採れたて!トレセン情報
第333回&第334回
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【美浦の『聞き屋』の囁き】
●台風一過の七夕賞●
週中の天気予報では金曜、土曜ともに大荒れの空模様だったが、台風の進路がずれたことと勢力が弱まったことで台風一過の蒸し暑い過酷な天候となりそうな今週の福島競馬。
七夕賞は荒れる難解な福島名物の重賞で、今年も上下の最大ハンデ差が10キロという荒れる匂いがするメンバーとハンデ差になった。
まず注目したいのは昨年の覇者マイネルラクリマ。
七夕賞後は小倉記念3着、福島記念2着と重賞戦線で上位争いを演じていたが、その後は勝ち切れないもどかしい競馬が続いていた。
ハンデも昨年の七夕賞以降は58キロを背負っていたが、今年に入ってからは57キロへ斤量減。
もちろん、年齢をひとつ重ねたということもあるだろうが、やはり勝ちれない点がハンデキャッパーからの評価を下げることとなったはずだ。
が、前走のエプソンCでは一旦先頭の本来の競馬で復活の狼煙を上げる2着と健闘。
そして、今回。
陣営とオーナーサイドは早い段階から58キロを超えるなら出走を見送ると公言してきた甲斐があって、58.5キロにならず58キロ止まりとなった。
夏場に調子を上げる傾向があるようでここも勝算ありと強気なコメント。
穴っぽいところでは前走格上挑戦で2着に食い込みオープン入りしたコスモバルバラ。
前走のマーメイドSでは50キロという軽ハンデを最大限に生かして粘り込み見せ場十分。
当然、陣営とすれば50キロで重賞2着なら次走は51キロか52キロと予想して何人かの騎手に声をかけていたようだが、月曜日にハンデが発表されると、まさかの据え置きとなる50キロ。
声をかけていた騎手たちはさすがに50キロは無理で騎手選びは難航。
そんな中選ばれたのが武士沢騎手。
ただ、武士沢騎手も基本的には51キロまでらしく、乗せてもらえるならということで急きょ減量。
ハンデ上位馬が地力を見せつけるのか、はたまた軽ハンデの馬が一泡吹かせるのか!?
【関西事情通チョッといい話】
●七夕賞以上の波乱もある?●
今週の重賞は、福島では毎年波乱傾向の七夕賞、中京では1番人気馬は崩れにくく例年堅い傾向だったが、近年はその1番人気が4年連続3着と連対を外し、やや波乱傾向になってきているプロキオンSが行われる。
そのプロキオンSには、重賞勝ち馬が8頭、さらにオープン特別を快勝してきたキョウワダッフィー、3歳牝馬ながらダートでは連対率100%のコーリンベリーなど勢いのある馬も参戦し、今年は中々強いメンバーが揃った。
そんな中で1番人気が濃厚なのはベストウォーリアだろう。GIフェブラリーSでもベルシャザール、ホッコータルマエに続く3番人気に推されたほどの素材、その素質の高さは自他ともに認めるところで秋の飛躍が楽しみな1頭だ。
但し、少し運が無いことも事実。実はフェブラリーSの前哨戦の根岸Sで、補欠一番手で除外されたが、先日の欅Sでも補欠一番手で除外、本当に使いたいレースで悉く補欠一番手という不運に見舞われた。
さらに、昨秋の重賞武蔵野Sではハナ差3着、前走のオープン特別アハルテケSではクビ差2着と、もうあとほんの少しのところで賞金加算できるところを運なく足りず、この差が「補欠一番手除外」に繋がっている事も確か。
運も実力の内とは言うが、もし武蔵野Sで最低でも2着で賞金加算出来ていれば、予定していた根岸Sに出走し、予定通りのローテーションでフェブラリーSへ出走、少なくとも13着の大敗を喫することは無かっただろう。
そんな、ほんの少し運の無い馬が1番人気濃厚、今年も取りこぼす可能性はありそうだ。
そこで注目してみたいのは、前走が準オープン勝ちの昇級戦なゆえに、一見は格下感のあるものの、実は出走メンバー中で唯一のGI馬であるサマリーズだ。
