今年の天皇賞秋(東京・芝2000m)で大きなカギを握りそうなのがレース展開。

ドバイデューティーフリーを勝ったパンサラッサ、1年7カ月ぶりのレースだったオールカマーで健在ぶりを示したバビットのどちらがハナを奪うのか?

先週の菊花賞ではセイウンハーデスが最初の1000mを58秒7というハイペースで通過。それがレコードタイムの引き金になったのは記憶に新しいところですが、この天皇賞秋も逃げ馬のプライドがかかった速い流れとなりそう。

そこで展開の利を受けそうなのがジャックドールです。

ジャックドール自身、恵まれたスピードを生かしての逃げで素質が一気に開花。1勝クラスから5連勝で金鯱賞を制しました。

G1初挑戦となった大阪杯は5着と敗れ、連勝がストップ。しかし仕切り直しとなった前走の札幌記念は同じ逃げ馬のパンサラッサを先に行かせ、向こう正面では4番手のポジション。それでもリズムを崩すことなく直線入り口で2番手に上がると、逃げるパンサラッサをしっかりと捕らえてゴール。これまでとは一味違う競馬で成長した姿を見せました。

そして振り返って下さい。菊花賞を勝ったのは道中で少し離れた2番手を進んでいたアスクビクターモアです。

ハイペースで飛ばす逃げ馬を見ながら直線に入って持久力を生かす…。今回も同じような展開が予想されるだけに、ジャックドールにとって札幌記念は最高の予行演習だったのではないでしょうか。

古馬になってからの上昇ぶりは父モーリスを彷彿させるもので、2016年には札幌記念をステップに天皇賞秋を勝利。同じローテーションで親子2代制覇へ…、その可能性はかなり高いと見ます!

■天皇賞秋の親子制覇
1970年メジロアサマ
1982年メジロティターン

1971年トウメイ
1978年テンメイ

1999年スペシャルウィーク
2010年ブエナビスタ

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