新型コロナウイルス感染拡大防止のために規制されていた短期免許による来日が大幅に緩和され、この秋はエリザベス女王杯、マイルチャンピオンシップ、ジャパンカップと3週連続で短期免許の外国人ジョッキーがG1を勝つなど大暴れ。その技量を思う存分発揮しています。

一方で先週のチャンピオンズカップはデビュー9年目の石川裕紀人騎手騎乗のジュンライトボルトが人馬ともにG1初制覇。日本人ジョッキーの意地を見せてくれました。

今週の阪神ジュベナイルフィリーズ(阪神・芝1600m)には、この流れに付いていきたい人馬がいます。それがモリアーナと武藤雅騎手のコンビです。

しかも、この馬を管理するのは武藤雅騎手の父である武藤善則調教師。この大一番は親子鷹で挑む一戦となるのですが、ここまでデビューから無傷の2連勝。なかなか侮れないものを持っています。

特に目を引くのは2連勝のレースぶり。デビュー戦は好位追走から直線半ばで鞍上がゴーサインを出すと、鋭く反応して一気に先頭へ飛び出し、そのまま後続を突き放して2着馬に3馬身差のゴール。

2戦目のコスモス賞は2番手追走から残り400mで先頭に立ち、セーフティリードを保ったまま2馬身差の快勝。

ともに勝ち時計は地味ながら、仕掛けてからトップスピードに乗るまでの時間が速く、サッと後続を離すセンス抜群の勝ちっぷりでした。

また、2着のドゥアイズは続く札幌2歳ステークスでも2着ですから、「この馬も出ていれば」と思わせるのに十分。相当な能力を持っているのは疑いのないところです。

前走が1800mからの参戦は過去10年でわずか11頭と出走回数は少ないながら2勝、2着も1回ある見逃せない臨戦過程。中間は放牧に出て英気を養い、心身ともにパワーアップしている印象。センスあふれるレースぶりからコース替わりも問題ないでしょう。

■阪神JF・前走1800mの好走馬
18年 2着 クロノジェネシス
16年 1着 ソウルスターリング
13年 1着 レッドリヴェール

ちなみにモリアーナという馬名は、武藤善則調教師の愛娘でもあるタレントの武藤彩未さんが名付け親になっているとのこと。

外国人ジョッキーの技量に酔いしれるのもいいですが、こうしたロマンがあるのも競馬の魅力。

今週は香港国際競走、同日の中山ではダート重賞のカペラステークスもあって、ライバルの鞍上も比較的手薄。ここは絶好のチャンス到来と見ます!

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