うまスクエア

第107回［2012年6月1日］　最新号は毎週金・土曜日の20時にメルマガ配信。

【そこは新婚さん】快気祝いと新婚祝い

【美浦の『聞き屋』の囁き】

●ひっそりと復帰、こっそりと結婚

4月29日の福島競馬、1Ｒで落馬負傷した丸田騎手。スタート直後の落馬だったので大事故にはならなかったが、肩甲骨の骨折。医師の判断は全治2か月との診断。

ところが、当初の予定よりも1ヵ月早い、6月2日土曜日に東京で復帰。当然、若いので回復は早いが、やはり騎手はアスリートということ。そして、1番大きな回復の要因は彼女、いや伴侶の存在だろう。昨夏に交際がスタートし、本人が「私生活が安定したことで勝ち星が伸びたし、それ以上にずっと一緒にいたい存在。

夏の北海道シリーズが始まる前にケジメをつけたかった」とコメントを発表しているように、支えてくれる存在が復帰を早めたことはいうまでもない。

土曜日1鞍、日曜日3鞍に騎乗予定。実績から人気にはなりにくいラインナップだが、そこは新婚さん。快気祝いと新婚祝い。活躍しないわけにはいかない。


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【美関西事情通のちょっとイイ？話】

●安田記念除外も想定内！

前走の大阪杯でも取り上げたショウナンマイティ。昨夏、浜中騎手が主戦場としている小倉リーディング争い真っ只中に、遠路はるばる函館まで追い切りに訪れたほどのお気に入り、訳あって一時手綱を譲っていたが、前走大阪杯がめぐり巡って待望の再会の一戦だった。その大阪杯を見事な差し切り勝ち、浜中騎手とのコンビが完全復活となった。その後、オーナーサイドの意向もあり「宝塚記念の前に安田記念を」との事で6月1週目を目標にしてきた。

1週前の特別登録の段階では賞金順で18番目、ギリギリ出走かと思われていたが、国際競走でのレイティング優先出走でペルーサが入り、ショウナンマイティは補欠一番手に繰り下がってしまった。結局出走も叶わず鳴尾記念に回っている。

ただ実のところ、特別登録以前の出走想定でも「補欠の2番目か3番目か…」と言われていた。鞍上浜中騎手も、除外が濃厚と判っていながら「もしも出走できたら勝ち負けできる」という感触を持っていたからこそ番組は東京で組んでいた経緯がある。結果的にはユニコーンＳでレッドクラウディアの騎乗があり、一見「コレに乗りに来た」と思われそうだが、実際は東京で騎乗する事はレッドクラウディアが3勝目を挙げる前に決めていた。それほどまでにショウナンマイティに可能性を感じているのだ。

結局鳴尾記念への出走となるが、大阪杯と同じ阪神芝2000ｍの舞台、頭数も少なくスローな競馬が濃厚で全く同じ様な展開になると思われる。

「以前は外へ膨れたり幼い面がありましたが、成長した今は落ち着きもあって精神的にも大人になった感じで心配する事は無くなりました」との事。

もちろん勝って宝塚記念が青写真、安田記念除外の悔しさも晴らして欲しいところだ。


●ダービージョッキーが付きっ切り!?

アンライバルドやヴィクトワールピサでの苦い経験を積み、先週悲願のダービージョッキーとなった岩田騎手。その大きな要因のひとつに、マウントシャスタで騎乗停止になった事により、丸々2週間ディープブリランテに付きっ切りでいられたこともあるだろう。普通は競馬の日に乗ることはまず無いのだが、オークスの日にも調教で跨っていた。これも騎乗停止中だから出来たこと、そしてそこまで出来たからこそディープブリランテに東京芝2400mの走り方を教える事が出来たのだろう。

さてダービーが終わり、今週からは新たな2歳がデビューする。その今週デビューする2歳馬に、ダービージョッキーとなった岩田騎手が中熱心に仕上げている馬がいる。

松田博資厩舎のラウンドワールド。ドリームパスポートの半弟で父がフジキセキからディープインパクトになる良血。同じレースにトーセンパワフルという角居厩舎の評判馬も出走するが、岩田騎手曰く「来年のダービー馬になるかも知れない馬、負けていられない」と、多少リップサービスもあるとは思うが相当な感触を掴んでいる様子。自らで仕上げてきた新馬、そのデビュー戦でどんな競馬を見せてくれるのか!?注目しなくてはいけないのは当然だろう。