オークス(東京・芝2400m)は、3歳牝馬の頂点を決める大舞台。
今年はホープフルSを勝ったレガレイアが牡馬クラシック路線に進んだため、真のナンバーワンを決するという意味では、まだ先になってしまうかもしれませんが、勝ち馬に与えられる『樫の女王』という称号は決して色褪せるものではありません。
そんなオークスですが、近年の結果を見ていて真っ先に感じたのが、2ケタ人気馬の激走。なんと、直近の5年は2ケタ人気の伏兵が立て続けに穴を開けています。
今年は桜花賞馬ステレンボッシュが2冠を目指して出走も、先のレガレイラに加え、桜花賞2着のアスコリピチェーノがNHKマイルカップに進んだために不在。穴馬の激走が期待できるお膳立てが整っています。
その候補に挙げたいのが、おそらく全く人気がないと思われる
ヴィントシュティレです。
前走がデビュー5戦目での勝ち上がり。未勝利戦を勝ったばかりとあって、実績は重賞路線を歩んできた馬たちから見劣るのは否めないですが、見逃せないのはその血統背景。
父が成長力あふれるモーリス。そして母が2011年のオークスで8番人気2着となったピュアブリーゼという良血です。
もっとも、勝ち上がりのに時間を要したものの、デビュー戦では、後にアルテミスステークスで2着となるサフィラに先着する2着。いずれのレースも3番人気以内に支持されていて、ファンも一目置いていた馬でした。
初勝利を挙げた前走は、初めての2000mでしたが、後続を大きく引き離す逃げの手で堂々押し切る強い内容。登録頭数が少なく、未勝利を勝ったばかりで大舞台に挑める運の強さも不気味に映ります。
中間の調教もキビキビとした動きを見せていて、まさに上昇一途。ハードルが非常に高いのは承知も、狙ってみる価値は存分にあるでしょう!