そのGI勝ちのタイトルが2歳冬の交流競走でもあり、早熟と見られるところもあるが、前走の勝ちっぷりはその「早熟」の馬の内容では無く、鞍上の酒井学騎手も「先行して抜け出して勝ちましたが、イメージは追い込んでバスッと切れる雰囲気があります」と、まだまだ奥がある感触を掴んだそうだ。
今回は前へ行くと思われる馬も多いため「自然と好位から中段くらいの位置取りになると思います。ズバッと斬れるイメージで乗ります」との事。
「デキは前走よりも良くなってます」と厩舎サイドが言う様に状態も非常に良く、本当に一発ある雰囲気だ。見た目の波乱度合いは七夕賞に負けるが、終わってみれば七夕賞以上に波乱の結末が待っているかもしれない。その立役者にサマリーズの名前があっても不思議はなさそうだ。
【関西事情通のちょっとイイ?話】
●この来日は注目!●
先週から夏の中京・福島が開幕し、今週からは気温も上昇し本格的に夏競馬に突入してきた。
そんな中、今週から東西で二人の外国人騎手が短期免許を取得して来日する。
関西圏では、先週で今期の香港競馬が終了しオフシーズンとなった事もあり、その香港競馬を主戦場としているザカリー・パートン騎手が参戦する。
日本で短期免許を取得するのは初めてだが、2012年にはWSJSに参戦し見事優勝するなど、既に日本の競馬で「勝つ事」を経験しているジョッキー。
そして何より、2000年から13年続いていたダグラス・ホワイト騎手の牙城を崩し、今期は見事香港リーディングに輝き、良い流れで来日しモチベーションもすこぶる高い。
今週から6週間の騎乗予定だが、初日から身元引き受け調教師である池江調教師もバックアップし3頭の有力馬を送り込んでいる。
最初の騎乗となるコルサーレは、今回はチークピーシズを着用し距離も延ばす。過去の実績から十分勝ち負けになる一頭。
そして休養明けとなるサトノアラジンは、その今までに戦ってきた相手を考えればここではモノが違うハズの一頭、そしてトーセンソレイユも2走前にはこのクラスを勝っている馬、今回は距離短縮でまさに腕の見せ所、そして日曜日の重賞プロキオンSにも騎乗馬を用意している。
この来日期間中に「10勝はさせたい」と池江調教師も言うように、今週のみならず次週以降も注目だが、さらに注目したいのは4週後からの小倉開催。
その理由は、香港競馬はシャティン競馬場ともうひとつ、ハッピーバレー競馬場の2箇所で行なわれているのだが、このハッピーバレー競馬場と言うのが、1週1400mの右回りで、しかもおむすびと言うよりは鋭角三角形の様な特殊コースで3・4コーナーは本当にキツく小回り。そんなコースで成績を挙げてきているのだから、小倉コースが悪かろうハズはない。
このザカリー・パートン騎手、今週から注目のジョッキーである事には間違いないが、4週後の小倉開幕からは、その小回りでどんな競馬を見せてくれるのか、その手綱捌きにはとにかく注目したい.
【美浦の『聞き屋』の囁き】
●熱砂の戦い●
関東リーディング1位、そして全国リーディング1位を独走中の戸崎騎手がお手馬ベストウォーリアで中京へ遠征。前走時の段階ですでにプロキオンSへの参戦が決まっていたようでここはあくまで通過点という構え。
そして、今年すでにGⅠ2勝を含む重賞8勝挙げているベテラン蛯名騎手もお手馬ノーザンリバーで参戦。
前走はうまく乗れなかった、とコメントしながらも短い直線で差し切った末脚は、直線の長い中京でよりいきてきそうだ。
両騎手ともに勝負になると自信があるようで、関西馬で関西圏で戦う関東所属の騎手たち。
やはり、勝てる騎手は西も東も関係なく、いい馬を頼まれるということだろう。どちらが先着するのか、どちらが勝利を手にするのか、楽しみだ!!
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