函館2歳ステークス(函館・芝1200m)は、競走馬としてデビューした2歳馬によるJRA最初の重賞。
出走馬の多くが、新馬戦のみのキャリア1戦。各馬の比較がし辛いレースで、過去10年の結果を見ると、1番人気は目下5連敗中。更に1~5人気以内だけの組み合わせで3連単が決まったことが1度もありません。
ジョッキーや厩舎のネームバリューで人気してしまい、それに応えられないケースが多く、美味しい穴馬が台頭しているのです。
そこで注目したいのが、人気の盲点となりそうな
ゼルトザームです。
デビュー戦は6月17日のダート1000m。スタートで少し立ち遅れながら、二の脚で好位へ。4コーナーでは前と少し差のある4番手でしたが、直線に入ると弾むような差し脚で、最後は抑える余裕を見せてのデビューVでした。
このレースはメンバーのレベルもなかなかのもので、4着馬と8着馬が後に未勝利戦を勝ち上がり、2着馬も連続2着と好走。この函館2歳ステークスに出走馬がいるレースで3頭勝ち上がりがいるのは、このレースのみとなっています。
■6/17 函館6R 新馬戦成績
1着 ゼルトザーム
2着 ワイワイレジェンド
→次走・未勝利戦2着
4着 アガシ
→次走・未勝利戦1着
8着 セントキルダ
→2走後・未勝利戦1着
あとは、ダート1000mでの勝ち上がり、ダートを得意とするヘニーヒューズ産駒ということで、距離と芝適性がポイントなりそうですが、祖母は芝の重賞を2勝し、オークス、秋華賞、エリザベス女王杯で2着となったローズバド。芝適性はゼロではないでしょう。
そして、初戦の終いの伸びを見ても、1200mがマイナスになるようには思えません。ダートでの勝ち上がりがいかにも盲点となりそうな気配です。
1度実戦を使われて、攻めの動きにも素軽さが増している印象を受けますし、一発の魅力たっぷりの1頭といえるでしょう!