富士ステークス(東京・芝1600m)が、ジャパンカップ出走のために来日した馬のステップレースだったのは、もう40年近く前のこと(1984年創設)。

今ではマイルチャンピオンシップのステップレースとして、すっかり定着。2020年にはG2に昇格し、一昨年の勝ち馬ソングラインは、後に安田記念を連覇するなどマイルG1を3勝。昨年の勝ち馬セリフォスはマイルチャンピオンシップも連勝し、今年の安田記念で2着に入るなど、トップマイラーとして活躍しています。

この秋は春のマイル女王・ソングラインが海外遠征のために不在。マイル路線の新星登場が期待される前哨戦で、ピックアップしたいのは、ここが初めてのマイル戦となるキラーアビリティです。

メンバーのほとんどがマイル戦での勝ち鞍、あるいは重賞で連対経験を持っている中、この馬は2000mのG1ホープフルステークスを勝っているものの、マイル戦は未経験。そこに懸念があるといえばあるのですが、逆に言えば未知の魅力に溢れていることでもあります。

まずは血統背景。父のディープインパクトは、数多の名マイラーを輩出。この富士ステークスも過去10年で(4-3-4-12/23)と、文句なしの好相性、適性の高さを誇ります。

また、母の父Congareeは、現役時代にG1を5勝。シガーマイル連覇など、マイル戦での実績もあり、血統背景からは距離短縮がプラスに映ります。

レースの傾向として、4歳馬は(4-4-2-17/27)と好成績を残していますし、前走から斤量が減る4歳馬は(1-1-2-3/7)と馬券に多く絡んでいて、前走59キロから2キロ減となるキラーアビリティにとっては、強い追い風となります。

今回手綱をとるのは、ホープフルステークスで勝利に導いた横山武史騎手で、3歳春の日本ダービー以来となるコンビ復活。これも非常に楽しみな材料でしょう。

元々2歳時には鋭い決め手を繰り出していた馬。今回のマイル挑戦が起爆剤となる可能性も大いに秘めており、ここでこそ買いたい1頭です!

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