日曜日の阪神メインは桜花賞トライアルのフィリーズレビュー(阪神・芝1400m)。こちらは本番の桜花賞よりも1ハロン短い1400mで行われるレースとあって、先週のチューリップ賞よりも「このレースで勝負」という馬が多いようにも見受けられます。

そこで調教解析班が勝負気配を感じ取った馬はジューンオレンジです。

昨年10月のデビューから最も間隔が開いたのが1カ月半と、コンスタントに使われていますが、そうした疲れは全く感じられず、1週前追い切りでは坂路の自己ベストを1秒近く更新する4ハロン51.1-37.3-24.4-12.4秒のラップで力強く登坂。最終追い切りもラスト2ハロン12.7-12.1秒の切れで颯爽と駆け上がりました。

母系を遡ると1994年の桜花賞2着馬ツィンクルブライドがいる血統。ツィンクルブライドは桜花賞トライアルの4歳牝馬特別(現フィリーズレビュー)で4着に終わり、桜花賞は抽選をくぐり抜けて12番人気2着と好走しましたが、この馬は自らの手で桜花賞の優先出走権を取りそうな雰囲気が伝わってきます。

日曜日の中京メイン・金鯱賞(中京・芝2000m)は、1着馬に大阪杯の優先出走権が与えられる重要な前哨戦。

ここで注目したいのは、牝馬のマリアエレーナです。

時計面ではさほど目立つ時計ではないものの、3週続けてCWコースでの7ハロン追いでしっかりと負荷をかけられ、最終追い切りは主戦の松山弘平騎手が手綱をとって、ラスト3ハロンは36.8-11.8秒のラップでキビキビとしたフットワークを見せました。

昨年は好タイムで小倉記念を制して重賞初制覇。続く天皇賞秋は向こう正面入り口で致命的な不利がありながら、勝ったイクイノックスと0.7秒差と健闘。地力は牡馬相手のここに入っても互角で、今回は前走より1.5キロ減の斤量で挑めるだけに、反撃は必至と見ました。

土曜日の中山メイン・中山牝馬S(中山・芝1800m)は、昨年2ケタ人気のワンツーで大波乱となったハンデ重賞。

格より調子ということで、調教解析班がプッシュしてきたのはウインピクシスです。

現在2勝クラスと3勝クラスを連勝中。その勢いは調教の動きにも出ていて、ウッドチップコースでの最終追い切りは、鞍上が抑え切れないような抜群の行きっぷり。ラスト1ハロンのラップが11秒フラットという、文字通り、弾けんばかりのフットワークでゴールを駆け抜けました。

2歳秋より1年近いブランクがあって出世が遅れてしまいましたが、休養前のサフラン賞では、のちの桜花賞2着馬ウォーターナビレラからコンマ2秒差の2着に入るなど、将来を期待されていた素質馬。今の勢い、デキの良さなら一気に重賞Vも十分あるでしょう。

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