採れたて!トレセン情報
第160回[2012年11月24日] 最新号は毎週金・土曜日の20時にメルマガ配信。
【ジャパンカップ】表舞台と裏舞台
【美浦の『聞き屋』の囁き】
●表舞台と裏舞台●
今年の凱旋門賞馬と2着馬、今年の天皇賞・春、そして天皇賞・秋の覇者、3冠牝馬、3歳牡馬2強の一角、現役最強クラスの古馬陣と、近年稀にみる豪華メンバーが集結。これだけのメンバーということだけあって、裏舞台でもかなり激しい戦いがあったようだ。
まずは説明するまででもないが、オルフェーヴルは主戦・池添騎手の手に戻る。そして、フォア賞と凱旋門賞で手綱を取ったスミヨン騎手は天皇賞でコンビを組んだトーセンジョーダン。当然、この両関係者の間でオルフェーヴルをめぐる攻防があったことは予想できるが、「日本国内なら池添」、という結論に落ち着いたということだろう。
次はなぜ、デムーロ騎手はダークシャドウなのか。天皇賞・秋を制したエイシンフラッシュの不可解な乗り替わりについて。それは、もともとデムーロ騎手が今週は日本で騎乗できない(短期免許の期日の関係)予定だったため、天皇賞の結果に関わらず、ジャパンCではルメール騎手騎乗という予定になっていた。
ところが、WSJSで来日が内定していたデットーリ騎手が薬物検査陽性のために白紙に。そこで、繰り上がって選ばれたのがデムーロ騎手で、つまり今週の騎乗が可能となった。だったら、エイシンフラッシュをデムーロ騎手に戻せば?という疑問は当然あるだろうが、そこはルメール騎手もエイシンフラッシュでの好走実績があるし、なによりワールドクラスで活躍する騎手。前走で騎乗している騎手が空いたからといって、そう簡単にシートを渡すことはしないだろう。
そして、当初ダークシャドウに騎乗する予定だったムーア騎手だが、自国のマウントアトスが来日することとなり先約ではあるがダークシャドウを断わることに。ここでもダークシャドウを福永騎手に戻せば?という疑問はあるだろうが、やはり1度ムーア騎手への乗り替わりを決断、つまり福永騎手をクビにした以上戻せない状況だったため、騎乗馬がなく空欄になっていたデムーロ騎手へ収まったというわけだ。
12頭の日本馬のうち、5頭に外国人騎手が騎乗。たしかに国際色豊かにはなったが、少し寂しい気がしないでもない。「また外国人騎手」と言われないように、日本人騎手に奮起してもらいたいものだ。
【関西事情通チョッといい話】
●不運?幸運?勝つのは…●
今週は今年の東京ラストウィーク、そしてその最終レースにジャパンカップを持って来ている辺り、JRAが興行として力を入れているのが垣間見える。そんな期待に応えるべく、国内の早々たるメンバーが揃った。中でも注目は、やはりオルフェーヴルだろう。さすがに遠征から帰ってきた時は体は減っていたが、追い切りをする度に筋肉量など回復し、宝塚記念の時よりもマシなくらいまで戻ってきているとのこと。宝塚記念当時は、天皇賞のあと最悪の状態からの立て直しだったが、今回はそこまででもなく、ちゃんと負荷を掛けた調整が出来ている事で陣営はかなり前向き。
日本馬ではルーラーシップがライバル視されているが、宝塚記念の状態で先着している事で、ある意味既に勝負付けは済んでいると言える。さらに3歳勢にしても、天皇賞のエイシンフラッシュを物差しにすれば、普通は負ける計算にはならない。ただ、3冠馬になって以降、負けたレースは全て大外枠、今回、再度大外枠を引いてしまった事は、まさに不運としか言いようが無い。しかし、この馬が「怪物」であるのも事実。そんな運に左右されず結果を出せる馬だ。
そんな不運のオルフェーヴルとは逆に、ラッキーにラッキーが重なっている者がいる。ダークシャドウの手綱を取るミルコ・デムーロだ。そもそも、天皇賞のエイシンフラッシュも、急きょ乗れなくなったC・ルメールの代打騎乗、それで天覧競馬を勝った。これも超ラッキーだが、実はこのジャパンC週、ミルコは本来日本での騎乗予定は無かった。外国人騎手の短期免許は5人枠があって、この週はジョッキーが重なり、ミルコは優先順位で漏れていた。ゆえに、今週は帰国して次週からまた来日する予定だった。ところが、WSJSに出場予定だったL・デットーリが急きょ出場出来なくなり、ミルコにお声が掛かり、この週の日本での騎乗が叶った。さらに、彼の強運は続く。先週までR・ムーア騎乗で決まっていたダークシャドウ、今週の日曜日夜に急きょキャンセルが決まり鞍上は空席に。身元引き受けである社台ファーム生産の馬でもあり、必然とミルコに収まった。こんな経緯があったミルコ・デムーロ、その事情を知っている者が「ミルコが勝ってまうんとちゃう?」と言ってしまうのも頷ける。天皇賞に続くミラクルデムーロとなるのか!結果は如何に!?
●来年はマイル戦線を賑わします!●
先週、この秋のマイル王決定戦マイルチャンピオンシップが行われたが、水面下では非常に興味深いやりとりが行われていた。前哨戦の富士Sを勝ったクラレント、その前哨戦を勝っていながら1週前の段階で補欠2番手、そしてダノンヨーヨーが回避し補欠1番手の次点にまでなった。さらに長期休養明けのテイエムアンコールが、まだゲート試験に受かっておらず、それがもし受からなければ出走できるシーンもあった。
すでにフィフスペトルで出走が決まっていた岩田騎手、そう富士S手綱を取っていたジョッキーだが、今JRAナンバーワンジョッキーと言える彼にして「来年の安田記念・マイルチャンピオンシップは見とけ!」と言うほどこの馬にベタボレだった。富士S当時、勝つには勝ったが「道中は持っていかれて先頭に立つのが早過ぎるくらいやった。それでもアッサリ勝つし、相当な奥深さを感じた」と話していた。もしマイルチャンピオンシップ出走が叶っていたら「乗れるなら乗りたい」というほどの惚れ込み様らしい。結局除外になり一週スライドし今週東京で出走する。「来年のGIはコレで」と惚れ込むクラレント、どんな競馬をしてくれるのか楽しみでならない。
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