採れたて!トレセン情報
第319回&第320回
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【関西事情通のちょっとイイ?話】
●オークス騎乗前に注目の馬●
今週のGIは、いよいよ牝馬クラシックのクライマックス、3歳牝馬№1決定戦の優駿牝馬オークス。
レッドリヴェールがダービーに矛先を変えたため、より一層「ハープスター1強」のムード。話題的には独占状態だが、実は週中の話題は「2勝馬の抽選枠は1頭のみ、5頭中どの馬が入るのか?」と注目されていた。
その僅か1枠の座を射止めたのは、以前、新潟デビュー戦当時の話しもお伝えしたエリーザベストだった。昨秋の裏開催デビューで取り上げた馬が、クラシックの大舞台にまで駒を進めたのだから感慨深いものもある。
この馬自身、牝馬ながら馬格があり跳びも大きく、広い東京コースは歓迎で、距離延長も臨むところ。鞍上の川島騎手も、5分の1という確率の低い抽選ながら、この日は東京での騎乗を決めていた。
たださすがにここに入るとまだ厳しいというのが本当のところ、善戦を期待する程度だろう。川島騎手がこの日東京で騎乗を決めたのには、実はもうひとつワケがある。
8Rに出走する、同じ厩舎・同じオーナーのネオシーサーがいるからだ。この馬は、同じコースの4走前にもソコソコの競馬をしたため左回り東京の1400m辺りが一番合うと見られ、今回は同コースのここを狙って仕上げてきた。
鞍上の川島騎手と言えば、過去10年で年間20勝前後の中堅騎手だが、今年は既に15勝をマークし、今までに無いペースで勝ち星を挙げている。しかも、その半数以上の8勝が5人気以下での勝利で、最近乗れているジョッキーの一人だ。
オークスの騎乗も注目ではあるが、その前にこの8Rのネオシーサー、狙い済ましたレースをキッチリ決めてくるかどうか、注目してみたい。
【美浦の『聞き屋』の囁き】
●ハープスターVSその他●
ハープスターが断然の存在となるオークス。
レッドリヴェールのダービー出走によって、より際立ったものとなった。
そんな中、逆転に向けて虎視眈々なのがチューリップ賞、桜花賞と接戦を演じたヌーヴォレコルトの斎藤調教師。「ほんとうに馬が良くなっている」と何度もコメントしており、状態の良さには太鼓判を押せるといった様子。
他では「絶好の枠を引けた」と意気込むマイネオーラムの松岡騎手に、「左回り、東京なら違う」と巻き返しに燃える蛯名騎手などが目立ったところ。
他の陣営は思ったほどトーンが上がってこず「少しでも差を詰められれば」という弱気な雰囲気。
弱気が功を奏することもあるだろうが、やはり先週の内田騎手とヴィルシーナのように、気迫で勝利を引き寄せることもあるのが勝負事。
一矢報い、そう思っている陣営は侮れない存在になるかも!?
【関西事情通のちょっとイイ?話】
●土曜の平安Sも注目です●
いよいよ競馬の祭典、日本ダービーも来週に迫った。全てのホースマンの夢であり憧れであり目標でもある日本ダービー、トレセンの雰囲気も独特なモノになってきた。
そんな中で今週は、日曜日東京ではダービー前週の恒例優駿牝馬オークス、そして土曜日には京都で平安Sが行なわれる。
オークスについては明日触れるとして、この平安Sも、バリバリのGI級は出走せずとも、今が旬の上がり馬が揃った中々の好メンバーとなった。
ただ、そのぶん課題も多く、交流重賞を連勝してきたワイルドフラッパーは、ともに圧勝でインパクトはあるが、戦っていた相手を考えるとまだ鵜呑みには出来ないところがある。
ジェベルムーサも、今回が初の関西圏での競馬、西への長距離輸送も初めて、さらに鞍上は一応病みあがり。そのジェベルムーサをマーチSで下したソロルも、完全に本格化したかと思えば前走は不可解な大敗と、懸念材料がある。
そこへいくと、連勝中で前走初重賞制覇を成し遂げたナムラビクターにはマイナス材料が少なく、最有力の一頭と言えそうだ。
この馬、2月までは野村厩舎の所属で、引退にともない現福島信晴厩舎に移った。それとともに鞍上が乗り替わっているため、一見「厩舎の事情」とも思えるが、実は2走前の仁川S当時、それまで主戦だった秋山騎手が弥生賞でエイシンエルヴィンの騎乗が決まっていたため、乗りたくても乗れず、ナムラビクターの鞍上はすぐには決まらなかった経緯があった(元より、転厩してからローテーションが決まったため仕方ない面もあるが…)。
そこで、オーナーサイドや厩舎にも縁のある小牧太騎手が起用された様だ。
その一回目で結果を出した小牧太騎手、ゆえに連続騎乗のチャンスも貰い、前走のアンタレスSではダート重賞7勝ニホンピロアワーズを力でねじ伏せる強さ。人馬とも非常にいい流れを掴んでいる。もちろんここも小牧騎手が手綱を取るが、勝てば帝王賞というプランも持ち上がるはずで、ダート界の頂点も見えてくる。
今期は既に31勝を挙げ、しかも連対率は2割を超えている様に非常に乗れいるジョッキーの一人。次週の日本ダービーでも騎乗機会が訪れ(騎手とすればダービーは乗れるだけでも光栄なこと)、まさに「良い流れ」の真っ只中、この平安Sをキッチリと決めて来るようなら、今年、大ブレイクの可能性もありそうだ。
【美浦の『聞き屋』の囁き】
●田辺騎手、復帰●
落馬負傷の影響で先週の騎乗を見合わせた田辺騎手が今週は無事に復帰。
週中の段階ではフィギュアスケートの浅田選手の会見にかけて「今週、騎乗できるかはハーフ、ハーフ」などと軽口を叩いていたが、実際はかなり微妙で痛みが引いていなかったようだ。
だが、先週の騎乗を見合わせた段階ですでにエージェントとも「来週はなんとしても騎乗する」と決めていたとのこと。
それは、なぜか。
どうしても手放したくない馬がスタンバイしていたからで、その馬は平安Sに出走するジェベルムーサのようだ。
昨夏から主戦を務めて5戦3勝と2着&4着という、ほぼパーフェクトな内容と成績。
今年のフェブラリーSと交流GⅠかしわ記念を制したコパノリッキーというお手馬と呼べるべき馬が今でこそいるが、昨年の時点では、今年はジェベルムーサで大きいところを狙う、と意気込んでいたほど。
実際それだけの可能性を感じさせるパフォーマンスを見せている馬だし「ジェベルムーサとコパノリッキーの出走するレースが同じになったらどうするの?」という意地悪な質問をしたところ、真剣に悩んで「そうなったときに考えます」と返答。
現役トップの称号を手にしているコパノリッキーと、まだ重賞勝ちもないジェベルムーサを同格に扱っていることに驚きながらも、それだけ高い評価をしているなら多少の痛みがあっても手放さないはずだ、と納得もした。
初の関西遠征、前走以上の強敵、田辺騎手自身が万全とまではいかない状態、と厳しい条件の中、どういった走りをみせてくれるのか。期待と不安はあるが、応援せずにはいられない。
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