天皇賞春(京都・芝3200m)は、JRAで行われる最長距離のG1レース。今年はリニューアルが完了し、3年ぶりに京都競馬場が舞台となります。
距離が距離だけに、スタミナが非常に重要。連覇を狙う
タイトルホルダーは菊花賞、天皇賞春と3000m以上のG1を2勝。前哨戦の日経賞では8馬身差の圧勝を収めており、ここも上位人気必至の1頭です。
しかし!8馬身差の圧勝だった日経賞。これが今回のレースにおいては、何とも厄介なレースとなっています。
過去10年、不良馬場で行われた2200m以上の重賞は4つ。その勝ち馬はいずれも連勝どころか、連対圏内突入をも阻まれているのです。
■不良馬場で重賞勝ちした馬のその後
23年 日経賞 タイトルホルダー
→?
21年 神戸新聞杯 ステラヴェローチェ
→菊花賞 2人4着
21年 アメリカJCC アリストテレス
→阪神大賞典 1人7着
17年 菊花賞 キセキ
→香港ヴァーズ9着
13年 菊花賞 エピファネイア
→産経大阪杯 1人3着
考えられるのは、ただでさえ体力を消費する長距離レースに加え、心身ともにタフさを要求される不良馬場で激走。疲れが癒えないまま、次走で凡走してしまうというパターン。
17年の菊花賞馬キセキの次走は海外のため人気が分かりませんが、あとの3頭はいずれも2番人気以内の上位人気に支持されながら、最高は13年の菊花賞馬エピファネイアの3着。この馬の場合は当時の産経大阪杯がG2のレースで、5カ月半の休養明け。消耗戦で失った体力を回復させるための期間が十分ありながら、連対を確保できず、3着と敗れています。
今回は有馬記念で先着を許し、阪神大賞典で期待通りのパフォーマンスを見せたジャスティンパレス、ボルドグフーシュとの再戦。前走の日経賞はスタートで後手を踏み、消化不良のレースとなった昨年の菊花賞馬アスクビクターモアも巻き返しに闘志を燃やしています。
日経賞の激走がアダとなって、チャレンジャーの勢いに飲み込まれる…。そんなシーンが目に浮かんできます。