完全攻略ファイル No.1
【クイーンC】キズナを超える可能性も!好仕上がりを見せる良血に注目
近年はここで桜花賞出走への賞金を確保、ゆったりと間隔を開けて本番へというローテーションが定着しつつあり、出走馬のレベルが非常に上がってきている3歳牝馬限定重賞の
クイーンカップ(東京・芝1600m)。
今年もフルゲートには満たないものの、クラシック候補がチラホラ。ここでの好走は名牝への近道ということで、注目したいのは、
スライビングロードです。
デビュー戦は勝ち馬をハナ差捕え切れずも、次走は後続に2馬身差を付ける快勝。アッサリと未勝利を卒業しました。
その後はジックリと英気を養ってここまで待機。先週は
菅原明良騎手が栗東へ駆け付けて調教に騎乗。6ハロン79.3秒、ラスト1ハロンも11.8秒という上々の動きを見せ、今週も輸送を控えて抑え気味ながら、キビキビとしたフットワークが目を引きました。
そして、特筆すべきは血統面。母ダイワエルシエーロは福永祐一調教師が騎手時代に時に2004年のクイーンステークスを制覇。後にオークスを制しましたが、このスライビングロードはダイワエルシエーロが21歳の時に産まれた超高齢出産の産駒。
繁殖牝馬としてのダイワエルシエーロは、若い時に不受胎の年が多く、競走馬としてデビューできたのはこの馬を含めて7頭。しかし、最後の3年、19~21歳で仔を残したのは、ある意味、名牝と呼べるもので、最後の最後で重賞に駒を進める産駒を出したのはオークス馬の意地でしょう。
ちなみに20歳以上の母から産まれた馬には、サウジダービーを勝ったピンクカメハメハ(母25歳時産駒)、2003年の東海ステークスを勝ったサウンドプルーフ(母23歳時産駒)、種牡馬としても活躍中のダービー馬キズナ(母20歳時産駒)らがいますが、非常にレアな存在であることは間違いありません。
こうしたロマンを楽しめるのも競馬の醍醐味。勝ってもらって歴史の目撃者となりたいですね!