うまスクエア

来春の3歳牡馬クラシックを目指す若駒の登竜門、ホープフルステークス(中山・芝2000m)はピコチャンブラックの走りにご注目いただきたい。

珍名馬と侮るなかれ。助手時代に名門・堀厩舎で数々の名馬に関わった上原佑師がデビュー前から素質を高く評価。その言葉どおり新馬戦の1週前追いでは厩舎の看板馬ボーデンを逆に子供扱い。レースではノーステッキで後続に7馬身差の大楽勝を演じて見せた。

ところが“好事魔多し”。確勝を期した前走のアイビーSでは1コーナーで斜行して3頭の進路を妨害。さらに直線での進路取りで右往左往する場面があり、勝ったマスカレードボールに内をすくわれてしまう。

この結果を受けて今回は石橋脩騎手から川田騎手へ鞍上を大幅強化。有馬記念に出走したスターズオンアースの追い切りに騎乗するため美浦に駆けつけた川田騎手が1週前追いに乗り、格上の古馬2頭を持ったまま置き去りにする圧巻のパフォーマンスを披露してみせた。

ところが調教後に川田騎手から「ハミにモタれる」と異例の指摘を受けて、最終追いはリングハミからトライアビットに変更。効果はテキメンで今週水曜の追い切りでは馬なりでラスト1F11秒2とキレに切れた。

秘めたる素質は阪神ジュベナイルFで推奨した2着ビップデイジーを凌駕。前走の敗戦で今回は美味しいオッズで狙えるのは間違いなく、どんな走りを見せてくれるか楽しみだ。