28日にホープフルステークスを残すものの、競馬界において、1年の締めくくりとなるのは、グランプリ・有馬記念(中山・芝2500m)。

ジャパンカップで有終の美を飾ったイクイノックス、同レース2着のリバティアイランドがいないのは寂しいですが、グランプリにふさわしい好メンバーが揃いました。

強い馬が揃ったからといって、上位人気に推された馬同士で決まらないのが競馬の面白いところ。ましてや、トリッキーな中山芝2500mが舞台で、過去に大波乱が度々起きています。

一筋縄ではいかないこのレース。今年は有馬記念と縁の強い穴馬で高配当を狙います。それはライラックです。

G1では昨年のエリザベス女王杯で2着があるものの、3歳時の牝馬3冠レースはいずれも2ケタ着順。重賞勝ちもフェアリーステークスの1勝のみと、実績は明らかに劣ると言わざるを得ません。

しかし、全くイラナイかと言われたら、答えはノーです。

この有馬記念は牝馬が強いレースで、20年11番人気2着のサラキア、17年8番人気2着クイーンズリングのような2200mのG1で好走歴がある馬が近年は穴を開けています。

また、この傾向は穴馬だけでなく、過去10年で馬券に絡んだ牝馬は全て、2200mのG1で3着以内の好走歴を持っていました。ちなみに、今回上位人気に支持されるであろうスターズオンアースは当該距離に出走がなく、ここで脱落。ホウオウエミーズも脱落します。

同等の実績を持つ牝馬が今回はライラックの他にも複数出走しているのですが、今年の宝塚記念2着のスルーセブンシーズと昨年のエリザベス女王杯2着馬ウインマリリンは海外遠征からの帰国初戦。疲れを案じる必要があります。

残るハーパーは3歳馬。3歳牝馬は苦戦傾向で、過去30年遡っても、馬券に絡んだ2着馬3頭(94年ヒシアマゾン、07年ダイワスカーレット、09年ブエナビスタ)はいずれもG1を勝っていて、ダイワスカーレット、ブエナビスタはエリザベス女王杯でそれぞれ1着、3着。ヒシアマゾンは当時と距離は違いますが、2400mのエリザベス女王杯を勝っていました。

ライラックは、サラキアほどの成績上昇ではないにせよ、この秋は府中牝馬ステークス3着、エリザベス女王杯もメンバー最速の上がりで少差の4着と上々のレース内容。今回と同じ舞台である春の日経賞でも4着と不気味さを漂わせています。

そして、もう1つ狙ってみたい理由へ血統面。父オルフェーヴルは有馬記念2勝。その父ステイゴールド、その母の父メジロマックイーンも有馬記念で好走していますし、メジロマックイーンの兄メジロデュレンは有馬記念を勝っています。

ここまでは、もう1頭オルフェーヴルを父に持つアイアンバローズ、オルフェーヴルの全兄であるドリームジャーニーを父に持つスルーセブンシーズも同じです。

しかし、ライラックは母系を辿ると、先程名前が上がったダイワスカーレットがいる一族。コース適性が問われるこの有馬記念においては、これは非常に心強い材料です。

人気はほとんどないでしょうが、狙ってみる価値は十分ある大穴の1頭です!

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