今年の
朝日杯フューチュリティステークス(阪神・芝1600m)は『呪縛が解けた!?いえいえ今週は危険です!』でも触れたように、重賞好走馬にも不安があって、確たる主役が不在。
そこで注目したいのが、既に重賞やオープン特別で好走した実績を持っている馬ではなく、先週の阪神ジュベナイルフィリーズで2着に入ったシンリョクカのような未知の魅力に溢れたタイプの馬。それが
レイベリングです。
キャリアは新馬勝ちの1戦のみ。そのレースが非常にインパクトのあるレースで、向こう正面で外へ進路を変えた馬に寄られて大きく振られるロスがありながら、直線では大外一気で先行馬を飲み込む豪快な差し切り。少し大げさで古い表現かもしれませんが、ゼッケン番号17番と相まって日本ダービーを勝ったナリタブライアンを思い出させるような勝ちっぷりでした。
わずかキャリア1戦で迎える初のG1。抽選無しで出走できた運がありますし、手綱をとる横山武史騎手は自らの手で京王杯2歳ステークスを勝ったオオバンブルマイ、2連勝を果たしたドンデンガエシの騎乗を早々に断り、この日曜日は中山で騎乗する予定を組んでいながら、3週間前にジャパンカップのために来日していたギュイヨン騎手で勝ったレイベリングの鞍上が空白だったためにここでの騎乗を直訴。関係者の理解があってコンビを組むことができた臨戦過程も匂うところです。
血統面も魅力あるもので、父フランケルは14戦無敗でG1を10勝した歴史的名馬。日本でもモズアスコット、ソウルスターリング、グレナディアガーズといったG1ホースを送り出しており、ソウルスターリングとグレナディアガーズは2歳G1を勝つ早い時期での完成度の高さも示しています。
デビュー戦のインパクトから、こちらはかなりの人気になっていますが、それに応えられるポテンシャルは十分に秘めている1頭です!
■朝日杯FSで好走した1勝馬
20年1着グレナディアガーズ
19年3着グランレイ
18年3着クリノガウディー
16年3着ボンセルヴィーソ
15年1着リオンディーズ