ターコイズステークス(中山・芝1600m)は牝馬限定のオープン特別として1982年に創設。翌年の勝ち馬には日本競馬史に燦然と輝く名牝ダイナカールが名を連ねている暮れの風物詩ともいえるレース。今年もフルゲートで個性あふれる馬が揃った印象を受けます。

来春のヴィクトリアマイルをも睨んだ一戦。馬券的に注目したいのは、重賞格上げ後の7年で4勝と活躍の多い3歳馬、中でもG1では期待に応える走りができなかったエリカヴィータです。

父キングカメハメハ、おじに7、8歳時に高松宮記念連覇を果たしたキンシャサノキセキがおり、セレクトセールで1億8700万円で取引された期待の良血馬。ここまでキャリアはわずか5戦。デビュー3戦目にG2のフローラステークスを勝っているので、全く期待に応えていないということはありませんが、取引価格を考えると、まだまだ物足りないでしょう。

秋華賞13着から巻き返しを期す今回は仕切り直しとしてはピッタリで、前述のように重賞格上げ後に4勝をマークしている3歳馬で、前走秋華賞組は2勝、3着1回の好相性。19年1着のコントラチェックは15着、15年1着のシングウィズジョイは10着から鮮やかな変身を見せています。

■ターコイズS・前走秋華賞組の好走馬
19年 1着 コントラチェック
19年 3着 シゲルピンクダイヤ
15年 1着 シングウィズジョイ

気になるのは2勝を除く3戦がいずれも大敗を喫しているところですが、デビュー2戦目のフェアリーステークスは4コーナーで致命的な不利。オークスは母系から2400mは長すぎた可能性があり、秋華賞はスタートで行き脚が付かず、後手後手で消化不良の内容。ある意味、キャリアの浅さを露呈したレースでもありました。

それゆえに、まだまだ伸びしろがたっぷりで、3戦連続の騎乗となる福永祐一騎手も素質を高く評価。先日、調教師試験に合格して来年2月に騎手を引退することが発表されましたが、その前にこの馬で重賞タイトルを手にしたいという気持ちは非常に強いでしょう。

ここは黙って見直しです!

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