に「10勝はさせたい」と言っていた事が現実になる可能性は高そうだ。

さらに驚く事に…

今週の水曜日、トレセンで調教に騎乗していたザカリー・パートン騎手、馬から降りて歩いている姿は普通では無かった。聞けば、実は「打撲」して足をかばって歩いていたそうだ。しかも、実は先週の競馬の時からとのこと。そんな状況でもあれだけのパフォーマンスを見せていると言うことは全快ならば…

週中の水・木曜日は追い切りに乗る予定があったのだが、木曜日はキャンセル。もちろん週末の競馬のためだろう。是非、全快したザカリー・パートン騎手の騎乗を拝見したい。そして次週以降も改めて注目したいジョッキーだ。


【美浦の『聞き屋』の囁き】

●軽量を生かして古馬と初対戦●

3歳馬が古馬と初めて対戦する、という構図が夏競馬の醍醐味のひとつ。

3歳馬と古馬とでは実力差があるということで、古馬牡馬の定量が57キロ、牝馬が55キロに対して、3歳牡馬は54キロ、牝馬は52キロという斤量の差が設けられている。

単純に計算して最大で5キロの斤量差があり、この斤量差を恩恵に穴をあける3歳馬が続出。

ただ、52キロという斤量は筋肉がつき体が出来上がった中堅からベテラン騎手には過酷な斤量となっている現状。

例えば、関東リーディング上位では、蛯名・三浦騎手は馬のレベル次第でしか騎乗しないようだし、田辺・石橋騎手は体が大きいサイズということもあって、基本的には52キロはすべてキャンセルしているようだ。

そんな中、関東リーディング2位と躍進中の北村宏騎手が函館記念のバウンスシャッセで51キロに騎乗。

普段は難なく52キロに騎乗している北村宏騎手だが、51キロは大丈夫?と質問すると、

「絶対乗りますよ」との返答。

この答えと雰囲気から察するに、体を51キロ仕様にするのは簡単ではないが、どうしても乗りたいという強い意志が伝わってきた。

しかも、水曜日は美浦で追い切り、午後に函館へ移動して、木曜日の朝は函館でバウンスシャッセの追い切り、昼の便で再び美浦へという強行軍。こういった地道な努力が彼の今の地位と信頼を築いたことはいうまでもない。

軽量を味方に古馬の壁を突き破れるか。秋へつながる大事な一戦になりそうだ。

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