先週の阪神ジュベナイルフィリーズは1番人気に支持されたアルテミスステークス2着馬リバティアイランドが豪快な差し切り勝ち。苦戦が続いていたG1における1番人気馬の連敗をストップさせました。果たして今週の
朝日杯フューチュリティステークス(阪神・芝1600m)はどうでしょうか?
人気の一角である
ダノンタッチダウンは先週の阪神ジュベナイルフィリーズを制した川田騎手が騎乗。当然ながら「今週も!」と思っていることでしょう。しかし、全幅の信頼を寄せるのは危険かもしれません。
デビュー戦を快勝したあと、デイリー杯2歳ステークスで1番人気に支持されながら2着に惜敗。リバティアイランドと同じような軌跡を歩んでいます。ただし、その相手関係がなんとも微妙に映るのです。
10月1日の中京での新馬戦。ここでは14頭がデビューしましたが勝ち上がったのはダノンタッチダウンと当時5着だったムーンプローブの2頭だけ。ムーンプローブは2連勝を果たしましたが前週の阪神ジュベナイルフィリーズは17着と大敗しています。
前走のデイリー杯2歳ステークスはメンバー最速の上がりをマークしたものの、逃げたオールパルフェを捕らえることができずに2着惜敗。このレースもメンバーレベルが微妙で出走全馬が1勝馬。4着だったシルヴァーデュークがサウジアラビアロイヤルカップで3着と好走していましたが、このレースもまたメンバーレベルが微妙。
オールパルフェを捕らえられなかったダノンタッチダウンだけでなく、サウジアラビアロイヤルカップを勝ったドルチェモアを含めて、重賞で好走しているといえども、現時点の2歳牡馬は確たる存在がいないと判断できるのです。
更に、前走デイリー杯2歳ステークス組は過去10年で(1-3-2-18/24)と6頭が馬券絡みを果たしていますが、出走頭数も24頭と多く、2着以下に敗れている馬は信頼度が大きく下がるのも気になるところです。
そして何より、この朝日杯フューチュリティステークスは2008年以降、勝ち馬は全て前走から連勝。それ以前も1991年から2003年まで勝ち馬は全て前走を勝って挑んでおり、勢いが非常に重要なレースなのです。
■過去10年の勝ち馬の前走レース
21年 ドウデュース アイビーS
20年 グレナディアガーズ 未勝利
19年 サリオス サウジアラビアRC
18年 アドマイヤマーズ デイリー杯2歳S
17年 ダノンプレミアム サウジアラビアRC
16年 サトノアレス ベゴニア賞
15年 リオンディーズ 新馬
14年 ダノンプラチナ ベゴニア賞
13年 アジアエクスプレス オキザリス賞
12年 ロゴタイプ ベゴニア賞
強烈な決め手を持つ個性、勝ちに等しくも見える前走の内容から単系の馬券で狙いたくなる馬ですが、危険な要素もたっぷり。取りこぼしも頭に入れておいた方が賢明でしょう。