採れたて!トレセン情報

第331回&第332回

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【関西事情通チョッといい話】

●深い理由のある遠征●

宝塚記念も終わり今週から下半期、夏の福島・中京が開幕している。その開幕重賞は福島でラジオNIKKEI賞、中京ではCBC賞が行なわれる。その両重賞に、今週も北(北海道シリーズの函館開催)を主戦場にしているジョッキーが遠征している。

関西の騎手を取り上げれば、中京にはルナフォンターナの岩田騎手、そしてリアルヴィーナスの藤岡康騎手。福島ではブレイヴリーの古川吉騎手、ミヤビジャスパーの池添騎手、もちろん皆それぞれ理由がある。

岩田騎手の乗るルナフォンターナは1000万条件からオープン特別まで3連勝中で人気にもなるだろうが、もちろん手応えある遠征。古川吉騎手は昨夏もマックスドリームで遠征して来た様に厩舎の繋がりがあっての事。

ここまでは良くある普通の事情、深いのは残りの二人だ。

まず中京の藤岡康騎手。手綱を取るリアルヴィーナスは3歳牝馬という事もありハンデは50キロ、実は彼が50キロの馬に乗るのは5年ぶりの事、今は51キロでも減量が必要で、50キロとなると早くから準備をしなくてはならない。

しかも、もしハンデが49キロなら「乗れない」ことになり、主戦場から遠征の予定を組むのはリスクが大きくなる。それでも「乗りたい」とこの馬のために遠征を決めた。

そして…、福島の池添騎手はさらに深い。実は当初、マヤノリュウジンでCBC賞の騎乗が決まっていた。そもそも函館スプリントSを予定していたのだが、出走が叶わない可能性があり予定変更、その時点で池添騎手はこの日は中京での騎乗を決めていた。

ところが、ミヤビジャスパーがラジオNIKKEI賞に使うことが決まり、中京での騎乗をキャンセルしこの馬に乗る為に福島へ遠征する事を決めた。

実はこのミヤビジャスパー、池添騎手が「この馬でクラシックへ」と期待していた素質馬、残念ながらクラシック出走は叶わなかったが、そこまで期待した馬でもあり、昨秋のスプリンターズで3着、今春の高松宮記念でも手綱を取った実績あるお手馬を泣く泣く手放し福島での騎乗を決めた様だ。

この2人、それぞれに深いワケがあっての遠征、その事情を考えると意気込みは相当、結果は如何に!?


【美浦の『聞き屋』の囁き】

●難解なラジオNIKKEI賞●

ここ数年は比較的人気どころで決着していたが、昨年は⑧⑭⑤人気が上位を占めて荒れたラジオNIKKEI賞。ハンデ戦となってから8年が経つが、トップハンデの馬が連対したのはわずかに1頭のみ。

これは今年のトップハンデとなったショウナンワダチには歓迎できないデータ。やはり、まだこの時期の3歳馬同士での斤量差は大きな負担となるようだ。

先週3勝と気を吐いたのがベテラン柴田善騎手。

夏は汗をかくので体重調整が楽ということは当然あるだろうが、なんとこのレースでは51キロという軽量馬トシザキミに騎乗。

騎手の多くは早い段階、例えば1週か2週前に軽い斤量になる馬に騎乗することが分かっていれば体重調整をして普段よりも軽い斤量の馬に騎乗することは多々ある。

ところが今回の柴田善騎手はなんと当週の火曜日にトシザキミに騎乗することが決まったとのこと。

普段は52キロまでしか騎乗していない柴田善騎手があっさりと51キロを引き受けたあたり、意気込みというか、まだまだ乗り続ける、という強い気持ちを感じる。


このレースのために函館から遠征してきたのが、松岡・川島・古川・池添騎手。

フルゲート16頭に対して登録が19頭。除外が3頭出る中、遠征してきた4騎手の騎乗馬は無事に抽選をクリア。わざわざ函館から遠征してくるからには、当然期待は大きいはずで、どういった走りを見せるのか。

一方、除外の3頭の中に入ってしまったのが、田辺・江田・横山典騎手。

メインレースで除外になったうっぷんを晴らすため、他のレースではさらに気合が入るはず。荒れる福島開催となるのか。目が離せない!!


【関西事情通のちょっとイイ?話】

●菊花賞が本当に楽しみだった馬●

宝塚記念も終わり今週から下半期、夏の福島・中京が始まる。その開幕重賞は福島でラジオNIKKEI賞、中京ではCBC賞が行なわれる。ともにジョッキーの遠征に纏わる話があるが、これはまた明日。

土曜日はあのキズナが勝った日本ダービーで4着と好走したペプチドアマゾン(中京10R・木曽川特別)に注目したい。

昨年の日本ダービー、キズナの勝利に競馬ファンが酔いしれている中、果敢に先行しシブとく脚を伸ばし4着と好走した事で「スタミナが豊富だし菊花賞が本気で楽しみになった」と、この好走で秋に期待が膨らんだペプチドアマゾン。ところが、その後に繋靭帯炎を発症してしまい長期休養を余儀なくされた。

復帰戦となったのは10ヵ月半振りの今年の4月の福島民報杯、脚元の不安は解消していたものの、念のため様子を見ながら坂路中心の仕上げで、その辺りが影響したのかレースではシンガリ負けという大敗を喫してしまった。

その後はリフレッシュ放牧に出されたが、幸い使った後も脚元は心配はなく、栗東トレセンに戻ってからも順調に乗られてきた。しかもこの中間は、坂路中心だった前走とは一転して、コースでもビシっと追われている。どうやら脚元の状態が良く十分に乗り込め、前走とは調整過程もデキも違うようだ。

さらに、今回は2階級の降級で1000万条件からの再スタート、日本ダービー後に「菊花賞が本気で楽しみになった」という素質馬が今後の飛躍に向けてどんな競馬をしてくれるのか、当然楽しみでならない。


【美浦の『聞き屋』の囁き】

●リーディング争い後半戦●

先週までの時点で函館リーディングは岩田・三浦・菱田騎手が6勝を挙げており、2着の回数差で岩田騎手が首位。

しかし、先週の日曜日は阪神で宝塚記念、今週の日曜日はCBC賞賞のため中京へと、首位の岩田騎手は遠征が続き函館不在。

また、福島で行われるラジオNIKKEI賞に騎乗するため松岡・川島・古川・池添騎手が不在になることもあって、日曜日三浦騎手は9頭、菱田騎手は10頭と質・量ともに他を一歩リードしている。

今週は重賞がなく他場に比べると影の薄い函館だが、若手のリーディング争いは熾烈を極めそうだ。


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