スターズオンアースの牝馬3冠がかかった先週の秋華賞とは打って変わって、菊花賞(阪神・芝3000m)は皐月賞馬ジオグリフが天皇賞秋へ、ダービー馬ドゥデュースが海外へ矛先を向けたために春のクラシックホースが不在。それゆえ馬券的に非常に面白い一戦となりそうですね。
いろんなアプローチができるレースですが、ここでは血統背景から神戸新聞杯2着で優先出走権をもぎ取った
ヤマニンゼストをクローズアップしたいと思います。
何より注目したいのは、母の父であるディープインパクト。自身は現役時代に無敗でクラシック3冠を達成し、産駒からも2016年サトノダイヤモンド、2018年フィエールマン、2019年ワールドプレミア、2020年コントレイルと4頭の菊花賞馬を輩出。2018年からは3連覇を達成し、コントレイルは親子2代で無敗の3冠馬となっています。
このヤマニンゼストはディープインパクト産駒ではなく、母の父がディープインパクト。これがまた衝撃的な数字を残しているのです!
■母の父ディープインパクトの菊花賞成績
21年 2着 オーソクレース
21年 3着 ディヴァインラヴ
21年 4着 ステラヴェローチェ
20年 2着 アリストテレス
17年 1着 キセキ
過去10年で出走馬は5頭。勝利こそ17年のキセキ1勝ながら、4頭が馬券圏内に突入。馬券圏内を外したのは昨年4着のステラヴェローチェのみで、昨年は3頭が出走して2~4着となり、3着には牝馬のディヴァインラヴが飛び込んだのですから、その適性の高さは相当なものがあるといえるでしょう。
前走から手綱をとっている武豊騎手も大きな魅力。自身のG1初勝利が1988年のスーパークリークで、以降も4勝を上積みしてディープインパクトの主戦も務めました。
ちなみにヤマニンゼストの祖母マダニナは2009年の菊花賞で6着となったヤマニンウイスカーを産んでいますが、のちに京都金杯で3着となった時に武豊騎手が騎乗。わずか2回の騎乗でしたが、重賞で結果を出しました。
また、マダニナと武豊騎手は3回コンビを組んで全て勝利。その中にはオールドファンには懐かしいオースミレパード、ビッグショウリといった後の重賞ウイナーを破ったレースも含まれています。
神戸新聞杯では勝ったジャスティンパレスと0.6秒差も、勝ち馬には展開が向いた印象。百戦錬磨の手綱捌き、何かと縁がある血統背景を武器に12番人気だった前走の再現を期待したいところです。
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