東の2歳重賞・京王杯2歳ステークスは2勝を挙げている馬が小倉2歳ステークスを勝ったロンドンプラン1頭のみ。多くの馬が新馬、未勝利を勝ったばかりという掴みどころのないレースに対して、西のファンタジーステークス(阪神・芝1400m)は牝馬限定戦ながら、函館2歳ステークスの覇者ブトンドールを筆頭に重賞、オープン特別の上位馬、1勝クラス経験馬が多い比較的ハイレベルのメンバー構成となりました。
暮れの阪神ジュベナイルフィリーズへ向けて注目のレースであるとともに、馬券的にも妙味たっぷりのレースです。
1つ勝ったあとのレースで好走した馬に目が行きそうな組み合わせの中、馬券で注目したいのは2戦目の未勝利を勝ち上がったばかりのリバーラです。
実績という面では当然ながら一枚落ちることは否めませんが、2戦のレース内容は軽視できないもの。デビュー戦はスタートして行き脚が付かずに後方のポジション。直線入り口でも前とはかなりの差がありながら、最後は渋太く伸びて勝ち馬からアタマ、クビ差の3着。
勝ち馬は続くオープン特別のカンナステークスで2着。2着馬は続く未勝利戦で3馬身差を付けて快勝しており、レースレベルの高い一戦でした。
2戦目は着差こそクビ差の辛勝ながら、二の脚を利かせて好位のポジションを取り、インのラチ沿いをジッと我慢。直線に入ってやや窮屈なシーンもありましたが、馬群を割って出て、最後は勝ち馬との叩き合いを制する味のある競馬できっちりと勝ち上がってきました。
このレースも3着馬がすでに1勝クラスで3着に入り、9着と10着の馬が未勝利を卒業。決して相手に恵まれたレースではありませんでした。
今回は前走から1ハロン延びて1400mへの距離延長も、初戦と2戦目の渋太い脚から問題ないでしょうし、関東からの遠征というのも人気の盲点となりそうです。
また、キャリア2戦の馬は過去10年で5勝。未勝利を勝ったばかりの馬も2勝を挙げています。
一見すると地味な臨戦過程も、実はなかなかハードなレースをこなしてきた隠れた素質馬。ぜひとも押さえておきたい1頭です。
■ファンタジーS・キャリア別成績
1戦 3-3-0-25/31
2戦 5-2-5-33/45
3戦 1-3-3-24/31
4戦 1-1-2-11/15
5戦 0-1-0-3/4
6戦 0-0-0-1/1
7戦 0-0-0-1/1
8戦 0-0-0-0/0
9戦 0-0-0-1/1
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