今年の
札幌記念(札幌・芝2000m)は出走16頭のうち、G1ホース5頭を含む12頭が重賞ウイナーというハイレベル。
前売り単勝オッズでは、昨年の勝ち馬ソダシが少しリードし、パンサラッサ、ジャックドールが僅差で続き、4~5番人気となっているグローリーヴェイズ、ユーバーレーベンは10倍を超えるオッズ。人気面では3強を形成しているといっていいでしょう。
『FILE No.2 爆速逃げ馬揃いペースは激化!?ひとマクリで勝利をかっさらう!』でも触れたように、先行激化で波乱となる可能性も十分ありながら、4番人気以下は非常に美味しいオッズを並んでいますね。
そこで注目したいのが完全に人気の盲点となっている
ユニコーンライオンです。
3勝クラスを勝ち上がるのに時間を要したものの、5歳を昨年春に素質が大きく開花。3勝クラスの弥彦ステークスを勝ってオープン入りを果たすと、続く鳴尾記念を勝ち、その勢いで宝塚記念もクロノジェネシスに次ぐ2着。一躍トップホースの仲間入りを果たしました。
ところが、宝塚記念の後は蹄の不安で長期休養に入り、復帰戦は1年以上経過した7月のダート重賞プロキオンステークスでした。
芝の中距離G1である宝塚記念を好走しながら、なぜ復帰戦がダートになったのか?これには理由があって、7月に行われた重賞(七夕賞・中京記念・函館記念)はいずれもハンデ戦で、前走から1年以上経過している馬は出走できません。
芝のオープン特別という選択肢もありますが、そこだと重い斤量を背負うことになり、長期休養明けで、しかも蹄に不安のあるこの馬に向いた復帰戦とはいえません。
脚元に不安なく、56キロの斤量で出走できるプロキオンステークスは、ある意味ぴったりの復帰戦だったわけです。
結果は勝ち馬から5.9秒離されての最下位入線。結果だけを見ると目も当てられない復帰戦でしたが、そもそもダート戦はこれ以前に2戦して2.7秒、5.9秒離された大敗で、適性がなかったと判断できるでしょう。
大敗を喫しはしましたが、状態面は休み明けをひと叩きされたことでグンと上昇。最終追い切りでは力強いフットワークで並走パートナーを突き放しました。
振り返れば昨年の宝塚記念ではレイパパレ、カレンブーケドールといった実力馬の追い上げを封じての2着。鳴尾記念はブラストワンピース、ペルシアンナイトといったG1ホース破っての重賞勝ち。ここに入っても引けを取らない実績、実力を持っています。
1年以上のブランク、前走大敗があったにせよ、そんな実力馬が単勝オッズ50倍を超える2ケタ人気。手綱をとる
坂井瑠星騎手にとっても今年はJRAの重賞を勝っておらず、存在をアピールしたい一戦。ここで波乱の主役となるか大いに注目です!
【2021年宝塚記念】
2着
ユニコーンライオン
3着レイパパレ(21年大阪杯)
4着カレンブーケドール(19年ジャパンC2着)
5着キセキ(17年菊花賞)
【2021年鳴尾記念】
1着
ユニコーンライオン
3着ブラストワンピース(18年有馬記念)
4着ペルシアンナイト(17年マイルCS)
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