今年のエリザベス女王杯(阪神・芝2200m)は出走18頭のうち、実に13頭が前走5着以内。入着を果たせなかった5頭の中に3冠牝馬デアリングタクト、昨年の勝ち馬アカイイトがいるのですから、47回を迎えるレース史上においても稀に見る大混戦といえるでしょう。

そんなレースで少し気になる渋い光を放っている馬がいます。それがルビーカサブランカです。

1年前はまだ3勝クラスの身で、昨年12月のオリオンステークスを勝ってオープン入り。重賞初挑戦となった年明け初戦の愛知杯を勝って、瞬く間に重賞ウイナーとなりました。

その後は馬券圏内突入こそないものの、鋭い差し脚を武器に直近4戦のうち3戦が勝ち馬と0.2秒差以内。前走のクイーンステークスは今回も手綱をとる横山和生騎手を背に勝ったテルツェットとはハナ、クビ、1/2馬身差の僅差で、2つ目の重賞タイトルもすぐに手が届くところに来ています。

そこで迎える初めてのG1の舞台。阪神の芝2200mでも勝鞍があり、脚の使いどころがポイントとなる馬だけに、横山和騎手が前走から連続騎乗というのも大きなプラス材料でしょう。

さらに、この馬の戦績を見ていくと、全5勝が10月から3月の冷え込む時期で、暑い時期は取りこぼし、詰めの甘さが目立っています。

母のムードインディゴは2008年の秋華賞で2着。2009年の府中牝馬ステークスを勝つなどの活躍を見せた馬でしたが、このエリザベス女王杯は3度挑戦して3歳時の6着が最高着順。風のような末脚で母の無念を晴らす熱い走りに期待したいところです。

■ルビーカサブランカ・10~3月の好走
22/01/15 1着 愛知杯
21/12/12 1着 オリオンS
21/11/14 3着 ユートピアS
21/03/06 1着 2勝クラス
20/12/20 1着 1勝クラス
20/12/05 2着 栄特別
20/01/05 1着 新馬

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