昨年の覇者ジャンダルム、春の高松宮記念の覇者ファストフォースは既に引退。2年前の覇者ピクシーナイト、昨春の高松宮記念を制したナランフレグはその後は勝ち鞍が無く、今年の
スプリンターズステークス(中山・芝1200m)はオッズからも混戦模様となっています。
どの馬にもチャンスがありそうな一戦。と来れば、目の上のたんこぶが消えた昨年の2着馬
ウインマーベルにもチャンスは十分あるでしょう。
昨年春にリステッドの橘ステークス、G3の葵ステークスを連勝。その後も古馬相手のキーンランドカップで2着に入り、迎えた昨年のこのレースでは、ジャンダルムの大駆けに屈したものの、器用な立ち回りでクビ差の2着。3歳馬ながら春の王者ナランフレグに先着を果たしました。
その後は4戦して、2走前の京王杯スプリングカップ2着が最高着順。他の3戦は古い順に7着、10着、16着と、昨年までの安定感がウソのような大きな着順が続きました。
しかし、これらの敗れたレースを振り返ってみると、敗因はあまりにもハッキリとしています。
まずはレース間隔。これまで3カ月以上の休養を挟んだレースは、昨年のキーンランドカップで2着があるものの、4戦して(0-1-0-3/4)。2度の2ケタ着順の大敗を喫しています。また、厳密には休養と言えませんが、デビュー戦も3着と勝ち切れませんでした。
続いて馬場状態。前走のキーンランドカップは重馬場、春の高松宮記念は不良馬場で、過去に未勝利戦こそ重馬場で勝っていますが、良以外の馬場状態では(1-0-1-4/6)と信頼度は大きく下がります。
すなわち、昨年のスプリンターズステークス2着以降で敗れているのは不得手な条件ばかり。バッサリと度外視することが可能なのです。
手綱をとる松山弘平騎手は、一昨年のチャンピオンズカップからJRAのG1を勝っておらず、このレースも16年2着(ミッキーアイル)、20年3着(アウィルアウェイ)、そして昨年ウインマーベルで2着と惜敗続き。今度こそと力も入っていることでしょう。
近走の敗因が明白で、条件が大きく好転するにも関わらず、前走のシンガリ負けが響いてか、前日正午時点では単勝オッズ30倍超えの2ケタ人気。ここは黙って買いの一手です!